小説『転生はメリットしかない?現実はそう甘くない』
作者:Ratchet()

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俺と厨二と対人戦
 
 昨日帰る時に思い出したんだが”明日”とは言ったが時間指定はして無かったよな・・・。

俺と七夜は連絡取れるがまだなのはとは連絡先交換してないから連絡取れないな・・・。何となくだがあいつもう公園に行ってそうだな・・・。

今は翌日の8時30分だ。無いとは思うがとり合えず行ってみるか・・・。

「お袋。ちょっと公園まで行ってくる・・・」因みに親父は既に昨日の時点で公演先であるニューヨークに戻っている。・・・その時行ってらっしゃいのキスがディープな物だったのはどうかと・・・。

空港まで見送りに行ったんだが1分位しているから周りの人は気まずそうにしているし、なのに二人は終わったらあっさりとしているから周りの人は困惑していたし・・・。

とり合えず昨日は疲れたな。うん。

「お〜。良いけど早いな〜。またなーたんか?」お袋は七夜の事を『なーたん』と呼ぶ。・・・これでなのはを紹介したらどんな呼び名になるんだろうな?

「そりゃ、普通になのはだろ?」

「お袋。ナチュラルに人の心を読まないでくれ。その内プライバシーの侵害で訴えられるぞ?」

「はっ!人に読まれるほど油断している奴が悪い。まあ訴えられても勝てるけどな」・・・お袋が言うと本当に勝てそうだから不思議だ。

「で?なのはって言うのはまーの彼女か?」お袋は俺の事は『まー』と呼ぶ。そして今はニヤニヤしながら俺を見ている。

「・・・な訳ねえよ・・・。昨日寂しそうにしてたから一緒に遊んで友達になった子だよ」

「何だ。つまんねえな〜」そう言ってお袋は本当につまらなさそうにしていた。

「それでも何でこんな時間に行くんだよ?」

「昨日時間指定するの忘れてて、あいつ今日遊ぶ事楽しみにしてたからもしかしたらもう居るかも知れないからさ。一応見に行くんだよ」

「もしいたらどうするんだ?」

「時間を伝えて家に帰す」

「そんな事しなくて良いよ!うちに連れて来な!」

「・・・良いのか?」

「別にあたしは気にしねえよ。それにその子を見てみたいからね」

「一応聞くが何で見たいんだ?」

「そりゃ勿論・・・」

「勿論?」

「まーの嫁に相応しいかの確認だよ♪」本当にこの親は何と言うか・・・。

「呆れて物も言えねえよ・・・」

「じゃあ言わなきゃ良いんじゃねーの?とり合えず公園行ってきな。なーたんにはあたしから連絡しといてやるよ」

「・・・。ありがと、お袋」

「良いって事よ!じゃああんたはちゃんと連れて来るんだよ?」

「相手の同意の上で連れてくる」

いってきます、と言い俺は公園に向かった。









「あっ!まー君!おはようなの!今日は何して遊ぶの?」公園に着くと昨日と同じようにブランコになのはが座っていた。

しかし昨日と違うのはその表情が凄く明るい事だろう。そんなに遊ぶのが楽しみだったのか・・・。

「悪いんだが、なのは」

「?何かな、まー君?」

「遊ぶのは午後からだ」

「えっ!」

「だから遊ぶのは基本午後からなんだ。昨日の帰りに連絡し忘れてたから俺も偶々来ただけなんだ」

「そんな・・・」

うっ!そんな世界の終わりを嘆くような目で見ないでくれ・・・。

「な、なあ。なのは」

「・・・なに?」やばいな。かなり沈んでいるよ。ここは

「お前が良かったらで良いんだが、今から俺の家に遊びに来ないか?」








「ただいま、お袋」

「えっと・・・。お、お邪魔します・・・」結論から言うとなのはは家に来た。

何でも今は家には怖い雰囲気の兄貴がいるらしく居ても気まずいらしい。・・・その辺がなのはの後々の歪みの元か?

因みにその兄とは10歳程年齢が離れているらしい。今は春休み中だから家に一日中居るらしくその時間の殆どを自身の修行の為の時間に当てているらしい。

だから俺の家に来たかったらしく、さっきまでは緊張していたがお袋が拉致紛いに居間に連れて行ってお喋りしているが、その顔は昨日俺達と遊んでいた時と同じ位明るい。

・・・しかし時々此方を見ては顔を赤らめるのは何でだろうか?

