小説『転生はメリットしかない?現実はそう甘くない』
作者:Ratchet()

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  ・・・また飛んだよ・・・




 <誰か・・・僕のこ・・・が聞こえ・・・るなら力・・・貸して・・・>








「・・・何だったんだ?あの声は」

「どうしたの?曲里君」

「ん?いや、何でも無いよすずか」

「そう?何だか考え込んでいた気がするんだけど・・・」

「俺は大丈夫だ。それより飯食べよう」

「うん。そうだね」

そして俺とすずかは先に食べ始めた七夜達と一緒に屋上で昼飯を食べている。

今俺達は3年生だ。・・・何?また2年も飛んでいる?ご都合主義のなせる技だ。

まあ軽くダイジェストで語るとするか。


1年1学期:入学式の次の日から俺と七夜となのはとアリサとすずかの5人で一緒に行動するようになる。所謂いつメンになる。

それと神皇子が色んな女の子を落としだすがなのは達が俺達と一緒にいるのを疎み色々な勝負を仕掛けてくる。俺は全部引き分けにして七夜は全部勝利する。

1年2学期:神皇子に子分が出来て俺と七夜に軽いイジメを始める。しかし全て叩き潰しやり返す。後この時期にあった体育祭では神皇子が活躍するが3人は気にも留めていなかった。俺と七夜は大人しくしていたがな。

それと文化祭では今回は何も出さないらしく来年の参考にする様にと言われていたので普通にいつメンで楽しんだ。

・・・途中アリサと七夜を二人にさせたらその日の放課後アリサに感謝された。因みに俺はアリサの恋心には気付いていたから応援している。

そして七夜に気付いて貰える様に色々と裏で手助けをしている。・・・なのはとすずかも気付いていて協力してくれるが俺と一緒に周る事になって良かったのか 聞くと「「まー君(曲里君)と一緒に周れて嬉しいの!(よ!)だから心配しないで良いの!(んだよ?)」」と言ってくれたので両手に花で周った。

神皇子との勝負も50戦を超えた。しかし未だに勝利もないし敗北も無い。

1年3学期:アリサの家に遊びに行く。犬が沢山居て俺に引っ付いてきた。アリサは「初めて会った奴に懐くなんて・・・」なんて言っていた。

因みにアリサは七夜を隣に座らせずっとお喋りしていた。少しでもアピールできる為に俺達もそれと無く七夜を隣に座らせてアリサが積極的に話しかけられる環境を作った。

俺となのはにすずかはアリサの家の犬をモフってた。因みにすずかは猫派らしく家に沢山猫が居るから今度遊びに来てよと言っていたので近いうちに遊びに行く。

神皇子との勝負が100を超えた。因みに2回だけ引き分けから勝ちに変えた。勝ったのはサッカーとビリヤードだ。

・・・何でビリヤード台があったのか不思議だがスルーしておいた。

2年1学期:クラスが変わり俺とすずかは同じクラスになったが七夜達3人とは別々になった。

因みに神皇子となのはは一緒らしく、なのはがこの世の終わりのような顔をしていたので頭を撫でて慰めたら顔が赤くなっていた。

・・・すずかはそれを見て不機嫌になりアリサは七夜のほうを凝視していた。アリサは分かるがすずかは分からなかった。

とりあえず教室に着いてから頭を撫でてあげたら顔を赤くして俯いていた。それを僻んだ奴も居たが大抵は俺の去年の様子を見ていたから静観している奴が多かった。

俺は参加しなかったが神皇子と七夜の決闘が150を超えたらしい。俺には何時でも勝てると思ったのか仕掛けてこなくなり最近はずっと七夜とだけ戦っている。

まあ俺は面倒が減るからラッキーなんだがな。

そしてこの頃から俺は士郎さんが監督を務める翠屋FCの臨時選手になった。前に偶々いつメンで試合を見学していたんだが一人MFの子が怪我したから代わりに出てくれないかい?と頼まれて試合に出場した。

・・・その時になのは達3人娘に大きな声で名前を呼ばれながら応援されたら相手チームから嫉妬の炎があふれ出し俺にファール紛いのプレーを連続で仕掛けてきやがった。

しかし防衛本能なのか何かで全てボールをキープしたままよけ前線にラストパスを繰り返していたら何時の間にか勝って、その俺のプレーを見て士郎さんに「臨時メンバーになってくれないかい?」と頼まれたので暇な時だけ参加している。

そうすると翠屋FCに時々出場する謎のパサーが居ると噂になり試合を申し込むチームが後を絶たなくなったらしい。嬉しい悲鳴だな。

そしてまだ俺は翠屋で演奏するバイトもやっている。バイトとなったのは素晴らしい演奏をしてくれているのに何時までもロハは申し訳ないと士郎さんと桃子さ んが言ったので「では・・・。ほんの少しで良いのでバイト扱いしてください」と言うと二つ返事で了承されて今では週1ペースで翠屋でライブをしている。

因みになぜかバイト代は10万近くもらったので受け取れないといっても聞き入れてもらえなかったので少しずつばれない様に恭兄に返している。

・・・それがばれたのか次の分がすんごく量が多くなったが・・・。

と言ってもピアノは無いから専らサックスやヴァイオリンばっかだが。時々アリサも呼んでセッションしたり後はなのはが歌って俺が演奏ってパターンもある。それに3人一緒にアカペラで歌ったりする事もある。

すずかにも頼んでみた事はあったんだが本人が気乗りしないと言った為まだあわせた事は無い。しかし何時かは一緒にセッションしたいと言っていたのでその時まで腕は落とさないようにしないとな。

