小説『ONE PIECE 大海賊時代に転生』
作者:ねこぱんち()

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11.ココヤシ村〜4〜

SIDEナミ
「何…あれ…。」
私は今まで、魚人とまともに戦える人間なんていないと思っていた。
でも、目の前のこれはどういうこと?
先ほど出会ったばかりのルーク。彼が消えたと思ったら、幹部以外の魚人たちは倒れていた。モームは何もされていないのに、気絶している。さらにあっさり幹部のハチとチュウに手刀を喰らわせて気絶させてしまった。サンジ君はまだクロオビと戦っているのに。
「ねぇウソップ…ルークって何者なの?」
私は近くでびびっているウソップに尋ねた。村のみんなも、ヨサクとジョニーも聞き耳をたてている。

「俺も会ったばかりで詳しくは聞いていないんだが、グランドライン出身で悪魔の実の能力者。グランドラインにいた頃は賞金稼ぎをしていて、2億程度の賞金首までなら倒せたらしい。ちなみにさっきのアレは能力じゃなく、純粋な身体能力らしいぞ。ここに来る前に少し見せてもらったが、実際目の当たりにするとすげぇよなぁ。」
私がウソップと話していると、ルークがこちらにやって来た。

「サンジの方もそろそろ終わりそうだし、あとは船長対決かなぁ。ウソップも護衛ご苦労さん。俺はいい運動ができたし、ここで少しゆっくりさせてもらうよ。」
「ねぇ…あんたならアーロンにも勝てるんじゃないの?」
私はルークに尋ねずにはいられなかった。
「ん…そうだね、まず負けないだろうね。でも、この一味の船長はルフィだし、俺はルフィがアーロンに負けるとは思ってない。船長同士が戦うのに、この一味の一員である俺がそれを邪魔することはできない。ルフィが心配なのはわかるけど、俺にはルフィとアーロンの戦いを見届けることしかできないよ。」

ルークの言うこともわかる。だけど…。
「ナミさん、今回はルークの言うことが正しいよ。」
クロオビに勝ったサンジ君がやってきてそう言った。
ルークやサンジ君の話を聞いて、私にはもう祈ることしかできなかった。
「ルフィ…勝って…。」

SIDE OUT

SIDEルーク
一味に入って実際に戦ってみたけど、今回はやりすぎたかなぁ。今後の一味の成長のためにも、俺は自重して動こう。
ルフィとアーロンの戦いはほぼ原作通りに進み、無事にルフィが勝利した。
さらにネズミ大佐がやってきて色々話していたが、面倒だったのでぶっとばしておいた。
このあとの宴で、色々食べようと思っているところに水を差したのだから、当然である。
ココヤシ村と言えば、ベルメール産のみかん(誤字にあらず)は食べてみたい。メリー号にみかんの木が乗るにしても、やはり現地で食べたいのである。

その後島をあげての宴が催され、俺は改めて一味に自己紹介をし、一味の一員として迎えてもらった。
自己紹介の際に能力を使って獣型になると、思いのほか子供たちに大人気となってしまった。最初は子供たちもびびっていたのだが、どうやら毛並みの良さと、背中に乗せての移動が楽しかったらしい。慣れてしまえば遠慮なんてかけらもなくなってしまった。子供たちに混じってルフィやウソップも乗せてあげたが、彼らもまた騎乗を気に入ったようである。

ちなみにベルメール産のみかんは一般的なものよりおいしかった。ジュースやシャーベットにして食べるのもおいしそうだと言うと、サンジの目が光っていた。
しばらくはみかんを使ったおいしいデザートが食卓に並びそうである。
こうして平和を取り戻した島の夜はふけていった。

SIDE OUT

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