「・・・お前もうなのはにフラグ立てたのかよ・・・」

「はっ?フラグ?旗なんて立ててねえけど?」お前鈍感系かよ・・・とか呟いているこの馬鹿(七夜)はどついてもいいのか?

「止めときな。なーたんはそこまで耐久力ねえからな」

「だから心を読むな、お袋」

「だから簡単に読まれるあんたが悪い」

「ねえ、なー君。何で潤さんはまー君の心が読めるの?」

「それが潤さんクオリティだ」そこの二人。俺を助けろよ。

「まあそれは置いといて。何して遊ぶんだ?」

「Wi○でもするか?」

「あんの!?」

「お袋はゲーム好きだし・・・」

「ああ。あたしはゲームは良くやるぜ。そしてあたしがこの家で一番だ!」そうなのだ。お袋は暇さえあればゲームをしている。

しかもそのテクがレベルが高いから時々やる俺や七夜だと歯が立たない。しかもお袋は手加減なんてしないから一度七夜がマリ○・カー○で「潤さん。大人気な いですよ!」と言ったら

「はん!何で敵に態々手加減なんてしねえといけねーんだ?それにな。遊びには全力で取り組むのがあたしのモットーだ!」となにやら 格好つけて言っていた。

「とり合えず何する?」

「Wi○・スポー○でよくね?」

「だからお袋、それお袋の独断場だろ・・・」俺の呟きも無視され一同はゲームを始めた。





結論から言えば、やはりお袋の独壇場だった。てかどうしたらテニスでダブルスの筈なのに前衛が取れない位置にドロップ打てんだよ・・・。マジでありえねえ・・・。

「ほら!ガキは腹いっぱい飯くいな!」

「いや、潤さん。俺ら午後から遊びに行くんですが・・・」

「関係ないね。あたしの用意した飯を残すとか有り得ないからね!」

「暴論だよ、もう・・・」

そういう常識はさっさと捨てた方が良いぞ、七夜。

「あんたも変な事考えてないでさっさと食べな!」

「了解・・・」ここで拒否したら晩飯が無くなるからな・・・。

「ほら!なのは!食べれるだけ食べな!」

「ありがとうございます!潤さん!とっても美味しいご飯だから一杯入ります!」

「はっはっは!良いねえ!なのは!あんた本当に気に入ったよ!」

先程のゲームの時もずっとなのはを構っていたし本当に気に入っているようだな、お袋。

でもな「だからなのは!あんたはまーの許嫁になりな!あたしが許可するよ!」そういう事を勝手に決めるなよ、お袋。

「ふぇ?ふぇええええええええええええええええ!!わ、私がま、まー君のいいいいいい許嫁!?」

「おう!あたしが許可したから家の方は大丈夫だ!後はなのはの家の方だが・・・。まあ、何とかなるだろう!」あたしだしな!と言っているお袋。

やばい。久しぶりに切れそうだ。「・・・・・・お袋・・・」

「ん?何だ?」

「・・・夕方、オボエテオイテネ?」

「っ!あ、ああ。き、気が向いたら覚えておくよ(何て殺気を親に出しやがんだ!まーは!仕方ない・・・後で謝っておくか)」

「?ねえ、なー君。何を覚えておけばいいの?」

「さっきまで動揺してたのにもう回復している!?・・・いや、なのはは気にしなくて良いんだよ(てか殺気の対象になのはを抜いたのは流石だけど、序に俺も抜けよ!マジで怖かったじゃねえか!!)」

