小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第28話 復活のディアベルと仲間たちよの出会い


49層フロアボスを倒し、ようやく半分まで進めるようになった俺達。


俺達は今、ディアベル達を俺達のギルドに来てもらっている。


「にしても、本当に久しぶりだよな」


「ああ。第1層以来だからな」


1年前より目つきなどが逞しくなっているのを見ると色々あったと見る。


「一体、何があったんだ?あの…第1層の戦い以来」


「……話そう。君とアスナちゃんは俺を知る数少ないプレイヤーだからね」


懐かしむようにディアベルは語り出す。


「そう、あれは今から8カ月ほど前のことだ…」







〜ディアベルSIDE 回想〜


「俺は……一体どうすればいいんだ」


フロアボスとの戦いの後、俺ははじまりの町の近くにある村にいた。
ボスとの戦いでLABを手に入れようとし、危うく死ぬ所だった。


そんなボスを倒したのは正式版になってからプレイしたであろう男女のペアだった。
ボスは倒した。けど、俺が元βテスターである事が知られ、俺は逃げるようにその場から消えた。


それからだろうな。何故、俺がボスを倒せなかったのかと思うようになったのは。
そんな事を思っている時だ。


村で配われていた新聞でボスを倒した男女の話しを聞いたのは。
2人は今でも最前線の攻略組として2つ名まで貰っている事を知った。
どうして彼等と俺は違うのか……そう、考えた。




そして、考えに考え……答えに至った。
俺は自分が元βテスターである事を隠して戦いに参加し、俺しか知らないであろうLABをしようとした。
これが俺が馬鹿をした証拠だった。俺のせいで他のβテスター達にも迷惑をかけてしまっている事を…そう思った。


彼らの負けるが…俺に出来る事をしよう。
そう思うようになった俺は少しずつレベルを上げて、危ない目に合っているプレイヤー達を助ける事にした。







行動を開始した俺は階層にあるフィールドと迷宮区をくまなく探索し、危ない目に合っているプレイヤー達を探していた。


そこで出会ったのが……ハルカという当時、短剣使いだった。
彼女はモンスターの群れに襲われていた。俺は剣を抜いて彼女を助け出し、HPがギリギリの彼女にポーションを飲ませた。


その後、目を覚ました彼女から「仲間がもう1人、この奥で戦っているんです!」と言われて、奥へと向かうと片手斧使いのアルドがいたんだ。
彼の事も助けた俺は2人を村まで送り、別の所に行こうとしたんだが、2人が俺についていくといい、自分の事を話した。


だが、2人がそれでもついていくといって、共に行動するタメニパーティーを組んだんだ。


2人とパーティーを組み数週間した後、俺達が次に出会ったのは…かつて共に第1層で戦った槍使いのヴォルだった。彼は俺はβテスターという事を知っても俺の事を慕ってくれて、俺も付いていっていいかといい、俺は受け入れた。


それから数日後、第13層のフィールドでオレンジプレイヤーに襲われていたバッカスと出会ったんだ。
バッカスは本来、強かったが相手がプレイヤーという事もあって攻撃できなかった。
そこへ俺達が助けに入り、オレンジプレイヤーを追い返した。
助けた後、バッカスがパーティーに介入し、うちの切り込み隊長になったんだ。


その後、ある街の飯屋で改めて俺の考えなどを皆に話していたら2人の女性プレイヤー……サムライのような女性とまさに剣士という女性2人が俺に話しをかけて来たんだ。
その女性プレイヤーがナツメとカミラだったんだ。
彼女達は俺の話が聞こえていてそれに共感し、俺の仲間になったんだ。


そして、今から3か月前にオレンジプレイヤーのパーティーに襲われていた…当時、ギルド『鬼包丁』が居たんだ。この前の攻略にはいなかったけどな。
このギルドはガンテツというプレイヤーがリーダーを務め、その婚約者のサヤという女性と後3人を含む、5人ほどの小規模だった。メンバー全員、異名に「鬼」が付くほど強いプレイヤーだったが、数が数だったようでな。


オレンジプレイヤーを追い返した後、5人は俺のパーティーに入り、これを気にギルドを作らないか?とガンテツに話しをもちだされ、俺は…俺達はギルドを作る事にした。
それで生まれたのがギルド『クルセイダーズ(十字軍)』だった。


ギルドの目標はプレイヤー達を助ける。困っているプレイヤーに救済の手をかざす……これを信念として行動してきた。
俺は信頼を取り戻していき、今回の攻略に参加したと言うわけだ。





〜回想終了〜


「というわけなんだよ」


「なるほどな。ディアベルも苦労してきたんだ」


俺がそう言うとディアベルが笑う。


「ハハハハ、君ほどじゃないよ。彼女……アスナちゃんと結婚してから男子プレイヤーに睨まれているだろ?君の苦労と比べれば…ね?」


「アハハ…言われてみれば」


アスナとの結婚以来、男子プレイヤー達から睨まれることが多くなったけどな。


「まあ、とにかく…俺達全員とフレンド登録しておこう。ギルド同士での連絡もできるだろう?」


「だな。何かあったらお互いに連絡をしよう」


俺達全員、ディアベル達とフレンド登録し、皆帰っていった。






―――――――――――


今回、会話らしい会話はありませんでしたが、今回は簡単にディアベルとその仲間の出会いについて書かせてもらいました。

-31-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える