小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第16話 隠しエリア黄泉の国


SAO開始から早8ヶ月で今日は7月。
現在のSAOの解放されている階層は40層までされている。


俺はもう二刀流の事を公にしている。何故かというと隠していてもいつかばれるだろうと思ったからだ。
そのため、俺はさらに有名になってしまったけどな。2人目のユニークスキルを持つプレイヤー現るという事で。ついでに両手鎌スキルの事も教えたが、これはモンスターを倒した事で手に入れたので、これのことをスペシャルスキルと認識された。


第34層 高天原でアスナが手に入れた聖徳太子のスキル【摂政の耳】によってモンスターについての詳細な情報を知る事が出来るようになり、これを使ってフロアボス戦の攻略速度が飛躍的に向上した。
しかし、少しずつ、攻略に参加するプレイヤーが減少している。
これはおそらく、この世界に馴染んでしまいこの世界で生きていこうと考えているんだろうな。


いくら攻略速度が向上しても結構厳しい事もあるな。


そして、俺とアスナは今…このSAOにあるフィールドで出てくるモンスターのレベルが高い第40層にある隠しエリア…黄泉の国というフィールドにいる。
このフィールドは40層だが、モンスターの強さが60層〜70層の間という事だ。
この強さの事は【摂政の耳】で調べたから分かる事だ。
現在の俺達のレベルは53。少し厳しいぐらいだ。


まず、この黄泉の国というのは古事記に出てくる黄泉の国から来ているんだろう。
出てくるモンスターは1体ずつ出てこないが、全てがHPケージが2つあり、全てがレアモンスター扱いになっているようだ。
【摂政の耳】によってどこが弱点などか分かるため、そこまで苦戦せず俺達は奥に来ている。


なお、今、黄泉の国の中間ぐらいに来ているがここまでに手に入れたアイテムを整理しよう。

・利休の茶…回復アイテム。

・月黄泉(ツクヨミ)…種類は盾。
固有スキルは【月帝の水面(げっていのみなも)】……自分よりLvの低いプレイヤーからの攻撃を反射、同等のLvのプレイヤーからの攻撃ダメージを最大で1/2軽減、自分よりLvの高いプレイヤーからの攻撃ダメージを最大で3/10軽減するというものだ。

・天照(アマテラス)…種類はアーマー。
固有スキルは【天照の加護】…装着時のみ自身に対する状態異常無効とダメージ軽減、並びにパーティメンバーに対する状態異常の軽減する事が出来る。

・武御雷(タケミカヅチ)…種類は剣。
固有スキルは雷帝の裁き…確実に相手を麻痺Lv5の状態にする。

・迦具土(カグヅチ)…種類は刀。
固有スキルは【紅蓮舞踏】……火を伴う攻撃によるダメージを無効化し、本来その攻撃で受けるはずだったダメージを自身の攻撃に上乗せする。尚、この効果は重複して効果を発揮する事が出来る。

・久久能智(ククノチ)…種類は槍。
固有スキルは【木精吸引】…槍に宿った木の精が攻撃した相手のHPを削っていき、その削ったHPの半分を槍の持ち主に与える。

・速秋津比(ハヤアキツヒ)…種類はメイス
固有スキルは【水神招来】…水がある場所でのみ、使う事が出来る。水を身体に纏い、相手の攻撃半減、HP回復、状態異常無効化など。

……日本神話に登場する神の名前を持つ武器を大量にゲットした。
しかも、ヴァルユ・ブレスという経験値習得倍のアクセサリーによって53だったレベルが今現在、68になっている。


「何か…ここ凄いわね」


「ああ。レベルは上がるし、スキルも熟練度は上がるし、アイテムは手に入るしな」


「その分、ここは他のプレイヤー達はパーティーじゃないときついわね」


「ああ。ソロで来ていたら……今頃、死んでいたな」


ここのレアモンスター達の強さはフロアボスと比べると弱いかもしれないが、その分レアモンスターの出現率が多いため、フロアボスよりも厄介かもしれない。
それに今まで遭遇したモンスター達の事を考えると…。


