２．状況整理とこれからのこと
SIDE主人公
それからシャッキー（幸運なことに、助けてくれた女性は原作にも出てくるシャクヤクだった）と話した結果、俺はしばらくの間このぼったくりバーに置いてもらえることになった。
転生したらしいことは隠して、記憶がないことを話すとしばらく置いてもらえることになった。両親がいるかどうかもわからないので、親探しをしつつ、店の手伝いをするのである。シャッキーの話によれば、レイリーは数か月前に出て行ったようだ。
そしてシャッキーとの話し合いの結果、決まったことをまとめる。
・親探しについては、シャッキーと協力して行う。（シャッキーは元海賊なため、海軍などに見つかると面倒なため。）
・まだ5歳ほどなので、店の手伝いに関してはできる範囲で掃除や洗い物をすればよい。
・危険なので一人で出歩かない。（ヒューマンショップもあるし、海賊もいるため。）
そしてふと疑問に思ったことをシャッキーに聞いてみた。
「シャクヤクさんはどうして俺を拾ってくれたんですか？」
するとシャクヤクさんはたばこに火をつけつつ、こう言った。
「ふふ…おもしろそうだったのよ、あなた。勘だけどね。あと、私のことはシャッキーでいいわよ。それから敬語もいらないわ。」
「そ、そうですか…。何にせよ、助けてもらって感謝しています。ありがとう、シャッキー。」
「気にしなくていいわよ。それより…名前が思い出せないのは不便ねぇ。とりあえず呼び名を考えましょう。希望は何かあるかしら？」
そうだ…名前がないと何かと不便だなぁ…。しかしこの世界に合った名前なんてそう思いつかないんだよなぁ…いっそシャッキーに決めてもらおうか。
「シャッキーが決めてよ。変なのじゃなければいいからさ。」
「そうねぇ…。
『ルーク』なんてどうかしら？もちろんあなたの本当の名前がわかったら戻してくれればいいわ。」
「ルーク…。うん、気に入ったよ！ありがとう。」
こうして俺は生活環境と名前を手に入れた。まずは現在の状況なんかも知りたいし、情報を集めないといけないな。これからしばらくは忙しくなりそうだ！
SIDE OUT