2年2学期:七夜と神皇子の決闘数が200を超える。後思い出したかのように時々俺に決闘を申し込むが結局は引き分けで終わる。

体育祭では俺のクラスが何故か優勝する。なんでも何かしらの運動をやっている奴らが固まっていたらしく他のクラスに七夜や神皇子が居るが所詮一人の力じゃ覆せない為2年の部で優勝を果たす。

・・・その時に借り物競争でなのはとすずかの二人に連れて行かれたのだが何でだったのだろう?お題を聞いても答えてくれなかったし・・・。

文化祭は無難に展示にした。そして店番なども無い為またすずかと一緒に周った。今年はすずかとだけ周ったが喜んでもらえたようだ。

2年3学期:七夜と神皇子の以下略。

あとすずかの家にいつメン+恭兄と行った。なんと恭兄の彼女はすずかのお姉さんだったらしく紹介してもらった。

しかも結婚を前提にしたお付き合いらしく婿養子になるのだと言っていた。一応祝福はしておいた。まあその後に泣かしたりしちゃダメだと言うと二人とも顔を赤くしていた。

後は猫をモフってたら何時の間にか猫に囲まれていて吃驚した。それから月村家のメイドであるファリンさんとノエルさんにケーキの作り方を教わって帰った。

そして今に戻る。因みにクラスはいつメンは皆一緒だが神皇子も一緒だ。他の3人は4時間目の授業で先生が言っていた『将来の夢』について話しているようだ。

「ねえ、なー君とアリサちゃんはもう将来の事って決めてるの?」

「俺はまあ綺麗な嫁さん貰ってのほほんと過ごしたいな。アリサは?」

「私?私はパパの会社を継げればな〜って位しか思ってないわね。後は・・・」そう言いアリサは七夜を見ながら顔を赤くしている。ああ・・・成る程。

「ステキな男の子と自由恋愛の末幸せな家庭を築きたい、か?」

「な!・・・そうよ。悪い?」

「別に。そう思うのが普通だろ」

「そう・・・。そういうあんたは?」

「俺か?俺は・・・」何かなのはとすずかがすんごくこっちを見てきているんだが。しかも何かを期待するような目線付きで。

「そうだな・・・。音楽家を目指すのも悪くないしな・・・。親父が昔にやっていたピアノバーを再会させるのも悪くない」

「へ〜。あんたのお父さんって音楽家だったの?」

そう言われ俺の顔が少し曇る。それを見逃さなかったすずか。

「・・・言いにくかったら言わなくて良いよ?何だかつらそうな顔してるし」

「・・・すまない、すずか。気遣い感謝するよ。また今度教えるよ」

「・・・そう。まあ良いわ。それですずかは将来の夢ってあるの?」2人とも俺を気遣って話題を変えた。

「わたし?わたしは機械とかに興味があるから工学系に進みたいかな?・・・後は将来はステキな人と結婚して家庭を守りたいかな」

そう言いながらこちらを見てくるすずか。・・・止めろ。そんな期待した目で俺を見ないでくれ、すずか!

「・・・なのはは?何かあるのか?」俺はなのはに話を振る。

「・・・・・・」しかし何かを考えているようで返事を返さない」

「なのは?」

「・・・」

「なのはちゃん?」

「・・・」

「なのはっ!」

「うわっ!・・・行き成り大きな声出さないでよアリサちゃん・・・」

「行き成りじゃないわよ!何度もかけたのに無視して!」

「えっ?・・・ごめん・・・」

「良いわよ・・・。それより何考えてたのよ」

「えっとね・・・。私の将来の事なんだけど・・・。何にも思いつかなくて・・・」

「別に今すぐ決める必要は無いと思うよ?」

「そうだな。俺も今は漠然と嫁さんと過ごすしか考えてないからな。具体的なことはまだ決めなくてもいいだろ」

「そうよ。それになのはは翠屋の2代目店主じゃないの?」

「うん・・・。それも間考えては見たんだけど・・・」

「けど?」

「他にやりたい事がある気がするんだ。でもね、それが何かは分からないの。それに・・・私ってあんまり人に自慢できるような事ってないし・・・」

やばいな。なのはがネガティブモードになっちまった。この時のなのはは人の話を聞かないからな。俺はアリサとすずかに七夜とアイコンタクトを取る。

「このバカチンがっ!」そう言いアリサが自分の弁当の中にあったスライスしたレモンをなのはに投げる。

っておい!任せろっていったから任せた結果がそれか!しかも食材を粗末に扱うなよ。

「自分の事を簡単にそんな風に言うな!」

「そうだよ。なのはちゃんにしか出来ないことだってあるよ!」

「そうだぜ。理系に関してはかなり高いじゃねーか」

「そうよ!私より理系の成績良いのに自慢できる物が無いとか言うんじゃないわよ!」そう言いなのはのホッペをつねるアリサ。

「だ、だって、私文系は全然ダメだし運動もそこまで凄くないし・・・」

「はぁ〜〜。・・・アリサ。放してやれ」俺がアリサに言うとアリサはなのはのホッペから手を放した。

「・・・なのは」

「何・・・?まー君」

「俺達はまだ小学3年だ。具体的に考える事はまだ必要ない。それにお前は少なくともサッカーは七夜より上手いじゃねーか」

「それを言うなよ曲里!!」

「だまっとれ。・・・だからな、なのは。そんなに深く考える必要は無いぞ?やりたい事が見つからないなら将来はすてきな旦那様と結婚する!でも良いんじゃないか?」

「ステキな・・・」

「旦那様・・・」

「結婚・・・」

そう言いなのはとすずかは俺を、アリサは七夜を見ながら呟いた。

それから皆が元に戻ったのには結構時間がかかった。

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