「このフィールドのボスは恐らくイザナキとイザナミの両方か片方だな」


「そう言えばレンは日本神話から始まって…ギリシャ・ローマ・ケルト・スラヴ・北欧とか色んな神話について調べたりしてたわね」


「まあな。俺は昔、勉強で古事記を読んだ時に神とかの事を色々と知りたくなって調べたからな。けど、恐らくここのボスはイザナミだろうな。黄泉の国とイザナミは色々と接点があるしな」


「本当によく知っているわね…今度教えてよ」


「そうだな。リアルに帰ったらじっくりと教えてやるよ」


「よろしくねレン」


俺達は夫婦になったとして接し方はこれまでと同じなんだよな。
まあ、いきなり接し方が変わったらなんか嫌なだけだけど。


「とにかくまだ中間だ。まだまだ敵は出てくる。油断せずに行こう」


「そうね!」


俺達は念のため、ポーションで回復しつつ、奥へと向かう。









〜数十分後〜


甘かった。てっきり古事記に出てくる神達のモンスターだけと思っていたが…まさかヤマタノオロチが出てくるとは。しかも、8つの頭にそれぞれHPケージが1つずつあるとか…どんな鬼畜だよ。
仕方なかったので俺はここに来て手に入れた武御雷を使って麻痺させ、その隙にアスナが止めを刺すを繰り返し、頭全部を潰し終えると天羽羽斬(アメノハバキリ)が手に入った。


・天羽羽斬(アメノハバキリ)…種類は剣
固有スキルは【雷鳴斬】という斬りつけた相手を帯電状態にし、麻痺とダメージの両方の状態にする。
なお、この剣は切れ味が落ちない。


というものだ。


「ここ……何なのかしら?明らかに普段いるフィールドとはレベルも出てくるモンスターの強さも全然違うわ」


「ここはおそらく俗に言う隠しエリアか何かだろうな。表のエリアよりも遥かに強いモンスターがいるし、俺達のレベルもここに来てから10レベル以上上がっているしな」


「そうね。それでここが異常ってことに気付いたのよね」


俺達は普段通り狩りをしていたが、レベルの上がりが早い事に疑問を思いながらも進んできた。
しかし、明らかにおかしいので今、こんな話をしているのだ。


…これは他の階層にも隠しエリアとかありそうだな。


「とにかくこの中では結晶が使いないみたいだし、早めに奥まで行こう」


「うん。そうしましょう。まさか結晶が使いないエリアなんてね」


ここの異常に気付いた俺達は念のため、結晶が使えるかを確かめた。
案の定、使えない事を知った俺達だ。


つまり、ここから帰るには来た道をそのまま歩いていき、表のエリアに出てからでないと結晶系は使えないと言う事だろう。


「それもここの奥にいるであろうボスを倒せば問題はナッシング」


「そのためにここまで来たんだしね」


俺達はさらに奥へと進んでいく。







そして、








「ついたぞー!」


「やっとね」


ようやく一番奥に着くと椅子に座っている男女がいた。
1人は女性。もう1人は男性で2人と鎧を身にまとい、剣とレイピアを構えた。
あれ、あの構えって…


[はぁああああ!]


[やぁああああ!]


「こいつら、人型モンスターか!?名前は!」


カーソルに表示されたその名は…


【Izanagi no Mikoto】【Izanami no Mikoto】と表示されていた。


「アスナ!あの2体の情報は!」


「待って!今出る……出た!【Izanagi no Mikoto】【Izanami no Mikoto】は2体同時に倒さなくてはいけないモンスター。2人の姿は人型。戦闘方法は……ここに来たプレイヤーに似る…ですって!」


「おいおい、それって俺たちじゃないか!?」


「そうみたい!」


俺達は攻撃を避けながら会話している。
けど、確かに俺達に似ているな。けど、どうやら再現できるのはここのシステム通りみたいだな。


「男性の方のイザナギの弱点と女性のイザナミの弱点は人で言う心臓部分よ!」


「人型だからか。やってやろうじゃないか」


ガキィィィン!


