小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第20話 ギルド設立


ギルド『シュヴァリエ』メンバーとベルガを助け、俺達はタストへと戻ってきている。


家に帰ると…


「あ、レン!」


34層で助けたユウト達、ギルド『五虎(フィフティ・タイガー)』が家の前に立っていた。


「どうしたんだ家の目の前で?」


「いえ、改めてお礼をと思いまして」


「そっか。なら入りなよ。ユニ達も入りな」


立ち話もなんだしな。家に上がってもらおう。





〜家〜


「うわー!すっごく広い!」


「広いぞぉ!」


『シュヴァリエ』のラナとエリは家の広さに驚き、


「君達、落ち着きなさい」


『五虎(フィフティ・タイガー)』のハクロが走る2人を捕まえる。


ガシッ


「何するんだよぉ〜」


「です〜」


「他人の家なのだから走りまわるのはマナー違反だ」


もっともな事を言うハクロ。


「2人座って大人しくしていなさい」


リーダーのユニが言うと2人は静かになり、座った。


「さて、皆は俺に何か言いたい事があるんだろう?」


俺が聞くと2つのギルドのリーダーとベルガが頷く。


「話してみてくれ」


そう、俺が言うと…


「ではまず俺からです」


ユウトが話す。


「レン。俺達を仲間にしてくれませんか?」


「あれ?君達もなのか?私達もそうなのだが…」


「俺もだ」


ユウトが言った事に他の2人も同じ事を言おうとしてたようだ。


「何故だ?」


「俺達、レンとアスナさんに助けられて……その憧れとか色々と思う事があるんだけど…恩義を返したいんだ!」


「私達も同じです。危ない所を助けてもらいました。私達、昔は軍にいたんです」


ユウトに続き、ユニが話をする。軍にいただって?


「私達は初めの頃の軍のやり方が好きでした。ですが次第にキバオウ達…俗に言うキバオウ派の専横が広まって来たのに失望、その後軍を脱退し独立した小規模ギルドとして動く事にしました。1人でも多くのプレイヤーを守れればと思い…」


「俺は元々、助けられたらその恩義を返すのが主義なのは知っているだろお前も。それにソロでの狩りがだんだん難しくなっていくのを感じてな。そこで仲間になりたいと思ったわけだ」


……そう言う事か。


「だがな…仲間ねぇ…」


どうしたもんかと俺が悩んでいるとアスナが俺に提案した。


「なら、ギルドを作ったらどうかなレン」


「ギルドを?」


「そう。ギルド『五虎(フィフティ・タイガー)』とギルド『シュヴァリエ』、ソロのベルガさんで」


[ウォン!]


コバルが吠える。


「あはは、コバルもね。2つのギルドにソロ、使い魔を入れた新しいギルドを作るのはどうかな?」


アスナがギルドのリーダー2人とベルガを見る。


「私達はそれで構いません。一緒に戦いたいですし!」


「俺達も同じです。恩を返さないのは嫌です!」


「以下同文だ」


……皆が俺を見る。決断は俺に任せるってか?
さて、どうするか。ギルドを作れば色々と便利になるしな。丁度この辺りに土地もあるし、家兼店兼ギルドホームにできるほどの土地があるしな。


