小説『転生はメリットしかない?現実はそう甘くない』
作者:Ratchet()

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プロローグ〜哀崎の場合〜

  〜〜呉野幸平Side in〜〜

 あん?ここは何処だ?

確か俺は高校の卒業式に行って卒業式して、女子達から逃走(理由は第2ボタン争奪戦に巻き込まれた為)して仲の良い面子と打ち上げ(と言う名のカラオケ大会)に行って歌いまくって女子達を家に送って自宅に向かって帰ってると前に中学生位の女の子がいて、その子に向かって車が突っ込んできてそれを俺が庇って吹っ飛ばされてそして死ぬのが理解できたからあの子に遺言を告げた筈だ。

「ならここはあの世なのか?それにしても思考はクリアだし体の感覚もある。俺は助かったのか?いや、それでも無傷なんてありえない。ならどういう事だ?」

考えろ。
Q:俺は事故にあった。夢ではない?
A:現実。確かに車に吹っ飛ばされた感覚はある。
Q:実は奇跡的に無傷で済んだ?
A:有り得ない。出血は確認できたし最低でも肋骨は何本か折れていた筈。
Q:ならここは何処?

ここで俺は周りを見回した。何処までも白い空間が広がっており何処まで続いているのかが分からない。そしてその中に黒い点の様な物が見えた。

そこに向かって歩いていく。そこには俺と同じ位の背の女性が立っていた。しかしこの女・・・。本当に人間なのか?

「いえ。私はあなた方から見れば神と呼ばれる存在です」成る程。ならば先程の問いの答えも見つかった。

「ここは差し詰め生と死の狭間の空間、輪廻の輪の真ん中か?」

「・・・。そこまで理解しているのなら話は早いですね。そうです。あなたは既に死んでいます」

A:ここは死者の選定所。来世は何になるのかが決まる場所。
Q:なら何故俺はそんな所に?
確かに疑問だな。何故俺だけがここに来ているのか。

「あなたの前に二人ほどいたのであなたは3人目ですけどね」

「そう言えば心が読めるんだったな、あんたは」

「ええ。ですのであなたが先程まで考えていた事も知っていますし、先程のあなたの問いにもお答えできます」

「なら答えてもらっていいか?」

「ええ。構いません。先程の問いの答えはあなたの死がイレギュラーな物だったからです」

「何故イレギュラーだったんだ?」

「実はあの事故で死んでいたのはあなたが救った女性だったのです。ですが何の因果があそこに行くはずの無いあなたが行きそして彼女を庇い死んでしまいました。世界はイレギュラーな事を許しませんので死後、あなたの存在はあの世界から消失してしまいました。人々の記憶からも消失しています。

そしてあなたは輪廻の輪を外れてしまったので戻す為の作業を行います。この時通常では持ち得ない能力を与え、そちらの世界で言う空想の世界に生まれる事になります。因みに正規の輪廻に戻るには最低でも3度空想の世界に能力を持ったまま転生してもらう事になります。

そして与える能力は此方で一級危険指定されている物以外は何でも与える事は出来ますが、その代わりに代償が存在します。代償の指定はある程度はそちらで指定できます。そしてあなたが転生するのはリリカルなのはの世界です。ここまでで質問は御座いますか?」

俺は目の前の神の言った事を一つずつ理解していく。そして完全に理解しきってから質問をする。

「質問は幾つかある」

「では質問をどうぞ」

「一つ目。俺の前に来ていた奴と俺は同じ世界に行くんだな?」

「っ!・・・その通りです」

「そうか。二つ目。俺は本来は違う所に転生するはずだったんだな?」

「・・・」

「沈黙は肯定ととるぜ。そして最後だ。俺を他二人の転生者たちと同じ所に送るのは、誰かに頼まれたからだな?」

「・・・。あなたは何故そんな事も分かるんですか?」

何故?そんなの「あんたの話を聞きそしてあんたの性格を理解してあんたがそんな事をするとは思えなかったからだ」

「何故ですか?」

「あんたの説明を聞く所、真面目な性格でミスする事は少ない筈だ。なのに同じ世界に転生者を3人送る?おそらくだが送った時点でその世界は本筋から独立し IFの世界になる筈だ。しかしさっきあんたが言った『一級危険指定』されている能力を最初の転生者に与えてしまい世界が独立出来なくなったんだろ?

それで完全に独立させる為にある程度は原作沿いで世界を動かす為に俺と二番目の奴を最初の奴と同じ世界に送る事を決めた。そして俺達二人に世界崩壊を止めてもらいたいんだろ?」

「・・・。正解です・・・。本当にあなたは何で分かるんですか?」

「思考を柔軟にし起きた事を否定せずに受け止めたら簡単だ」

「それが普通は出来ないと思うんですが・・・」

「とりあえずその依頼は受けるよ。それで俺はなのははあんまり分からないんだが」

「二人目の人はそこそこ知識はあるようなので彼に聞いて下さい。注意点も伝えておきましたし」

「分かった。じゃあ能力を指定するぜ」

「はい。どうぞ」

「まずは音使い。任意でon/offと音の種類の切り替え可能で。代償は大雑把な性格になる。次は十全に曲弦師を操れる素質をくれ。最初は一般人レベルで良い。代償は人格がぶれ、何個かの人格が出てくるで良い。

次は暗器術を使えるようにしてくれ。後ついでに武器もくれ。欲しいのは切れ味の良い刀1本、小太刀2本、曲弦糸に使う糸(ワイヤー、ピアノ線含む)、梓弓 と矢筒、ハンドガン4丁(オートマチック2丁S&W M4506、リボルバー2丁コルト・パイソン)、スナイパー・ライフル1丁(ファンタシースターのライデンシャフト。アームドデバイス化)、手甲・脚甲をくれ。代償は暗器術に対しては敏捷を1ランクダウンしてくれ。刀は使用時に俺の性格がブレイド・ハッピーになるようにしてくれ。

