小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第15話 スサノオと捌け口


俺とアスナはクエの報告をし、報酬を貰った。


そしてその日、俺とアスナが結婚し、夫婦になった事をリズやケイタ達に言うといつの間にかクライン達、ヒースクリフ達、レイヴン達と俺達と関わりのある人たちにまで伝わってしまった。


何故か勝手に宴会とかを開かれ…俺とアスナは一部始終顔を真っ赤にしていた。
まさか結婚し、夫婦になっただけでここまで大騒ぎになるとは俺もアスナも思いもしなかった。


さらに翌日、新聞にこんな記事が書かれていた。


<あの有名男女タッグが結婚!>
【先日、攻略組で有名な男女のプレイヤー…蒼の剣士・レンさんと白の閃光・アスナさんが結婚し他とのことです。我等が調べたところによりますとレンさんが告白したとの事である】


簡単ではあるがはっきり言って迷惑だぞ俺には!?
そのせいで街を歩けば男性プレイヤーから嫉妬と妬みの視線を感じるんだぞ!?


なお、現在俺とアスナは家にいる。
レベル上げという気分でもないので家にいるんだよな。


そんな俺達にサチが提案してきた。


「ねえ、2人とも。私達と一緒に狩りに行かない?」


『?』


「何でももの凄く強いレアモンスターがいるんだって。そのモンスターと戦ってストレスとか解消したらどうかなって」


ガタッ


座っていた俺達は同時に立ちあがる。


「サチ。行こうじゃないか」


「そうね。この鬱憤を晴らすいい機会だわ」


「え、ええ……(ふ、2人が怖いよ(涙))じゃ、じゃあ、皆に言って連れてくるね!」


バタバタバタ!と音を立てながらサチが俺達の前から消える。


「フ……ふふふ……もう、二刀流の事とか知った事か。サチ達の前でも使ってやる…フフフフフ」


「私も昨日手に入った武器を使ういい機会だわ…うっフフフフ…」


俺とアスナは黒いオーラを身に纏っている。







サチに呼ばれたケイタ達は俺達を見てびくついていたが、俺達はいま、第34層 高天原という場所に来ている。
レアモンスターの名前は【Susanoo no Mikoto】スサノオという日本神話の神の1人だった。


そして、このフィールドは色んな種類のモンスターが出てくるので俺は


「あー!ムカツク!何なんだあの男達の嫉妬の眼は!!ええ!?」


ドン!ザシュ!


「俺がアスナと結婚しちゃいけないのか!?ええっ!?テンペスト・ストーム!!」


ザン!×8


「こっちもよ!全く!レンと結婚したら女性プレイヤーから嫉妬の眼よ!?何でなの!」


ザシュ!ズドドドドド!


「両想いだった2人が夫婦になって何が悪いって言うのよ!レ・ミゼラブル!]


俺達は昨日・今日で溜まった鬱憤をモンスター達に晴らしていた。


『……(汗)』


そんな俺達をケイタ達は後ろから見ていた。
どうやらケイタ達は俺達の事を思ってこのフィールドにつれてきてくれたようだ。
このフィールド…他のフィールドよりもかなり早く再出現するようだしな。


「どちくしょぉおおお!」


「何なのよぉおおおお!」


ズドーン!


モンスター達は俺達の捌け口となり、次々に消えていった。









〜1時間後〜


再出現してくるモンスターを片っ端に狩り続けた俺とアスナ。
少し落ち着いた所で深呼吸している。


「すっ〜〜〜〜はぁあああ……落ち着いたかアスナ?」


「ふぅ……ええ、何とか」


2人で合計100体以上は狩った。
それはもう鬼神の如き勢いで。狩りに狩りまくったよ。


「も、もう近付いていいか?」


ビクビクしながら俺達に話しかけるケイタ。
どうやら戦闘中の俺達に近づかなかったようだ。


「ああ。落ち着いたから大丈夫だ」


「ええ。大分落ち着いたから」


「ほ、本当か?(まだ黒いオーラが若干出ている気がするんだけど…僕の気のせいかな?)」


ん?ケイタ達が俺達を見てブルブル震えているな…何でだ?
ま、いいか。


「スサノオ〜出てこいやー」


「出てきなさーい」


もう、今日はスサノオを倒して鬱憤を晴らすしかない。
でないと……怒りがおさまらん。


そんな事を考えていたら…


[ヌゥオオオオオオオオ!]