「うむ。いいかもしれんな。作るかギルド」


そう、俺が言うと皆は笑顔になって肩を抱き合ったりしている。
アスナは俺の背中から抱きついてきた。


「さて、ギルドはこの家の周辺の土地があるし、そこを買って作ればいい」


「…そ、そんなお金私達は…」


「俺達も…」


「うむ…」


「安心しろ。俺とアスナが金を持っているからな」


「そうね。最近は武具とか買ってないし…使わないからどんどんたまっていくわね」


最後に貯金を見たのは…半年前か?あれからさらに増えているだろうしな。


「さて、俺がギルドを作ったら…武器や防具にギルドの紋章を刻まないとな」


「その前にギルドの名前はどうするレン?」


「そうだな。リーダーは俺。副リーダーはアスナ。…俺とアスナの異名から一文字ずつ使うのはどうだ?」


「たとえば?」


首を傾げるアスナに言う。


「俺は蒼の剣士、アスナは白き閃光…蒼と光…蒼光(そうこう)と読む」


「なるほどね」


「この蒼光(そうこう)に軍勢を付けて…蒼光の軍勢(ブルーシャイン・ヘタイロイ)ってのはどうだ?軍勢は2
つのギルドを1つにまとめたって感じになるしな」


「蒼光の軍勢(ブルーシャイン・ヘタイロイ)…かぁ。いいかも!」


『同意!』


皆、この名前で良いんだな。うむ、我ながら良い案だ。


「じゃあ、俺とアスナの事を知っているだろうが、他の皆は知らないだろう?自己紹介と行こうじゃないか」


そう、俺が言う。


「ではまずは俺達から。俺はギルド『五虎(フィフティ・タイガー)』のリーダーだったユウトだ!両手槍『青竜偃月刀』を使う…よろしく!」


「次は俺だな。俺はバーグ!重両手槍の『蛇矛』を使うんだ…よろしくな!皆!ガーハッハッハ!」


「私はウェザ。両手槍『涯角槍』の使いでです。よろしく」


「私はレイナって言うの!ギルド『五虎(フィフティ・タイガー)』の紅一点だったわ!重両手槍『獅子戦槍』を使うわ!よろしくね!」


「俺はハクロ。ギルド『五虎(フィフティ・タイガー)』の副リーダーだったものだ。この世界では珍しい短弓『李広弓』を使うものだ。支援攻撃は任せな」


『五虎(フィフティ・タイガー)』の紹介が終わった。次は『シュヴァリエ』の番だ。


「私はギルド『シュヴァリエ』のリーダーだったユニっていいます。曲刀『スコルピオ』を使います。皆さん、よろしくお願いします」


「私はクオン。ギルド唯一のタンクを務めているギルドの副リーダーでした。槍『オーシャンランス』を使います。ユニ共々よろしく」


「あたし、ラナっていいます!この世界では珍しい双剣使いでっす!短剣『レイヴン』と『イーグル』を使いまーす!よろしっくねん!」


「私はエリっていうんだ!棍棒『メガロドン』を使って切り込み役をしていたんだ!よろしく頼むぜ!」


『シュヴァリエ』が終わり、最後は


「俺はソロのベルガ。レンとは攻略組での知り合いだ。この俺の斧でお前等を守る。よろしくな」


メンバーの紹介が終わり、俺は言う。


「さて、皆!これからここにいるメンバーは仲間だ!頑張ってこのゲームを攻略していこうぜ!」


『おー!』


盛り上がった俺達。そこへ


「ちょっとあんた達、うるさいわよ!」


バタン!


リズが入ってきた。


「何なのよ。休憩しにきたら大きな声で」


「おお、リズ。いや何、俺達ギルドを作る事にしたんだよ」


「……えっ?」


固まるリズ。そして、


「えぇええええええええええ!?あんた達がギルドを!?」


驚くリズ。まあ、リズとも長い付き合いだけど今までこんな話を持ち出した事ないもんな。


「まあ、よくよく考えればあんた達2人だしね。それで?防具とかにギルドとかのマークやら何やら入れてほし
いんじゃないの?」


「…良く分かったな」


「まあね。あんた達、後で店に来なさいよ。私がマーク入れてあげるから」


『はーい』


皆が返事をする。


「ってことはこの家、どうするのよ?ギルドホームとか作るんでしょ?」


「いや、この周りに土地があるし、増築する。ギルド専用のな」


「またか。前は庭やら部屋の増築などだったけど…今度は家までね。じゃあ、私はあんた達専属になるわ。まあ、普通の商売もするけど」


「助かる」


「気にしなくていいわよ別に…」


プイッと俺から視線を外すリズ。


「じゃあ、私は店に戻るわ」


そう言い、店に戻っていくリズ。あれ?さっき休憩しに来たって言ってたような。


「よーし、皆、明日から頑張ろう!」


『おー!』






こうして、俺達のギルド『蒼光の軍勢(ブルーシャイン・ヘタイロイ)』が設立されたのであった。
あ、ちゃんとギルドの申し込みはしたぞ。







―――――――――――

はい、19話を2つ書いたのはこういったことを書くためでした。
男女が6:6+使い魔といった感じの13人の小規模ギルド。
ですが、強さは他のギルドにも負けないほどの実力を秘めています。

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