「イッツ〜・・・あらら、服か汚れちゃったし、血も出てきちゃった・・・どーしてくれんだクソ悪魔がああぁ!!」
あらら、逆ギレですか? これだから最近の若者は・・・っと危ねっ!?
「構えて、バーン!」
一振りを躱した瞬間に神父は銃を構え、引き金を引いた
銃身が動いたのは見えたが、無音。銃声が声で聞こえなかった。減音器(サプレッサー)を付けている様には見えなかった
なら何故? 思考を半分そちらにまわしているとーー
「がっ!?・・・血? まさかっ!?」
足に激痛が走り、左の太股から出血していた。 それと同時にあるモノが頭をよぎった
「それさ、光の銃弾ってやつか?」
「正解正解大せいか〜い! そうです、コレが光の銃弾。チートじゃね? と言われても苦情は受け付けておりませ〜ん!
そんじゃ、死ガフッ!?」
「気を抜くなド阿呆が・・・簡易止血しか出来てねぇが、動くにはそれほど支障はない」
たまたま持ち合わせていたタオルで、太股を止血した。痛いけどね
「さぁて、再び反撃と行こうか・・・」
神父の元へ歩み寄って行っている時
「・・・何の音ですかね?」
ドアの向こう側から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
それと同時に神父の手がピクリ と動きだし、危機を感じた俺はドアの方向に走り出した
「勘はイイけど、一足遅かったねぇ・・・バァン」
後方から神父の声が聞こえた。その瞬間に、再び足に激痛が走り、倒れ込んでしまった
「! い、いやああぁぁっ!!」
その悲鳴がした先を見ると、あの金髪のシスター、アーシアがいた
ははっ、失態だな・・・こんな無様な姿で対面なんてな
「おや、かわいい悲鳴と思えばアーシアちゃんではあーりませんか! そっか、この手の死体は初めてですかねぇ。なら、よーくご覧なさいな。悪魔くんに見入られた人間さんは、こーやって死んでいただくのですよぉ。 そーいや、結界は張り終わったみたいだね?」
「・・・そ、そんな・・・」
不意にアーシアの視線が俺に向けられ、驚愕の表情をした
「・・・フリード神父、この人は・・・」
「人ぉ? 違う違う。コイツはクソで外道の悪魔くんだよ。 ハハハッ、何を勘違いしてるのかな?」
「う、嘘・・・アキトさんが・・・悪魔・・・?」
その事実がショックだったのか、アーシアは言葉を詰まらせた