第27話 第49層フロアボス戦…ゴルゴーンの瞳
ディアベルとの再開した次の日の朝9時前。
俺達は49層 ミュージエンでメンバーを待っている。
あと来ていないのはクライン達『風林火山』とディアベル達『クルセイダーズ』をもっている。
そこへ
「悪い悪い!ギリギリか!」
「すまない。準備に時間をかけてしまった」
息を切らすクライン達に、ディアベル達が到着。
「よし、皆行こう!」
『オッ―――――!』
49層、迷宮区へと俺達は向かった。
〜49層 迷宮区〜
フロアボスの部屋の前に俺達はいる。
「手筈は昨日いった通りだ。俺達のギルドがゴルゴーンの髪の蛇を同時に斬る。その後、ゴルゴーンの石化と毒
に気をつけて戦うんだ」
『おう!』
「では……いくぞ!」
俺の合図と共に扉を開け、中に入る。
[ゴォオオオオオオオオン!]
巨大な人型サイズ…が下半身は蛇のゴルゴーン。髪の蛇達が俺達を睨んでいる。
カーソルに【Gorgon】と表示される。
「アスナ、皆行くぞ!ハクロ、コバル援護頼むぞ」
「任された」
[アォォン!]
ギュゥゥゥ〜〜
「疾風!」
[アォォォン!]
風を纏ったハクロの矢にコバルの雷撃が追加される。
バチチチ!
矢がゴルゴーンに当たり、少し怯んでいる間に
「今だ!」
俺達、11人はそれぞれ蛇を相手にする。俺は10もの蛇を相手にする。
[シャァ〜〜〜!]×10
毒を放つが、生憎俺の装備に毒は効かない。
「はぁああああああ!」
ソードスキル:環伐乱絶閃で10の蛇を一度に攻撃する。
それにより、大ダメージを受ける蛇達。
俺は他の蛇達の様子をみる。
他の蛇もアスナ達によってHPは半分まで減っている。
よし、そろそろだな。
「皆!一斉に攻撃だ!」
『了解!』
それぞれが武器を構える。
「1,2の……」
『3!』
ザシュン!
同時に20の蛇を切り裂いた。
[ゴォォオオオオオオオオオオオオオン!]
一気にゴルゴーンのHPが減る。蛇達が消えたことで髪が力を失っている。
しかし、それと同時に…
[ゴォオオオオン!]
ピカーン!
ゴルゴーンの瞳が光る。俺達は目を逸らすが…
「うわぁああ!」
「か、身体がぁあ!」
「石にぃ!」
後ろに控えていた他のプレイヤー達が石化してきている。
「アイテムで石化を止めるんだ!無事のプレイヤーはゴルゴーンに攻撃を仕掛けるぞ!」
「わかった!」
ダッダッダ!
ディアベルのギルドの面々が走ってゴルゴーンに攻撃を開始する。
「唸れ!我が魔弓よぉ!」
バシュン!バァァァン!
ディアベルのパーティーの1人、弓使いの矢がゴルゴーンの瞳に刺さり、爆発した。
「ぬらぁああああああ!」
怯むゴルゴーンに片手斧使いが斧を青い光を纏わせ、ゴルゴーンの尻尾部分を斬るとその部分から凍っていく。
ベルガのコキュートスと同じ氷の追加攻撃か!
「はいはいはいはいっ!」
槍使い…第1層で共に戦ったことのあるヴォルが炎を纏った槍の衝撃波を飛ばして斬撃と炎熱による二段攻撃を与
える。炎を受けた部分はやけど状態となっている。
「ブッ潰れろ!」
両手に鎚をもち、ジャンプするとそのままゴルゴーンの顔めがけて黄色く光る鎚を振り降ろす。
ドスン!
鈍い音がするとゴルゴーンは顔から地面に倒れこむ。
「どや!俺の重い一撃は!」
ワーハッハッハッハ!と笑う鎚使い。
「邪魔よバッカス」
シャシャシャン!
長い刀をもって、素早い動きで斬りつけていく女性プレイヤー。
そんな女性プレイヤーに
[オォォォォォン!]
凍ったままの尻尾で叩きつけるが、
ガキィィィン!
その間に入った小剣使いの女性が尻尾を受け止めていた。
「甘いのよ!せい!」
ザシュン!
[ゴォオオオオン!]
小剣使いが尻尾を斬り落とす。
そこへ俺とディアベルが突っ込んでいく。
俺はソードスキル:蒼天大車輪をディアベルはソードスキル:ヴォーパルストライクを食らわせる。
俺が斬り裂いた部分にディアベルの重い一撃が入り、倒れこむゴルゴーン。
「よし、ハクロ!コバル!」
「承知!これでも喰らいたまえ!華鴛鴦!」
空中に向けて一本の矢を放ち、それが空中から落下する時に10本の矢へと変わる。
[ガォオオオ!]
炎のブレスを吐くコバル。
ズサササササ!ボォオオオオオオン!
[ゴォオオン……]
弱るゴルゴーンに、
「これで……」
ソードスキル:円月衝の斬撃波を放つ。
ザシュン!
喰らったゴルゴーンは真っ二つになり、消え去った。
「よし!俺達の勝利だ!!皆、ようやく、第50層へ行く!後半分、頑張ろうぜ!」
『オォオオ―――――――!』
こうして、49層フロアボス攻略戦が犠牲者も出さず……終えたのであった。
ソードアート・オンライン……開始から1年と少し。
第100層まで残り・……50層。
――――――――
ようやく……ようやく50層へ突入しました。
ディアベル達の復帰戦も無事終了。
次回はディアベル達のキャラ紹介の話しになるかと。