【Susanoo no Mikoto】……出てきたな。


「ケイタ達を見ててくれ〜間違っても俺達に近づくなよー」


『う、うん…』


「行くぞアスナ!」


「わかった!」


夫婦になっての最初の共同作業は……スサノオをぶっ飛ばせだ。











〜サチSIDE〜


レンとアスナがスサノオに突っ込んで行ったわ。さっきまでの2人…怖かった(涙)
顔が笑ってても目が笑っていなし、身体に黒いオーラを纏っていたから近づくにも近づけないあったわ。
よっぽど、昨日と今日の朝の他のプレイヤー達に見られていたのね。


「うらぁああああ!」


ガキィィン!


「やぁああああ!」


ズドドド!


「こんのどちくしょうがぁあああ!」


ザシュ!


「私達が何をしたって言うのよー!」


キィィィン!


……凄いわ。2人が消えては攻撃して消えては攻撃を斬り返していて殆ど何も見えないわ。


「……怖い(涙)」


「ちょ、ケイタ!お前は俺達のリーダーだろ!俺達の後ろに回るなよ!?」


「怖いんだから仕方ないじゃないか!フロアボスよりも怖いよ!」


「……た、確かに…」


「サチ!お前は同意するなよ!?俺達だって怖いんだからな!」


皆もあの状態のレンとアスナを見て震えている。


「あ、レンがスサノオの剣と盾を壊した」


「ア、アスナはスサノオの両手を砕いたぞ」


「凄い。レンが武器と盾を破壊した直後にアスナがスサノオの両手を…凄く息があっているな」


「これ、傍から見たら完全に夫婦だな。何をすればいいかすぐに分かっているような気がするぞ」


「あ、レンが武器を変えたわ。炎と氷の剣?」


「あれって告白した時に倒したモンスターから手に入った武器って言ってなかった?」


「ああ、言ってた言ってた」


そんな風に私達が話をしていると、


パリィーン!


スサノオが砕け散った所だった。
凄い、流石ずっと最前線で戦っている高レベルプレイヤーのタッグね。
夫婦になってから余計に息が合っているように感じるわ。


2人が笑顔でホクホクとした表情でこちらに来た。


「いや〜戦った戦った。ストレスも解消していい感じだぜ。なあ、アスナ♪」


「そうね。溜まってた鬱憤を晴らすことができてよかったわ♪」


超が付くほどご機嫌ね2人とも。


「それに良い武器がドロップしたしな」


そう言いながらレンは武器を見せてくれた。


「武器の名前は素戔嗚(スサノオ)。種類的には大太刀だけど一応刀扱いになっているな。固有スキルは【武神の激哮】……HPが1/2以下になって以降、HP以外の全てステータスが時間経過と共に二次関数的に上昇する……つへぇ?これは結構上に階層でも使えていけそうだな」


「私もアイテムドロップしたけど…これってスサノオと関係あったかしら?アクセサリーの名前は聖徳太子。
固有スキルは【摂政の耳】……視界範囲内で気配を感じた場合、その気配を発した物の正体を暴く。それがモンスターだった場合は、更に、そのモンスターについての詳細な情報を知る事が出来る…凄いわね。これがあればフロアボス戦もだけど、レアモンスターの情報やそのモンスターが落とすアイテムも見分けれるわ」


「ストレスは解消され、俺もアスナもいいアイテムをゲットか。皆、サンキューな!」


「ありがとうね!」


「あっはは、気にしないでいいよ2人とも(2人があの調子だと怖かったし)」


「そうだよ。俺達仲間じゃん♪(キレた2人がどうなっていたか分かんないし)」


「だね(怖かったからなー)」


「うんうん!(スサノオと戦っている2人はまさに鬼神だったよ…)」


ケイタ達が心の底で何を思っているのか何となくわかっちゃう自分が怖いなぁ…。


「さあ、帰ろうぜ!」


「そうね!」


レンとアスナは手をつなぎながら歩いていった。


私達もそれに続いて街へと戻るのであった。







――――――――――――


はい、今回は結婚し、夫婦となったレンとアスナの2人。
ですが、レンは若い女性プレイヤーには結構人気、アスナは男性から…この2人が結婚すれば妬んだりする人達
が出てくるのも必然。
そんな2人のためにモンスターの情報を教えるサチ。
なお、今回出てきた武器などは小説家になろうの方で募集し、アイディアを貰っていたものの武器などを手に入れるための戦いでした。
これ以降も何回も武器や防具などの入手のためにモンスターとの戦闘だけを書いていくこともあります。
ふぅ……原作には後何話書けばいくのかな〜
まあ、74層に行くまでにシリカちゃんとのイベントもあるけどね。

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