小説『ハイスクールD×D 修羅を宿す者再び』
作者:風薙()

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        三話『輪廻転生?』


小鳥がさえずり、犬の散歩をしているのだろうか、犬の声が聞こえてくる
それに起こされるかのように目を覚ます

「ん、朝・・・え?朝?」

本来なら朝なんて来るはずもなく、見えたとしても死者の山ぐらいだろう
大方目と頭が覚め、考えを止め辺りを見回し確認する

「俺の部屋・・・でも何で?・・・ッ!?昨日の傷は!」

今日の明け方の出来事を思い出し、胸の傷を確かめるがーー

「嘘だろ・・・消えてる・・・何があった」

あれほどの大怪我の領域を超えた傷を負ったのだから、助かる筈もない。仮に助かったとしても、傷跡一つすら見あたらない

「つことは、現実なんだよな・・・でも今日、俺は死んだ・・・何が何だか分からねえ」

五感もちゃんと反応してるし、体温も通常通りだと思う
いまいちこの現状を受け止められていないが、時計を見ると7時半をまわっていた

「・・・とりあえず学校、行きますか」

制服に袖を通し、その上に薄手のパーカーを羽織る
そこまで校則は厳しくないらしいので、この格好で登校している

「カロメを持ってと・・・んじゃ、行ってきますか」

そう言い、玄関のドアを開けるが・・・

「・・・目が、目がああぁぁ!・・・なんて事はないがちょいと今日、朝の日差し強すぎでは御座いませんか?」

某ムスカさんの真似で大袈裟に言ってみたもの、太陽の日差しが珍しく少し辛い気がする



「あ〜ダリ〜、何もする気が起きん・・・どうした俺の体?」

教室に着いてすぐさま机にひれ伏し、その日の殆どを睡眠に費やした

「どうした暁斗、そんなにグッタリして? 性欲でも持て余しているのか?」

そう話しかけてきたのは、松田。その隣に元浜が立っていた

「うるせえ、お前等みたいに年がら年中持て余してる奴等と俺を比べるな」

何せコイツらは、普通に教室のなかでソッチ系統のDVDや本を何の躊躇いもなく広げる奴らなのだ・・・
二人がなにやら反論しているみたいだが、この際無視

「・・・いいや、帰ろ」

変態二人の罵倒を無視し、帰路についた



「安売りしてたから思わず寄って買ってきちまったが、もう夜か」

あの後帰り道を歩いていると、いつもお世話にになっているスーパーで肉やら魚やら野菜やらが安売りしていたのを発見し、買ってしまい現在に至る

「・・・しっかし、これだけ持ってもそんなに重くない・・・何故に?」

朝や昼とは打って変わって五感がいつもより冴え、力もいつもよりある気がしてならない

「家に荷物を置いてきて・・・一応確かめるために、公園に来るか・・・」

明け方に起こった出来事が、どうにも気になっていた


「やっぱ何かおかしい・・・」

スーパーから家、家から公園まで走ってきたが、疲れや息切れすらしない・・・運動は結構できる方だが、普通にこの距離を走れば息切れの一つや二つは普通に出るのにな・・・
体の異変に疑問を抱きつつも、公園の周辺を見回す

「視界もおかしい、1k先まで見えるとかしゃれにならんぞ・・・」

公園には幾つか電灯が立っており、その周辺は軽々見えるのだが、明らかに灯りが届かない場所でも楽々見えてしまう

「地面に血痕はない・・・あれだけの出血量をこうも簡単に消せるものなのか?」

唯一の証拠も、跡形もなく消えていた

「はぁ、素直にソッチ側の人にでも聞けば良かったのか?・・・リアスさんとか蒼那会長とか・・・」

急な出来事が多すぎて整理が追いつかない・・・身体能力の変化、証拠の完全除去、明け方の出来事・・・何が何なのか

考えている時、その瞬間ーー

ヒュンッ!