・・・。さてそろそろ動くか。「お袋」

「何だ?まー」

「ちょっとゴミ出してくる(・・・・・・・)」

「っ!・・・そうかい。何処まで行くんだい(・・・・・・・・)?」

「ちょっとそこの公園まで(・・・・・・・)、かな」

「・・・そうかい。気をつけて行って来な」

「大丈夫だよ。七夜も行くしね」

「あ、ああ。大丈夫だ」

「そういうこと。じゃあちょっと、そうだな・・・。1時間位で帰ってくるよ」

「・・・。分かった。じゃあなのは!こいつ等が帰ってくるまでまたあたしとゲームだよ!」

「分かったの!じゃあ行ってらっしゃいなの!まー君!なー君!」

「ああ。行ってくる」

「行ってくるわ!」そう言い俺達は海鳴臨海公園に向かった。






向かっている途中に七夜が俺に問いかけてきた。「なあ。さっきの潤さんとの会話。あれなんだったんだ?」

「ああ。あれか?あれはな、俺とお袋で決めた緊急用の合言葉だ」

「合言葉?」

「ああ。最初の言葉で誰に対しての敵かを伝える。ゴミなら俺、埃ならお袋ってな」

「潤さんの返しは?」

「あれは何処に敵が居るのかだ」

「じゃあ敵は公園か?」

「ああ。で、だ。俺は人様に怨まれるほど何かした記憶は無い」

「てなると・・・」

「ああ。恐らく最初の転生者だな」

「やっぱりかよ・・・。大方俺たちがなのはと遊んでいたからか?」

「そう見て良いだろうな。昨日までは何も無かったのに行き成り殺気を向けていたからな」

「確実になのは絡みだしな・・・。で?どうすんの?このまま真正面から行くのか?」

「ああ」

「おい!マジかよ!多分付いた瞬間バビロン撃って来るぞ!」

「はっ!分かってねえな、七夜」

「何がだよ?」

「俺を誰だと思っている?俺の名前は哀崎曲里。偉大なる殺人鬼である零崎曲識と最強の請負人である哀川潤の息子だぞ?正々堂々と不意を打ってやんよ」

「そこで策士さんかよ・・・。まあ、その案に乗ってやるよ」

「ありがとよ。じゃあまず公園に着いたら・・・」そこから俺達は作戦会議を始めた。








俺たちが公園に入ると空気が今までの物と一変した。今はまるで戦場に居るような緊迫感溢れる空気だ。

「なあ、曲里・・・」

「ああ。分かっている。俺達転生者以外は入れない(・・・・・・・)結界を張りやがったな・・・」

「多分張ったのはデバイスの方だよな・・・?」

「ああ。お前の情報通りならそっちに特化した能力は持ってないんだろ?」

「ああ。恐らくは唯バビロンを取得しただけだろう。担い手になっているとは考えにくいしな」

「もし担い手になってたらどうするんだ?」

「その時は・・・」

「その時は?」

「その時の俺に託した!!」

「・・・お前に聞いた俺が悪かったよ・・・」

「ごめんって!とり合えず何とかなるって!それに、敵さんも待ちきれないようだしな!」

七夜が振り向きながら言うと後ろには銀色の髪に右目が青で左目が赤色の俺らと同じくらいの男が立っていた。

「はん!やっと気が付いたのかよ!これだから凡人は嫌だねえ!俺様に直ぐに気が付かないとか!」

「いや、手前のその無駄に大きい魔力のお陰で入る前から気が付いていたが」

「はっ!図星を突かれたからってそんな見え見えの嘘なんて付かなくて良いんだよ!」

「駄目だこいつ。人様の話聞く気ねえよ・・・」全く持ってその通りだな、七夜。

「俺様は器がでかいからな!直ぐに気が付かなかった事は許してやるよ!しかぁし!”俺様の”なのはにベタベタ引っ付いていたのは許さねえ!昨日折角俺様の微笑で落とそうとしていたのによお!」

「何だよ!唯の八つ当たりかよ!」

「黙りやがれ!俺様の計画を邪魔しやがって!ここで手前等二人とも殺してやるよ!」そう奴が言うと奴の背後の空間が揺らめき剣や斧、槍、鎚、等の様々な武器が刃などを此方に向けて今にも発射されようとしていた。

「くらいやがれ!王の財「そんな事、さすと思っているのか?」な、何!」奴が出来る事は七夜に事前に先程の作戦会議で聞いていたので俺は敵が攻撃する前に攻撃を仕掛けた。

「な、何で俺様の体が動かねえんだよ!くそっ!右手が動けば!」あいつは攻撃する為には右手を上に上げ、下に下ろしながら王の財宝と言わなければ使用が出来ないらしい。

だから俺は障害物の多い公園で糸を駆使してあいつの体を捕縛している。

「右手さえ動かせなければ自慢の武具も文字通り宝の持ち腐れだな」

「くそっ!卑怯だぞ!男なら正々堂々と勝負しやがれ!」

こいつは何を言っているんだ?「戦いには綺麗汚い関係無いんだよ。勝てばそいつが正義だ」

「くそっ!おい!エクス!どうにかしろよ!」エクス?奴のデバイスか?

