小説『最強彼女』
作者:櫻井音羽(音羽.Com)

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えぇ?!

ってか早過ぎね?

顔に冷水をぶっかけられたような気分だった。

「ダーリン!」

翔子が抱きついて来たが、僕はそれも気づかず立ちつくしていた。

「ダーリン?」

「っ、あぁ!翔子?なに?」

「ダーリン、今朝からずっとぼーっとしてる!そんなにショックだったわけ?」

「だ、だれがっ」

翔子も彼女と慶太郎がつきあった事知ってるんだ。

「中間テスト」

「へ?テスト?」

「うん、英語のテストさっき返されたでしょ」

うぁっ、そのことかっ!

恥ずかしっ、彼女と慶太郎の話かと思った!

僕、意識しすぎだ・・・。

「そんなに悪かったわけ?」

「えっ!どうだっけ」

いつの間にか、机の中に入れてたテストを見てみると・・・

「げっ!!24点?!!」

「うわ、ヤバくない?3年の成績は内申に入るんだよ?受験に響くよ、それ」

「ヤベェ・・・、どーしよ。っていうか、翔子はどうだったんだよ?」

「私?私はもちろん、36点!」

「うわ、頭悪ぃー」

「ダーリンは人の事言えないでしょ!」

「皆の衆!テストはどうだったかな?」

南藤が入り込んで来た。

皆の衆って二人しかいねぇのに。

「僕、24点」

「私は36〜、南藤は?」

「僕は1点さ!!」

「「は??」」

そんなに威張って言える点数かっ!!

「皆の衆、僕たんを目指し頑張りたまえ!!」

頑張れってどういう風に?

っていうか、もしかして・・・

「南藤、お前テストで一番いい点数は何だと思う?」

「そりゃあ、1点に決まっているさ!!」

やっぱり!!

こいつ、何でも「1」がいいと思ってるんだ。

重症だな。

「ちなみに、成績もオール1だぞ!!」

「あ、そー」

「南藤、高校どうすんのよ?」

「この点数ならどこでもいけるが・・・」

そのままじゃ、どこにもいけねぇよっ!


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