何かが俺の頬を掠めた
飛んできた方向をみるとそこには、黒い羽を広げた男が飛んでいた

「ふむ、外したか・・・まあいい、次はこの手でしとめる」

男はそう呟くと、片手に光の槍を形成し、突っ込んでくる

「・・・チッ、次から次へとおっさんに掴まるこっちの身にもなれよっ!」

地を蹴るが、それほど力は要らなかった。地面を軽く蹴るぐらいでいつもの距離ぐらいだった

男は槍で貫こうとしたが、軽く避ける

「ふむ、瞬発力も上々・・・イケるか!」

「ガッ!?」

驚く表情に、重く膝蹴りをくらわせる
男は顔を押さえ、軽くよろめいている

「力量も上がってる・・・何なんだ」

未だ疑問を抱きながらも、気は緩めない

「くっそがああああ!!」

男は再び槍を形成し、突っ込んで来るが

「動きが単調・・・ちったあ戦い方の勉強でもしてこい」

半身でそれを避け、裏拳、腹部にストレート、アッパーカットをくらわせ、男は宙を舞い、地面に叩きつけられた

「ふむ・・・」

暁斗は自身の手を開いたり閉じたりしている

瞬発、力、視覚などの異常な発達・・・まさかな

「ぐっ!貴様ぁ・・っ!?」

「今すぐ死にたいなら殺してやる、嫌なら無抵抗で帰る・・・どちらを選ぶ」両足で腕を抑え、首を掴み手刀を喉元に突きつける

「くっ! ・・・後者だ」

男はそう答え、首と腕の拘束は解くが手刀は首に添えたままだ

「この屈辱、忘れはせん! 再び相見える(まみえる)際、この手でお前の骨すら残さず消し去ってくれよう!」

そう捨て台詞を残すと男は睨み殺すかのような顔で睨むと、羽を展開させ飛び去っていった

「三下発言ドーモ・・・・・・さて、俺の予感は大方当たっていると見て良いんですね?リアスさん」

背後の木陰に語りかけると、リアス・グレモリーが歩いてきた

「凄いわね、まさか気づかれるとはね」

「五感も異様に良くなってますし、ずっと見られてれば気づきます」

「へぇー、そう・・・」

目を少し細め、薄笑いするリアス

「今日の深夜の猫、あれも貴女の眷属の使い魔ですよね?」

「あら、何故そう思うのかしら?」

「触ったとき、僅かでしたが魔力を感じました。 可愛い猫でしたけどね」

軽く笑ってみせ、本題に入る

「それで、俺の身に起こったこと・・・本当の事を話してくれますか?」

「・・・ええ、勿論話させていただくわ。でもこの時間帯だし、明日でいいかしら?」

「分かりました、明日ですね。 ではその時に・・・」

「では明日放課後で、それではごきげんよう」

そう言うと、彼女の足元から魔方陣のようなものが現れ、地面に飲み込まれるかのように消えていった

ハッハー・・・ファンタジーって、案外体に良くないんだね・・・それより明日、予想・・・外れててほしい事を願うばかりだな

「日常から非日常へ本格的移行、か・・・これ前にも言った気が」

うん、気のせい気のせい。
改めて帰路に着き、自宅に帰った
夕食をとり、すぐに眠りにはいった・・・・・・わけもなく

「うるせえ・・・オヤジ吐くな! チャラ男うぜぇ! 猫共集まって合唱すんなああ!!」

夜なため五感の一つの聴覚が鋭くなっており、嫌でも(つか本当に嫌)外の音が聞こえてきてしまうのである
そんな暁斗の悲痛(?)な叫びもむなしく届かず、結局眠りにつけたのは午前3時だったとか





ーーー後書きーーー

只今、大幅に修正もとい改変しておりますが、疑問に思った部分、誤字脱字がありましたらコメントお願いします
もちろん感想もお待ちしております
改変完了まで大幅に時間がかかりますが、出来るだけ急ぎ、改変していきたいと思ってますので、話の進行は暫くお待ちいただければと思います




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