次は人形師の能力。糸や声で操れるようにしてくれ。代償は操っている物が負傷したら俺も同じように負傷するようにしてくれ。と言っても腕が飛んでも本当に腕が飛ぶ訳じゃなくて感覚が消えたりするようにしてくれよ。

魔力はSS位くれ。代償は任せる。次は潜在魔力量すら誤認させれる魔力封印具をくれ。代償は他の人が着けても効果を発揮しないで。デバイスは灼眼のシャナ の“天壌の劫火”アラストールをデバイス化してくれ。待機状態はシャナと同じペンダント型の神器「コキュートス」で、AIは勿論アラストールで。後複数のアームドデバイスをリンク出来るようにしてくれ。制御はアラストールが出来るように頼む。

それと質量兵器をデバイス化する為の知識と道具もくれ。デバイス化したら元に戻せなくて構わない。代償は科学者体質になるようにしてくれ。

後将来は痕跡を残さず管理局の全サーバーを乗っ取りクラッキングできるレベルのハッキング能力をくれ。代償は俺が付ける様に指定するスキルで打ち消してくれ。

指定するスキルは「本気ですれば三次元的に空間を見れる者や、サーチャー等を除いて生身では存在が捉えきれなくなる」レベルの気配遮断と単独行動A相当。これがあれば打ち消せる筈だ。俺が希望するのは以上だ」これだけあれば何とかなるだろう。

「本当に此れだけで良いのですか?」

「ああ。・・・何だまるで少ないと言いたいみたいだな」

「少なくは無いですがそこまで強力な物ではないので。本当に良いのですか?」

「ああ。使い用でこの能力は最強になるのでな」

「そうですか・・・。では能力についてですが代償も適切ですので殆ど大丈夫です。魔力に関しては代償として『幻痛』と言うレアスキル扱いの物を付けさせて頂きます。これは相手の放つ非殺傷設定の魔法でも勝手に殺傷設定扱いにしてしまう体質で自分に向けられた時のみ、かつ放たれた魔法を避けて他の人に当たっても非殺傷設定に変わる。自分の体に当たる時のみ殺傷設定である物です。

ですがこれだと代償の方が大きいので魔力操作が誰よりも上手くなります。磨き上げればSLBを撃つのに必要な魔力量を10と仮定すれば6程度で同威力の物を放つ事が出来るようになります。磨かなければA'sの高町なのはより少し上程度になります。そしてデバイスの件ですがアラストールと契約する事になりますが宜しいですか?」

「構わない。それも想定済みだ」

「分かりました。契約する事によって擬似的にですが魔力変換素質「炎熱」を保有します。更に契約すると言う事は「炎髪灼眼の討ち手」になると言う事をご了承して下さい。後はハッキングの代償の件ですがそれで構いません。それと刀の件ですが私が責任を持って最高級のものを打ちます。代償は先程言った物で大丈夫です。何時頃そちらに行くようにしましょうか?」

「じゃあ5歳頃で頼む」

「分かりました。後は此方で適当にステータスを割り振ります。何か希望するスキルはありますか?」

「宗和の心得(偽)を付けてくれ」

「(偽)とは?」

「命中率が落ちないんじゃなくて落ちにくいんだ」

「分かりました。それが代償ですね?」

「良く分かったな」

「まあ希望する位ですから既に代償の対策をしているのは想定済みです。他は特にありませんね?後あちらでご自身のステータスが見れるようにしておきました。見たい時はFateのステータス欄を想像すれば見れるようになっていますので」

「分かった。なら俺はもう行くんだな?」

「ええ。そうです。因みに二人目の転生者に言った絶対に阻止して貰いたい事は伝えておきますね。一人目の転生者による原作キャラのハーレム作成。これだけは絶対に阻止して下さい。他の要素が完璧でもこれをさせると世界が崩壊するので。あ、あなた方が原作キャラによるハーレムを作成するのは構いません。何か質問はございますか?」

「特には無い」

「分かりました。では送りますね」

そう神が言うと俺の足元が消えて、俺は落下した。

「さて。どんな能力を持っている奴が仲間でどんな奴が敵になるんだか」

まあ何でも良いか。俺の敵はたたっ斬るまでだ。




  〜〜呉野幸平Side out〜〜






  〜〜神Side in〜〜

 予想したより冷静で頭が良く回る人でしたね・・・。

「お疲れです〜」そんな声が聞こえたかと思うと目の前に幼女神が現れた。

「あなたまで私の事を幼女と呼ぶのですか!!」

「仕方ないでしょ?態々面倒事しか持ってこない同僚を愛称で呼ぶなんて、面倒くさい」

「うぅ〜〜。事実だから言い返せないよ〜」

全くこの子は。昔から面倒事を人に持ってきては解決してもらって、怒られてまた面倒事起こして・・・。

「あなたには学習と言う行動は無いのかしら?」

「あるよ!!唯人より遅いだけ!!」

「言い訳じゃないの、それ」

「うっ・・・」

はぁ〜。本当にこの子は・・・。

「とりあえずあの世界での寿命が切れたらこっちに連れて来て謝りなさいよ?」

「・・・。うん。そうする・・・」

直ぐに凹んでこの子は・・・。

「ほらっ、次の仕事に向かうわよ『ヘラ』」

「!うん分かったよ『レイア』」

そう言うと二人の女神はその場から粒子となって消え去った。



  〜〜レイアSide out〜〜

-5-
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