小説『Blood of the scarlet.』
作者:樹緑()

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祠をでたのはいいものの、兄妹はただ蒼たちの後ろをついて行くことしかできなかった。
蒼たちは自分たちの武器があるがここに来たばっかりの兄妹には<奴ら>に抗う術はなかったのである。

緋色の槍を持った同年代の少女と青色の長柄の斧をもった蒼が戦端を切り開き
ほかのものたちが援護をする単純な戦い方だったが確実に成果は出ていた


そして、正門まであとちょっとってところで兄は異変に気づく
「おい、蒼!」
「なんじゃ、こっちはこっちで忙しいんだが話は後にしてくれないか」
「話はあとでいくらでもしたいところだが、妹の桜花がいつの間にかいなくなってる」
「え?ちゃんと桜花ちゃんはついてきてたよな・・・?」
「知らないけどいつの間にかはぐれてしまったようだ、探すのを手伝ってくれないか」
「ん・・・こればかりはしょうがない」
「手伝ってくれるか?」
「バラバラにするのは危険だが、二人一組で桜花ちゃんを探すぞ」
「ありがとう!」


そして、蒼たちは二人一組で妹を捜し始めた。
校舎外の場所にいると考えてグランド側、校舎側、体育館側、駐車場側と4つの組に分かれた
兄にはここでは実力は十分にある緋色の槍の少女と組むことになった。


「さっきもいったけど、蛍杉 柚だ色は空色、よろしく」
「よろしく、同じ一年の夜霧 緋芽っていうんだ、それで色は緋色」
「さっそくで悪いけど探すの手伝ってくれ」
「もちろんよ、あんなかわいい子を亡くす訳にはいかないよ!」


そして、緋色の槍をもった緋芽と一緒に走り始める。
兄と緋芽が担当することになったのは祠がある校舎付近になった。
緋芽が槍を振るい、兄は近くにあった鉄バットで殴りかかるが【ライトアーツ】ほどの威力は得られない。
そして、探すこと数分。



ついに妹を発見することができたのだが・・・

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