小説『ソードアートオンライン〜2つのスキルを持つ蒼の剣士〜』
作者:レイフォン()

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番外編 お花見


俺達、『蒼光の軍勢』『風林火山』『青龍連合』『月夜の黒猫団』『クルセイダーズ』『血盟騎士団』……攻略組のギルド

として有名なギルド一同は『桜山』エリアに来ている。


このエリアは春限定でのみ入ることができるエリアだ。
俺達がなにをしに来ているのかと言うと……春らしい花見に来ている。


料理は各ギルドにいる料理スキルを習得しているメンバーが合同で作り、飲み物は各種自由に持ってきている。
俺的にはヒースクリフが来た事には驚いている。
本人曰く「偶には息抜きも必要だと思ってな」とのことだ。


『桜山』エリアは俺達のギルドメンバーが大勢来ている。


俺達は良い場所を取っている。


「では、俺、『蒼光の軍勢』のリーダーであるレンが言わせてもらおう!皆!今日は攻略やそう言ったことは忘れて、今ま

での疲れがぶっ飛ぶぐらい騒いで盛り上がっていこうぜ!」


『オッーーーーーーーーーー!』


――キィィィィィィン!


声がエリアに木霊する。


「それでは……乾杯!」


『乾杯!』


花見と言う名の宴会が始まった。






〜風林火山場合〜


「おい、レンよぉ!」


ガシッ!


「な、なんだよ」


「おめぇ、よくアスナちゃんを堕としたなおい!」


「「なっ!?」」


いきなりそんな話題を振られた俺とアスナは顔を真っ赤にした。そんなこと、聞かれても言うはずないだろう!?


「良いから話せ!ひっくっ」


……ん!?クラインの奴、よく見たら酔ってないか!?


「クライン、お前酔ってないか?」


顔が真っ赤になっていた。よくみると風林火山のメンバー全員が酔っている。


「いいからよぉ〜はなしちまえよぉ」


駄目だ。完全に酔っぱらいだ。俺とアスナは逃げようとしたが……


ガシッ


『逃がさない』


「ごめんレン!」


アスナだけが逃げていった。


「ア、アスナぁああああああ!」


まさか俺を置いて逃げるとは!


『さあ、話してもらおうか!』


「ぎゃぁあああああ!」




その後、俺はアスナとのリアルでの関係から何まで話す事となってしまった。







〜月夜の黒猫団の場合〜


クライン達から解放され、ケイタ達の方へ来ると逃げたアスナがいた。
しかも、飯を食べていた。


「ア〜ス〜ナ〜」


だきっ!


「ひゃぁん!レ、レン!?」


「俺を置いてよくも逃げたな?」


コチョコチョコチョ


「アハハハハハハハハ!なんで!?擽ってもそう言うのは感じない筈なのに!」


「俺を怒らせたんだ。死ぬほど擽ってやる」


「アッハハハハハハハ!や、やめてぇ!死んじゃう!」


パッ!


擽るのをやめる。


「あ……はぅ……」


ピクピクと身体を痙攣させるアスナ。


「あはは、アスナ、どんまい」


サチが飲み物を片手にアスナを見ている。
ケイタ達は飯をガツガツ食べているせいか俺達がしている事に気づいていない様子。


「ケイタ達、凄い勢いで食べているな」


「ストレスを食べて解消するんだって」


確かに…ケイタ達はたったの数週間で攻略組までに育てたせいで色々とストレスが溜まっているのかもな。
なにしろ、スパルタ的な鍛えによってレベリングしたしな。


「サチは食べないのか?」


――ピキッ


ん?何か空気が固まったような気が。


「あ、あははは……いくらこの世界では太らないと言っても私、女の子だから食べすぎには気をつけているのよ」


なるほど。だからか。
と、1人納得していると


「レン〜!」


アスナが鬼のような目つきで俺を見ていた。


「俺を置いて逃げた報いだぞ」


「ブゥ〜〜!」


頬を膨らませるアスナ。


「じゃあ、次行くか」


「…うん」


「バイバ〜イ」


サチと別れ、俺とアスナは他のギルドの所へ。






〜青龍連合の場合〜


レイヴンとガロン、イリナのいるギルドに来たのだが……


――ズドォォォォン!


――ザシュン!


――シュバァァン!


