小説『約813の問題児が異世界からくるそうですよ?』
作者:tasogare2728()

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第十七章

「ただいま〜」
店先には、あの割烹着の女性店員がいた
「おかえりなさいませ、中で白夜叉様がお待ちです――その前に、お風呂に入ってください」
「あいよ」
そういうと、風呂に入るのであった。

それから、風呂も入り終わり、店員の案内で来賓室に案内されると、そこには浴衣姿の黒ウサギ、スサノオ、飛鳥、耀と十六夜とジンと白夜叉がいた
「ただいま〜」
引き戸を開け、中に入る龍嗣
「あ、おかえり〜」
「おお、龍嗣、遅かったのぉ、まぁ、座れ座れ」
そういうと、末席の方に座る龍嗣

「そんで、まぁ、何処いっておったんじゃ?」
「そうです、流石にこの時間にここいら一帯は危険すぎます」
白夜叉と黒うさぎが言う
「う〜ん、あんまり言いたくないんだけどな…」
「けど、いってください」
容赦ない黒ウサギ
「そうじゃ、流石に何をやってたことぐらいは言ってもらわんとな」
「えぇ〜まぁ、通りでクレープを食いながら、グダグダと歩いていた」
「しょうもない理由じゃな」
「しょうもなくてすいません――あぁ、それと白夜叉、いいか?」
「なんじゃ?」
「ギフト、増えてたんだけど、使い方わからねぇかた教えて」
「まぁ、わかる範囲なら良いじゃろ、ほれ、見せてみ」
龍嗣は白夜叉にそれをわたす
「……まさかとは、思っていたが、龍嗣がここまで見初められるとはな」
白夜叉の顔がひきつる
「;親愛の黒斑(ハーツオブブラックバーチャー);と;金色羽の焔(ラヴ・ゴールデン);が加えられとるな、;親愛の黒斑(ハーツオブブラックバーチャー);は、わからぬが;金色羽の焔(ラヴ・ゴールデン);は、とんでもないものじゃな?迦陵め――いよいよじゃな」
「白夜叉説明しろ」
「;金色羽の焔(ラヴ・ゴールデン);は、神焔を生み出すギフトじゃ」
「へぇ〜ってことは、スキルと併用すると」
「色々と大変なことになるの」
「はぁ〜また、随分とけったいなものだな」
「まぁ、大切にせい、コレは持ってるだけで色々な箔がつくからな」
「了解」
一部始終を聞いていた黒ウサギは、絶句するのであった。




それから、一晩明け

『長らくお待たせいたしました!火龍誕生祭のメインギフトゲーム・;造物主達の決闘;の決勝を始めたいと思います!進行及び審判は、;サウザンドアイズ;の専属ジャッジでお馴染み、黒ウサギがお詰めさせていただきます♪』
黒ウサギが満面の笑みで歓声以上の奇声が舞台を揺るがす
「うおおおおおおおおおおおおおおお月の兎がきたあああぁぁぁぁぁあああああ!!」
「黒ウサギいいいいいいいいい!!お前に会うためにここまできたぞおおおおおおおおお!!」
「今日こそスカートの中を見てみるぞおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉおお!!」
割れんばかりの熱い情熱をほとばしらせる観客

「人気なのは、わかるけど、うわぁ・・・・・・・・・さすがの俺でも引くわ」
龍嗣は舞台袖で全力でドン引きする。

近くには、耀とレティシアとジンがいる。出場する耀の瞳には少々物寂しいものがある。やや呆れた龍嗣は
「――春日部」
「……なに?」
「困って、寂しくなった時は、ためらわずに俺の名前を叫べ、いいな?」
そういうと、少し彼女の表情が明るくなった。
コクり
「んじゃあ、胸張って行ってこい」
背中をそっと押してやると、笑顔で耀は飛び出した

そして、飛び出して行ったあと
「龍嗣さん」
「なんだい?ジン」
「さすがです」
「どうも」
そういうと、二人を一瞥して――とあるところに向かって身を潜めた

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