「はっ!俺の動きをコピーか!面白い!」


ドスン!


蹴りでイザナギを吹き飛ばし、イザナミにぶつける。


「アスナ!」


「わかってる!はぁあああ!」


ズドドド!


重なっている2人にカドラプル・ペインの4連撃を食らわす。


「スイッチ!たぁあああ!」


ザン!ザンザンザン!


バーチカル・スクエアで2人を斬りつけていき、斬りつけた4か所から青い光が四方に飛ぶ。


「スイッチ!いくらコピーでも!」


レ・ミゼラブルの10連撃が直撃する。


[[!?]]


転がる2人。


その先には…


「スイッチ!」


俺がいる!


「これで眠れぇええええ!」


ヴォーパルストライクを回転しながら2人に食らわす。
回転しながらの攻撃なので威力は増す。2人にちゃんと当たるように攻撃し、2人のHPを0にする。


「粉砕…」


カチャン


鞘に剣を収めるとともに2人は砕け散る。


「お疲れ様」


「おう…お、アイテムドロップしたな」


ゲットしたアイテムをみると2種類あった。


「何々?伊邪那岐(イザナギ)は剣か。固有スキルは封印術・十握(ふういんけん・とつか)……麻痺Lv5と同等の効果時間だけ相手のスキルを封印(一切使えなく)する…か。これ、かなり強力だぞ」


「もうひとつは?」


「もうひとつはレイピアだな。名前は伊邪那美(イザナミ)。固有スキルは封印術・十握(ふういんけん・とつか)…イザナギと同じか」


俺はアイテムトレードでアスナに渡す。
アスナは武器の固有スキルを見ているようだ。


「確かに同じようね」


「伊邪那岐と伊邪那美は夫婦だからな。俺達も夫婦で同じスキルの武器って事じゃないか?武器も一緒で愛を確かめようってか?」


「もう、恥ずかしそうな事言わないでよ…」


顔を真っ赤にするアスナを見て、一瞬苛めたくなってしまったがやめておこう。


「さ、さあ!帰りましょう!」


ぎゅぅ…


手を握ってくるアスナにこたえるように手を握る。


「ふっ…」


「ふふ…」


仲良く帰る俺達であった。







―――――――――――


今回、出てきた隠しエリア黄泉の国は何となく思いつきで作りました(笑)
折角ゲームの世界にいるんだし、隠しエリアとかあってもいいんじゃね?と思いまして。
ちなみに何で黄泉の国にしたのかといいますと、アイディアにあった武器の中にイザナギがあったので、折角なのでイザナミも出してしまおう!っと思いましたのでこうしました。
今回は一気に色んな武器を手に入れました。
これからも色んな武器などが出てきます。


さて、では、2話ほど描いたので再びアイディアの募集の仕方を書いておきます。


募集の仕方は次の通りです。

1.武器に関して
・[武器の種類]
・[武器の名前]
・【ソードスキル】の名前と技の説明
・色
・何層当たりまで攻略されていれば手に入るか。または作れるか。
(*どうやって手に入れたとかは作者が考えます。例えばレアモンスターを倒した時のドロップアイテムとか、特殊なクエを受けて、報酬で手に入れたとか。もし、考えた時に思いついたら読者の皆さんが書いてくれても嬉しいですね…特殊クエのこととかレアモンスターのこととか)

2.防具に関して
・[防具の種類](アーマーやプレート、コート、ロープなど)
・[防具の名前]
・[防具の固有スキル](原作でキリトが自分のコートには隠蔽スキルがつくといっていたので)
・色
・何層当たりまで攻略されていれば手に入るか。または作れるか。


武具の名前は漢字でもOKです。
武器及び防具の固有名と固有スキルのアイディアがありましたらこちらの感想・メッセ・小説家になろうの私のマイページ(http://mypage.syosetu.com/77597/)の活動報告にアイディアを書いてみて下さい。

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