小説『ONE PIECE 大海賊時代に転生』
作者:ねこぱんち()

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7.海上レストラン

SIDEルーク
シャボンディ諸島を旅立ってから数か月程航海をし、ついに東の海に足を踏み入れた。付近で聞き込みをして、ついに海上レストランにたどり着いた。
しかしそこはまさに戦場跡。どうやらクリークの一味とルフィの一味が一戦交えたところだったようだ。
ここまで共に航海をしてきたコックたちは無事バラティエで働けることになったようで、俺は赫足のゼフに話を聞きに行った。

「オーナーのゼフさんですね?」
「なんだくそガキ。」
「海上レストランの噂を聞き、グランドラインから食事にやって来たのですが…今はとても食事をできる状態ではなさそうなので、もう一つの目的であるゼフさんのお話を伺おうかと思いまして。」
「グランドラインからわざわざ?物好きなガキだな。目的ってのはなんだ?」
「はい。実は俺は世界中のおいしい料理を食べ歩き、それを本にしたいと思っているんです。それで、グランドラインで船長兼コックをしていたゼフさんに、ぜひ一押しの料理を教えていただこうと思いまして。」
「なるほどな…。そういうことなら、話くらいは聞かせてやる。料理もコックたちの賄でよければ食わせてやるぞ。それから、お前が本を作るなら、うちの料理ももちろん載せるんだろうな?」
「もちろんですよ。バラティエの話を聞いたときに、取材第一号はここだ!と思いましたからね。」
「そうか…。なら、俺のとっておきを食わせてやる。楽しみに待ってろ。」
「はい!期待してます!」

バラティエ2階の店員の食堂に行くと、麦わら帽子をかぶった少年がいた。
「なんだおめぇ?お前も雑用か?」
「(これ絶対ルフィだよ…。麦わらかぶってるし、左目の下に傷があるし…。)いや、俺はこの海上レストランに取材に来たんだよ。世界中の料理を食べて、それを本にしようと思っていてね。その取材第一号がこの店なんだ。本来なら食事なんて頼める状態じゃないんだけど、ゼフさんの好意で食事させてもらえることになったんだ。」
「なんだ、そうだったのか。俺はルフィ。海賊王になる男だ!よろしくな!」
「俺はルーク。グランドライン出身で、夢は今言ったように世界中の料理を食べて、それを本にすることだ。」
するとそこにサンジとゼフさんがやってきた。
「今日はグランドラインからわざわざガキが取材に来てる。よって今日は少し特別な賄だ。俺とサンジのとっておきだ。」
その言葉を聞いたコックたちは大喜びで、ルフィもうまいものが食えると喜んでいた。
食事をしながら多くのコックに一押しの料理を聞き、さらに俺は食べ歩きが好きだということで、サンジを含むコックたちにとても評判が良かった。
ルフィも俺がグランドライン出身ということで、色々と聞いてきて、わかる範囲で答えてあげた。
ちなみにゼフさんのとっておきの料理は、東の海特産の新鮮な魚を使ったコース料理だった。珍しい魚を使っており、月に数回しか食べられないそうだ。

食後に、食べた料理の絵と詳細、それから感想を書いていると、サンジが話しかけてきた。
「へぇ…うまいもんだな。」
「あぁ、確かサンジだったよな?絵は得意なんだ。ただ、料理は食べる専門でね…自分で作るとよく失敗しちまうんだよ。」
「そうなのか。ところでルーク、これからどうするんだ?次の取材先は決まってるのか?」
「いや、まだ決めてないけど、ここでみんなに聞いたおススメ料理を食べていこうかと思ってる。」
「それならルーク、俺はルフィの船に乗ることになったんだが、お前も一緒に行かないか?ルフィもお前のことは気に入ってるみたいだったし、海賊になりたくないなら、次の行き先が決まるまででもいいしな。」
「別に海賊になりたくないわけじゃないんだけど、ルフィが何てい「いいぞ!」…うか。」
俺の言葉を遮って、ルフィが話しかけてきた。
「俺もうまいもんは好きだ!ルークはこれからうまいもんを食べるんだろ?だったら俺も食いてぇ!それにサンジがうちのコックをしてくれるから、いつでもうまいもんが食えるぞ?」
ふむ…これはいい流れだな。サンジの料理は食えるし、ルフィもうまいものが好きだから、多少の寄り道は許してくれるかもしれん。
「そうか…なら、これからよろしく!ちなみに船員はどれくらいいるんだ?」
「ルークとサンジを入れて6人だ!今からうちの航海士を連れ戻しに行くんだ!」
どうやら原作通り進んでるみたいだな…。
「そ、そうか。何だか訳ありみたいだけど、次の目的地に着くまでに事情を説明してくれるか?俺もそれなりに鍛えてきたから、そこそこ強いと思うし、足手まといにはならないからさ。」
「おう!なら、出航だ!」

SIDE OUT

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