<なあ。七夜>

<何だ?曲里?>

<あいつが言ってるエクスってあいつのデバイスの事だよな?>

<ああ。そうだろ、多分。てか俺の予想が正しいと悪いが俺は役に立たないかもしれない>

<?何でだ?お前の能力と錬度なら十分通用するだろう?>

<相手のデバイスが俺の能力の全てに関係する奴の可能性が高いんだ。もし俺の予想通りの奴だと俺のステータスが一時的に下がるらしい。神が連絡してきた>

<・・・なら何か通用する物持っているか?>

<一様スローイングナイフとかの飛び道具なら何とかなりそうだ>

<分かった。なら俺がクロスレンジでお前がミドルレンジで戦う。良いか?>

<異論は無いぜ。やばい!拘束が引きちぎられそうだぞ!>

<分かっている。これで通信終了だ>

念話を終了し奴を見ると糸による拘束が引きちぎられていた。

「おいエクス!もっと早く拘束を千切れよ!折角相手が油断している所を攻撃するつもりだったのに!」

「・・・すいません、マスター(不意打ちだと?確かに有効だがマスターの錬度では簡単に避けられていただろう。それにこれも元々は八つ当たりだ。義の無い行為は私は嫌いだ。しかし従わねばならぬか・・・)」

「はん!俺様が怖いからってそんな搦め手で倒そう何て卑怯な奴らだぜ!まあ偉大なるオリ主様である俺様に対してだと当然だがな!」

<なあ、あいつって馬鹿か?>

<言わなくても分かるだろ?>

<・・・そうだったな。悪い、七夜>

<気にすんなって。良し!こっちはポイントに着いたぜ>

<分かった。なら此方から仕掛ける>

<了解!・・・あたんなよ?>

<・・・当てるなよ?>

軽口を掛け合い俺は前方の敵に意識を傾けた。

「はっ!偉大なるオリ主様である俺様の姿を見してやろう!エクスカリバー!セット・アップ!」

「スタンバイ・レディ!セット・アップ!」

奴が何やら格好つけて言うと奴のバリアジャケットが展開された。それは赤色を主体とし胸部や篭手が銀色の鎧で覆われた西洋騎士の重厚な鎧を動きやすく改良 したような物を着ていた(作者は表現が下手ですのでFate/EXTRAの白セイバーの甲冑が赤色主体に変わった様な物とお思い下さい)。

「刮目せよ!これが俺様の騎士甲冑だ!どうだ?貴様らモブの物とは格が違うのだよ格が!」

「・・・。アレス、セット・アップ(ぼそっ」

「承認。騎士服構成。展開」俺の体が光ったかと思うと眩い光に包まれた後俺の姿がファンタシースターの「イロハフブキ」の白×赤へと変わっていた。

「なっ!ふ、ふん!貴様の物は鎧が無いじゃねえか!やはり俺様のような者しか甲冑は似合わないな!」

「(何を言っているのだろうか?彼はどう見ても格上だ。しかも相手は油断も慢心もしていない。それなのにこんなに調子に乗れるのはある種才能かも知れませんね。しかし・・・この勝負此方の負けでしょうね。此方が格下で尚且つ人数も1対2。しかも能力を何時でも無効化されます。しかし出来れば一矢は報いてもらいたいですね)」

「ガタガタ抜かさず男なら行動で示せよ、な!」そう言いながら俺は懐から出した小太刀二本を逆手に握り右手の「鉄」で相手の喉を狙った。

しかし相手のデバイスがオートでプロテクションを発動させる為奇襲は失敗に終わった。しかも無駄に魔力量が多いから硬い。危うく小太刀が折れそうになった。

「は、お、驚かせやがって!やはり手前程度の奴は俺に傷を付けれねえんだよ!」

こいつは本当に馬鹿だな。今のもデバイスのお陰で防げただけなのにあたかも自分の力かのように言ってやがる。

<七夜。次に俺が突っ込んだら俺の背中目掛けてフルンディングを放て>

<マジかよ!俺未だ制御出来ないぜ!?>

<構わない。ある程度の制御はガウェインに任せてエミヤの憑依経験を使ってエミヤの腕をトレースすれば何とかなる筈だ。筋力は魔力ブーストを使えば何とかなるだろう?>

<・・・。分かった。絶対に避けろよ!>

<了解>

そうして俺は一度奴から離れ、魔力で足を強化して一気に奴へと突っ込んだ。右手の鉄と左手の銀を交差させ時間差を付けかつ魔力付与をし袈裟、逆袈裟と切り裂く!

