小説『最強彼女』
作者:櫻井音羽(音羽.Com)

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僕は、頬を触ってみた。

そして、ある疑問が浮びあがった。

ーー彼女は僕の事が好きなのかーー

・・・いや、ありえねぇ、これだけは・・・!

ーーでも、好きじゃないならなんで?なんでキスしたんだ?ーー

考えても考えても、答えにたどり着けない。

むしろ、もっと分からなくなって来ている気が・・・。

ーーでも、もし!!もしだよ?・・・彼女が僕を好きとして・・・僕は・・・彼女の事が好きか・・・?ーー

いや、嫌いじゃない。

何か憎めない。

彼女が美人だからっていう問題じゃなくって・・・もっと違う問題で・・・。

それと、僕といるときだけに一瞬見せる哀しい顔を見ると、無理してるのかなって思う。

そりゃ、暴力的な所も彼女の一面なのかもしれないが、彼女は僕の思っているより、

ずっとずっと弱くて儚い人なのかなって思う。

そんな顔を見ると護ってあげなきゃなって思うのは思うんだけど・・・。

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