小説『ノートの切れ端』
作者:迷音ユウ(華雪‡マナのつぶやきごと)

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いくらアイデアが降ってこようが、書く気力がない僕の馬鹿


「Battle Myself」

――私の中には四人の妖(あやかし)の”人姿(ヒトナリ)”がいる

私は旧くから栄える支丞家の長女。私の家では代々、その体に妖の魂を宿していた。それは母親の胎内にいるときから。生まれるまで何が内包されるかはわからない。内包された妖は、宿主の自我とは別に独立した自我をもち、宿主の一部となる。いうならば二重人格に近い。しかしあくまで私は私。私の中にいる彼らは心の中にいる友達のようなもの。普通、妖は宿主に対して一人しか内包されない。しかし私は特別。なぜか四人もの妖が内包されていた。

妖狐(ようこ)、化狸(ばけだぬき)、鬼、猫又(ねこまた)、それぞれの”人姿(ヒトナリ)”。みんな私の友達。一人のときでも彼らがいるから楽しかった。

でもあるとき彼らは喧嘩してそれぞれが私を独り占めにしようとした。彼らは外界に魔力を持って実体化し私の住む中支丞(なかししょう)市を舞台(バトルフィールド)に闘いを始めてしまった。彼らは妖、故に力は人間どころの騒ぎじゃない。一人一人がそれこそ軍の小隊ぐらいの力は持っている。街を破壊し、人間を駒にしたりやりたい放題。

そんなのだめ。みんな「私」なのに、闘いあうなんて・・・。

私は彼らを止めるべく、行動をはじめる。


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この話は意外なところから思いつきました。というのも、「夢」のなかです(笑わないで)。最近やたらと夢の構成が緻密です。今回は上に書いた部分の第一段落あたりは夢の中で出来上がっていました。ということで忘れないうちにメモしたわけです。まぁ「和」の要素が入ったものもかいてみたいな思っていました。そう「妖怪」。一度かいてみたかったんです。「死神」「精霊」「悪魔」「天使」は書いたことがあったんですが「妖怪」はない。多分。いつか書きたいです。それにしても狐狸猫と現実にいるものの中、鬼。・・・。気にするな。ちなみに狐→男、狸→女、鬼→男、猫→女です。擬人化したときに可愛いかんじのものを女にしました。イヤ、狐も可愛いけれどもっ。てか、あれ?鬼って妖怪?知らね。

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