小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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第32話 Dragonic Overlord


それはある日の事。
もう3日ほどで新年を迎える準備をしていた俺達。


新年に向けて食材などを調達しに行った時、あるNPCプレイヤーとぶつかってそれは起こったのだ。


「おぉ、若者よ。この爺の話を聞いてはくれないかの?」


と老人NPCに言われ、俺とアスナは互いに顔を見合い、頷き、話を聞く事となった。


「実はの…50層の山のエリアにある巨大洞窟でDragonic Overlordというドラゴンが出現したのじゃ。そのド
ラゴンが現れてから、作物の成長が遅くてのぉ。そこでお主らにこのドラゴンを退治してほしいのじゃ」


と言われた。


しかも、カーソルには特殊イベントクエと表示され、Yes/Noというが現れた。
今年最後に受けるクエならばと思い、俺とアスナはYesを選択した。


「おぉそうかそうか!引き受けてくれるのかね。では、ここのマップを見ながら行きなさい」


と、その巨大洞窟のマップデータを貰った。









俺とアスナは食材をホームに帰って渡し、50層の山岳フィールドに来ている。
ここで出現するモンスター達はそこまで強くないようだ。
俺達も50層にあるフィールド全てを探索したわけじゃないからな。
でも、50層なのかここ?明らかにモンスターの強さは40層ぐらいだぞ?
アスナも不思議に思っているようだ。明らかに変だと。


そう思っていると


[グォオオオオオオオオオオオオオン!]


洞窟内にドラゴンの咆哮が響いてきた。
しかも


ボォオオオオオオ!


「んな!?」


「ほ、炎がこっちに来てる!?」


俺は驚きながらも装備を迦具土(カグヅチ)に変更し、スキル:【紅蓮舞踏】で炎を吸収し、攻撃力を上げる



シュゥゥゥ〜〜〜〜


「あ、危なかった」


「た、助かったぁ〜」


ドサッ


俺とアスナはその場に座り込む。危うく死ぬ所だったと思う。


「にして何て威力の炎のブレスだ。迦具土(カグヅチ)が煙を出しているぞ」


「こんなこと今までになかったわよね」


「ああ。気を引き締めて向かおう」


「ええ!」


俺とアスナは進んで行った。












その後、何度か炎が襲ってきたが、ひたすら迦具土(カグヅチ)で吸収し、攻撃力をアップさせていった。
奥に着くと…


[グゥォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!]


巨大なドラゴンがいた。
翼なども凄くデカイ。


カーソルには【Dragonic Overlord】と表示されている。
間違いない。こいつがクエでの標的だ。


「行くぞアスナ!」


俺は最近、リズに作ってもらった雷神剣と風神剣を構える。


「ええ!」


アスナはレイピアを構える。


[グォオオオオオオオオ!]


ブレスを放つドラゴンだが、


「くらぇえええ!」


雷神風神共有スキル:風雷波でブレスを相殺。


[グゥォオオ!?]


ドラゴンはマジで!?と言っている気がする。


「はぁああああああ!」


ズサササササササ!


ガキィィィィン!


[グル?]


カリカリ


「う、うそぉ!?」


アスナがレイピアで突いた場所を痒いと言わんばかりに爪でかいているドラゴン。
どうやらこいつ、防護力がハンパなく高いと見た。


「こいつは一度…」


俺は雷神剣をアスカロンに変更し、スキル:屠竜剣でドラゴンの防御力&耐久値を弱体化させる。


[グォオオオオ!]


自分の鱗を抉られたせいか俺を睨むドラゴン。
しかし、俺はお構いなしと言わんばかりに屠竜剣を何度も使う。


「よし、アスナ!」


「ええ!今度こそ、効きなさいよね!」


ズササササササ!


ソードスキル:フラッシング・ペネトレイターで突くとその部分に穴が開く。


「スイッチ!」


アスカロンを雷神剣に戻し、雷神風神剣限定ソードスキル:十文字斬りでドラゴンのその大きな翼を切り裂く
。斬られた翼はポリゴン片となり消える。


[ギャォオオオオオオン!]


翼を斬られたことで飛べなくなったドラゴンが落ちてきた。
俺は落ちてきたドラゴンに2度目のスキルを放つ。


「もうひとつ!」


ザシュン!


[ギャォオオオオン!!!?]


もう片方の翼も切り裂く。これで完全に翼がなくなったドラゴンは地面に激突。


「食らいなさい!」


ソードスキル:レ・ミゼラブルの10連撃を顔面に食らわすアスナ。


「スイッチ!うぉおおおおお!スターバースト・ストリーム!」


二刀流ソードスキル:スターバースト・ストリーム。
このスキル発動中は防御することはできない。が、倒れていて動けないドラゴンからの攻撃を気にする必要は
ない。


「うぉおおおおおおおお!」


連続16回攻撃を食らわせる。
アスナがレ・ミゼラブルを放った顔面を斬りまくる。


[グォオオオオ!!]


悲鳴を上げるドラゴン。そして、


「これで……終わりだあああ!」


ザシュン!


最後の斬りによってドラゴンは砕け散っていった。


「よし」


「終わりね!」


パァン!


ハイタッチする俺とアスナ。


俺達は洞窟を後にする。










その後、老人NPCに倒した事を伝えると報酬として[Sword of Overload]ソードオブオーバーロードという武器
を入手した。
種類は両剣。普段は片手剣で、同じ種類の武器と合わせることで両剣に変化する。
スキル:【デュアル】その名の通り全てを二重にする。
例えを上げると…片手剣+片手剣=両剣。スキル+スキル=スキル威力2倍。
面白い武器を手に入れたもんだな。


クエを終えた俺達はホームへと帰ったのであった。




――――――――――

はい、最新話でした〜
月曜から大学が始まり、少し書く時間が無く、一日更新しませんでした。
たまにこうやって一、二日更新しない日があるかもしれませんが、ご了承ください。

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