今度は自分で事前に張っていたのかプロテクションの発動が先程より早かったが先程より強度は低く、皹が入った。

あいつは驚愕の顔をしていたが恐らく先程は防げたのに今回は危なかったから驚いたのだろう。そしてこれを見て俺は七夜に事前に聞いていた情報が正しいと確信した。






「何?大魔力を持っている奴は何かしらのデメリットを負う?元々デメリットはあるだろう」

「違うんだよ。先天的に魔力量が多い奴は何かしらのデメリットもちなんだよ」

「例えば?」

「例えばなのは。彼女は家族は全体的にみんな運動神経が良いんだが彼女だけ運動神経が途轍もなく悪い。しかしその分彼女にだけリンカーコアがあり魔力量もかなり多い。そして俺が助けたいと思っている少女が居るんだがその少女も体が不自由だがその分魔力量がなのはよりも多い。これから大魔力持ちは何かしらのデメリットを持っている事になる」

「じゃあ最初の転生者の奴も持っていると?」

「恐らくな。態々先天的に大魔力持ちを指定したんだ。何かしらのデメリットがあると考えるのが良いだろう」

「・・・お前はどんなのだと思っている?」

「俺は・・・。魔力操作に難があると思う」

「理由は?」

「理由はなのはより魔力を多く持っている子が魔力の操作が苦手だったから恐らくそうじゃないかと思う。それに運動神経は人格がはっきりしているから大丈夫だろうから俺はそう思う」

「・・・成る程。確かに一理あるな。じゃあ戦闘の時に俺かお前が奴に見える位のスピードで攻撃してあいつにプロテクションを張らせその後反応出来ないスピードで攻撃してデバイスに張らさせて強度の違いを確認する。これで良いか?」

「了解」




そして当初の予定では俺がミドル、七夜がクロスだったんだがまあ変更点はそこ位だな。そして奴が皹の入ったプロテクションを見て動揺している所に更に迫撃をする。

「驚くのは良いが敵は目の前だけとは限らねえぜ?」そして奴が何かに気付いて移動する前に俺の背後から声が聞こえた。

「赤原を往け、緋の猟犬!」そして七夜の弓から光速の緋色の魔弾が放たれた!「フルンディング!」俺は七夜が真名解放する前に既に斜線から身を逸らし奴から見て左斜め前に移動している。

そして猟犬が奴の皹の入った防御壁を削る。しかし流石は馬鹿魔力の持ち主。皹が大きくなりながらも未だ防御壁が破れない。

そして猟犬に注いでいた魔力が底を尽き最後の一当てをした瞬間奴の防御壁も崩れ去った。

しかし奴は「はん!偽者じゃあ俺様に傷は付けれないんだよ!」と言っているが奴は今直ぐ傍の俺から視線を外している。

それは俺の前じゃ悪手だぞ?奴に気付かれない様に気配を周りに紛れ込ませ奴の直ぐ後ろまで移動し奴に突っ込む!

<アレス。ソニックムーブだ>

「ソニックムーブ」奴がアレスの声に気付き此方を振り向くがもう遅い。既に術式は出来上がり魔力も溜まっている。

「この一撃。手向けとして受け取れ」そして俺は炎熱の術式を組み込んだ魔力を刃に巡らせ抜刀を加速させる。

名付けるならば「抜刀一式・刀狩」「モード・フレイム」

そして奴が咄嗟に張ったプロテクションをまるでバターを切るかのように滑らかに切断し、奴自身を斬った。

「斬刑に処す。俺に立てついてその程度で済んだんだ。幸運な事だな」

そうは言うが殺傷設定にせず非殺傷の為、奴は魔力ダウン状態になってはいるが。

こうして俺達の初の対人戦は此方の勝利で終わった。

-7-
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