小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第26話 再開……そして、登場!ギルド『クルセイダーズ』


今日は第49層フロアボス攻略会議だ。
49層のミュージエンにある広場にある舞台に集まっている。


俺達『蒼光の軍勢』。クライン達『風林火山』。レイヴン達『青龍連合』。ヒースクリフ達『血盟騎士団』という攻略組ギルド、ソロプレイヤー達、パーティー達が集まっている。
そのせいもあってか、広場の舞台がプレイヤーでいっぱいになっている。


「では、49層フロアボス攻略会議を行いたいと思います」


今回、司会を進行していくのはリーガル。
ヒースクリフは今回は来れないそうだ。


「我々『血盟騎士団』及び『青龍連合』、『蒼光の軍勢』の3つのギルドによって49層ボスの情報を入手しました」


ピピッ


画面にボスの情報が出てくる。


「ボスの名前は【Gorgon】。姿は下半身が蛇で上半身が女性ではありますが、髪の毛が全部蛇に変化している。蛇にかまれると武器や防具を石化する能力があります。次にゴルゴーンに睨まれたプレイヤーが石化することも確認済みです。この石化は死ぬわけではなく、ただ単に石となるだけなのでアイテムなどを使って解除することが可能……というわけです。では、戦いに関してはその時、同行して下さった『蒼光の軍勢』のリーダー、レンさんにお願いします」


「ああ」


俺は立ち上がり、リーガルの隣に立つ。


「このゴルゴーンと戦って分かった事だが、ゴルゴーン本体を攻撃してもダメージはあるが倒すことはできない事が分かった」


「どういう事だよレン?」


「クライン。俺は一応戦って分かったがどうやら、ゴルゴーンの髪の毛の蛇を全部倒さないといけないようだ」


「ちょっと待ってくれ。ゴルゴーン……ゴーゴンの髪って多くなかったか?」


レイヴンが俺にそう言うと周りから確かにと聞こえた。


「そうだ。俺は剣で一応、斬りはした。が、一定の時間を過ぎると髪が一本でも残っていると再生することが分かった。だから、ゴルゴーン本体を倒すに髪の毛の蛇を俺達が同じタイミングで斬るしかないと言う事だ」


そう、説明すると頷く他のプレイヤー達。


そこへ


「すまない!ここは攻略会議の場所か!」


……んっ?聞き覚えのある声だな。


声のする方を見ると……青い髪の色の青年が立っていた。
その後ろには数名のプレイヤーが立っている。


「アンタは…ディアベルか!?」


そう、このSAOが開始され、一か月が経過した時に第1層を攻略するためにプレイヤー達を集め、それから表に出てくる事のなかったディアベルがいた。それもギルドを作って。


「俺はギルド『クルセイダーズ(十字軍)』のリーダーディアベル!俺達も攻略に参加させてほしい」


「別に参加は自由だが…」


リーガルを見る、リーガルは俺が何を言いたいのか分かったのか頷く。


「なら、そこに座ってくれ」


「ああ!」


そう、答えたディアベルは近くの席に座る。その周りに彼のギルドメンバーが座る。


「じゃあ、続きを話す。俺が戦った時、ゴルゴーンの髪の蛇を数えたが…最大で20はいた。つまり、最低でも20名のプレイヤーが同じタイミングで斬り落とす必要がある」


これは俺は1人で一度に斬り落とせるのは10まで。
だから、最大でも10名のプレイヤーの協力が必要となる。


「それとゴルゴーンの髪の蛇を斬るために接近する時に気をつけてほしい事がある。こいつはレベルの低い毒を放ってくる」


毒、と聞いてどよめくプレイヤー達。


「そこで、まず斬るプレイヤーは毒耐性の強い装備をもつプレイヤーに絞りたい。もし、いないのであれば最終的にうちのギルドが担当する」


うちのギルドのメンバー全員は毒耐性の強い装備をもっているし、俺とアスナは毒自体効かない装備スキルがある。


「他に毒耐性の防具をもっている者はいるか!」


そう、声を上げて言う。が、声を上げる者はいない。


「よし、では俺達のギルドが受け持つ!異論はないな!」


周りからはないと聞こえる。


「よし、では次に髪の蛇を斬りおとした後の――――――」



会議はその後、1時間近く続いた。














会議の後、ディアベルと俺は話している。


「久しぶりだなディアベル」


「ああ。第1層以来だな」


前よりも目に宿る光が強いディアベル。


「あれからずっとお前の噂を聞かなかったが、何をしていたんだ?」


そう聞くと恥ずかしそうに言う。


「いや、お恥ずかしいんだが…あの後、俺は自分の行動を悔いて、はじまりの街の近くの村にずっといたんだ」


……それは引きこもり…はじまりの街にいるプレイヤー達と同じか


「引きこもって数ヶ月。君と君の妻の噂を聞いたんだ」


「俺とアスナの?」


「ああ。新聞でね。それを読んで俺は自分が恥ずかしくなったよ。俺よりも年下の子供が前線で頑張っているのに俺は何をしているのかってね。そこで俺は一度、はじまりの街へ行き、光の籠っていないプレイヤー達を見て思ったんだ。





『もう一度、やってみよう!彼等を……この世界から脱出させるためにも!』





……そう、決意し、俺は影ながらも下の階層でプレイヤー達を助けていた。俺のせいでβテスターに悪いうわさが立ってしまったことへの償いも含めてね」


そして、といいながら後ろにいるギルドメンバー達を見る。


「彼等彼女等と出会い、こうしてギルドを作り、鍛えに鍛えて……今日、ここにきた!」


「なるほどな。なら…」


手を出す。


「これからは攻略組の仲間だ」


「っ…ああ!」


ギュゥ!


握手をし、俺達は親交を深めたのであった。



―――――――――――――


はい、今回は第1層以来、出てこなかった生き残っていたディアベルさんとそのギルドの登場です。
ディアベル達と共に49層のフロアボスへと次回…挑む!

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