小説『ひぐらしのなく頃にin北条悟史』
作者:厨二万歳!()

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第五.5話 閑話 深夜の会話


魅音に変装した詩音と出会う前日の深夜


Side北条悟史

深夜0時過ぎ。
誰かと話しながらブドウジュースらしきものを飲んでいる梨花ちゃんを見つけた。
窓の縁に座って大人びた表情で、声色で話している。
窓の外には角の生えた巫女服の少女がいる。

「こんな時間にどうしたの?」

「ッ!?」

『はう!?噂をすればなんとやらなのです!』

「噂…?
僕のことで噂してたの?」

「っ!? 羽入が見えてるの…?」

「羽入…?(…ぁ、オヤシロさまだっけ?)
角の生えてる巫女服の女の子なら見えてるけど。
そういえば半透明だね。透けてるね。とうか浮いてるね」

『あぅあぅ』

「あなた、何者?」

「何者って、北条悟史だよ。ちょっと訳ありのね」

「その訳ありのところを聞かせてもらえると嬉しいのだけど…」

「いいよ。その代わり、君が何者なのかも教えてくれると嬉しいかな」

「…」

「沈黙は肯定と取るからね……それじゃ、話すよ」

モヤモヤした前世の記憶らしきものがあること。
5歳の時に色々な悟史と…羽入の記憶が流れ込んできたこと。
その際に自分が悟史であることを正確に自覚したこと。
その後に時間操作がある程度以上に使えるようになったこと。
すべてを話した。

「まぁ、大体これくらいかな」

『ボクの記憶が…それに能力も』

「あ〜、でも断片的なものだよ?1割が羽入で残りが自分みたいな感じだし」

「記憶、ということは未来がわかるの?」

「いや、なんかここ最近の記憶は錯乱でもしてたのかあやふやなんだよね」

「そう(雛見沢症候群のせいね…)」

「さて、それじゃぁキミの…キミ達のことを教えてもらおうかな」

「……いいわ。教えてあげる」

『梨花!?』

「この世界で悟史が生きてるというのはプラスよ。
それにあなたのことも見えてるみたいだし…別に問題はないわ」

「そうそう。っていうか羽入ちゃん、だっけ?」

『な、なんですか?』

「えぇっと、もしかしなくても枕元に立って、後ろをヒタヒタくっついてきてごめんなさいって謝り続けてたの、キミでしょ?」

『あぅ!』

「あれね、正直怖いから止めたほうが良いと思うよ。」

『はぅ!』

「というか、その印象が強すぎてここ最近の他の悟史の記憶が恐怖でいっぱいなんだよね。
…自分とは言え他世界の記憶だけで欝になりそうなんだけど」

『ご、ごめんなさいですぅ!!!』

…涙目の羽入ちゃん可愛いなぁ。
羽入弄り…やばいハマりそう。

「…貴方ってS?それとも悟史本来がS?」

「両方だと思うよ。さて、それじゃぁ教えてもらえるかな」

「えぇ」

それから梨花ちゃんから聞いたことは、原作(もう朧ろげだけど)を知っている身でも正直クルものがあった。
鬼隠し編、綿流し編、祟殺し編、厄醒し編、罪滅し編のこと。
綿流しに関しては梨花視点の目明し編を聞くことができた。
さらに雛見沢症候群のこと。
他にはどの世界でも本来悟史はL5を発症してしまって行方不明になっていることも教えてくれた。

「で、今回キミはどうするの?」

「前の世界で知った。運命は簡単に打ち破れることを。
だから私は諦めない。それも力を持っている悟史なんてラッキーな世界…諦める理由がある?」

「…いや、ないかな」

「でしょ?」

「うん。それじゃぁ、今日から改めてよろしく」

「えぇ…よろしくですよ。にぱー♪」

梨花ちゃんと握手を交わす。
以前交わしたことのある一緒に住むというよろしくではなく、運命を打ち破るという覚悟を表したよろしくだった。

「ほら、羽入ちゃんも」

『ふぇ!?』

羽入の手を掴んで普通に握手をしたら驚かれた。
なんでだろ?………あぁ、そっか。

「そういえば言ってなかったね。僕キミみたいに半透明のヒトに触れるんだ」

『ふぇ〜すごいのです』

「っていうか半透明って…ゆうr」「気にしないでいいと思うよ。」

この深夜にアレの噂をされても困る。
集まられると気分悪くなることがあるんだよね。
追い払うのって面倒なんだよね…一人一人ぶっ飛ばさなきゃいけないから。

「…はいなのです」

「本来は見ようと思わなければ見えないはずなんだけど…羽入ちゃんは例外みたいだね」

『まぁ、ボクは神様ですから』

「「神(笑)」」

『二人ともひどいのです〜〜!!!』

そのあとも暫く羽入ちゃんを弄りながら話をした。


Side end


※この話はオリジナル編では共通ルートとして数えられません。
※ルートとしてやる予定なのは皆殺し編と祭囃し編とオリジナル編及び日常の予定です。

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