小説『最強彼女』
作者:櫻井音羽(音羽.Com)

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彼女はまた学校に来なかった。

どこで何をしているのか。

わからない・・・。

周りのクラスメイトは、いつもと変わらない。

あいつって、もしかして友だちいなかったのか?

クラスメイトとは、『友だち』ではなかったのか?

あんなに楽しそうに見えたのに?

あんなに笑っていて皆に頼りにされていたのに?

あいつが、あんな性格だって分かった瞬間、怖がり恐れ避けるのかよ?!

皆にとってあいつはどうでもいい存在なのかよ?!

沸々とわき上がる怒りという感情。

その感情は自分自身にも向けられていた。

言いたいことを、問いかけたいことを皆にぶっちゃけられない自分の事に腹が立つし情けない。

僕ってこんなに非力だったのか。

僕は机に突っ伏して歯ぎしりをした。

あぁ!!むかつく!!

なんなんだよ・・・。

あいつは、チャラ男とどっかへ行ってしまうし・・・!!

・・・っていうかあの二人はいったいどこへいったんだ?!

もしかして、ホテ・・・・いや、ない!これはないよ・・・な?

彼女が許すはずがない・・・。

でも・・・でも!!彼女が望んでそれをするとしたら・・・?

いや、それはないよな・・・。

じゃあ、二人で心中?!

二人とも人生に疲れてて『じゃあ、自殺しよっか?』って流れになったとしたら?!

いやいやいや・・・そんな『北海道に行こうか』みたいなノリはないよな!!

ない・・・よな?


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