小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第29話 コバル、成長するの巻


俺がいつものように朝、起きると隣にはアスナが寝ており…


[ワォォン!]


バタバタバタ


ベットのそばには尻尾を激しくふるわせているコバルが俺に「おはよう」と言っているようだ。


「おはようコバル」


[クゥゥン]


頭を撫でると嬉しそうに鳴くコバル。


頭を撫でているとある違和感が走る。


「コバル、お前大きくなってないか?」


[クゥゥゥン?]


頭が前よりも一回り大きくなっている気がするんだけど……てか、身体が全体的に大きくなっているのか?
コバル自身も「知らない」といった感じに俺を見てる。


「まあ、皆に聞いてみよう」


どうせ、朝食で全員集まるしな…といいながら俺はコバルと一緒にリビングへ向かった。








朝食を終え、俺は皆にコバルの事を聞くと


「どう見ても…」


「成長している…」


「よなぁ?」


とのことで俺の気のせいじゃないようだ。
頭を撫でている時に大きくなっているのと小さな角が生えていた。
毛並みも以前よりも綺麗になっている気もするしな。


「けど、どうして急に成長したのかな?」


「さあな。けど、昨日見た時は普通だったぞ?」


「…う〜む。レンが知らないのは夜〜今朝までの間か」


その間に成長したって事か?


「なあコバル」


[アォォン?]


「いつの間に成長したんだ?」


そう、答えるはずがないが聞いてみると


[アオォンン、アオン、アォォォン]


手で○を書き、空を指差した。


「○で空を指差すってことは……」


「夜〜朝の間にある物と言えば…」


『月!?』


そうか!夜に成長したと考えれば頷けるな!


「コバル、月を見て成長したっていうのか?」


[アォン!]


頷くコバル。


「そうか。コバルは元々ウルフだからな。もしかしたら今まで蓄積された経験値みたいなのが月を見たことで一気に経験値が解放されてレベルが上がり、成長したってことかな?」


「レンの予想通りかもね。というよりそれしか考えられないわ」


「……ねえ、コバルのステータスを見たらいいんじゃないかな?」


ユウトがそう言うのを聞き、俺は固まった。


「その手があった」


『おいっ!』


そう言う俺に突っ込む皆。


早速ステータスを見ると



名前:守護者の狼「コバル」
状態:形態・2nd



……ん!?形態・2nd!?


「状態の所に形態・2ndって書いてある」


「2ndって2ってことだよな?」


「そうですね。ってことはコバル君は強さが1段階上がっているってことになりますね」


ユニが言う。


「……テイムしたモンスターが成長するなど聞いた事がないぞ?私は」


ハクロが言う。


「……下の階層で竜使いのシリカって子は竜をテイムしているけど変わった噂は聴かないわね」


「私のミルちゃんも成長なんてしないよ〜?」


俺と同じビーストテイマーであるラナが言う。確かにラナのミルは成長してないよな。


「でも、前よりもステータスが上がっているのを見るとそう言う事になるな」


「私のミルちゃんも成長するかもしれないね〜楽しみだわ〜」


「俺的にはコバルがさらに成長するのかが気になるな」


『確かに!』


ベルガがコバルの成長の事を言うと俺達は頷く。
2ndって事は3rdもあるかもしれないってことだ。楽しみだな。


「これからもよろしくなコバル!」


[アォォォォォォン!]


元気に吠えるコバルであった。




――――――――――

せっかく、テイムしているモンスターがいるので成長とかさせたら面白くないかなって思って書いてみました。
ちなみに何で2ndなのかというと……何となくです。ポケモンのように進化するわけではないし、と思いまして。

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