明らかに斬り合っている音が響いてきた。
俺とアスナは驚きながらも音のする方へと行くと……


「行け行け!団長!副団長なんか吹き飛ばせ!」


「負けるな副団長!団長に目にものをみせてやれぇ!」


「「うぉおおおおおおおおおお!」」


何故かレイヴンとガロンが決闘していた。


「あ、レンにアスナ」


イリナが俺達に気付いて近寄ってきた。


「一体何があってああなった?」


「実は……」


イリナの話しはこうだ。
花見の席で、メンバーの1人がこんな事をいったのが原因だとか。
『団長と副団長ってどっちが強いの?』と言う事を。


レイヴンは俺だ!といい、ガロンは俺ですね…といい、その事から2人は今まで手合わせした事ないなと言う話しの流れにな

り、決闘と言う事になったとか。しかも、賭け試合ありの
賭けの状態は五分五分となっているようだ。


「「ぬぉおおおおおおお!」」


「……なあ、イリナ」


「はい?」


「あの2人、お酒飲んでいない?」


「……実は…飲んでいます」


やっぱりか。普段の2人以上にテンション高いからおかしいと思ったらそう言う理由か。


「これは…」


「離れた方がい言わね」


「すいません。2人が…」


「いや。あの2人の補佐をしているイリナの心労が分かるよ」


「うん。その……私から言えるのは頑張ってってことぐらいだわ」


アスナがイリナの肩をポンっと叩く。


「うぅ……分かってくれますか。あの2人のせいで私がどんだけ苦労しているか…」


泣いているイリナを余所に俺達は移動する事に。









〜クルセイダーズの場合〜


ディアベルのギルドは他と違い、のんびりと花見を楽しんでいた。


「やあレン君。アスナちゃん」


「おうディアベル。楽しんでいるか?」


「もちろんさ。こんなにのんびりしたのは久しぶりだよ。引きこもっていた時以来かな」


そうか。ディアベルは第1層攻略後からずっと引きこもってたんだっけ。
それからは自身のレベル上げから人助けなどをしていたから休む暇がなかったのか。


「ま、ここでのんびりしていきなよ」


「ああ!仲間との宴会……こういうのはいいな!なっ!皆!」


『モチのロンだよ!』


イエーイ!とテンションの高いクルセイダーズ。


「ディアベル、お酌しますよ」


カミラが熱燗を片手にディアベルに近寄ってきた。


「えっ?あ、悪いなカミラ」


アハハハと笑いながらお酌してもらっているディアベル。カミラは顔を少し赤くしながらしているがこれはどう見ても…う

ん。言わないでおこう。


「アッハハハハハ!このジュース美味しい!」


ハルカが高笑いしながらジュース……いや、あれ酒だろ!?


「おい!誰だハルカに酒を飲ませたのは!?」


アルドが怒った表情を見せる。
すると、


「ハッハッハッハ!俺だぁ!グハハハハハ!」


バッカスが高笑いしながら言う。こちらも酔っている。


「お前かバッカス!ハルカは明らかに未成年だぞ!?」


「ゲームの中だ!酔っているのはプログラムのほうだぜぇ?現実には影響はねぇ!」


「そう言う問題か!?」


ウガー!とバッカスに怒るアルドである。


「ディアベル。こちらもどうぞ」


「お、すまないなナツメ」


「いえいえ」


「むぅ」


バチバチ


カミラとナツメが火花を散らしている。
完全にお互いを意識しているな。


「ムニャムニャ……もう、飲めませぇ〜ん」


ヴォルは顔を真っ赤にして寝ている。


「……これがカオスか」


「何言っているのよ」


ポカン


何故かアスナに叩かれた。何故に?


「次行くわよ次」


「はいはい」


何でアスナが仕切るんだよ。








〜血盟騎士団の場合〜


ヒースクリフ率いる血盟騎士団に来たのだが、静かだな。
陣地を覗いてみると全員が、正座でのんびりと飲み物を飲んでいた。


「やあレン君にアスナ君か」


目を瞑っていたのか、ヒースクリフが目を開けて俺達を見る。


「なんでこんなに静かなんだ?」


「我がギルドはここ最近、大きく働いてきたからね。こういった静かに過ごすのもいいものと思ってね」


……けど、何人かが寝ているように見えるんだけど。


「まあ、何人かは眠りについてしまっているのだが……」


立ちあがったヒースクリフは右手にある物を取り出し、寝ているメンバーの後ろに立つと


パシィィィン!


「!(&#039;$!&amp;($%!&#039;%#(!!?」


謎の奇声を下げるプレイヤー。ヒースクリフの持つ警策で肩を叩かれた。
警策とは座禅のときに和尚さんが後ろから叩く棒の正式名称だ。


「リーガル」


「はい」


リーガルが寝ていたプレイヤーの膝の上に……石を置いた。


「ぐぉぉぉぉぉぉぉ!」


寝ていたプレイヤーは石の重さにうめき声を上げる。


「いかなる時ものんびりしても寝る者には石を膝に置くことにしている」


…怖!?ヒースクリフってこういったキャラだったのか。


「君達もしていくかい?」


「「全力で遠慮します!」」


俺とアスナは急いでその場から離れていった。








〜蒼光の軍勢の場合〜


「お帰りレン」


ユウトが出迎えた。


「皆は?」


「食べているよ。バーグがもの凄い勢いで食べてる」


…性格が豪快に加えて大食いなのか。あいつは。


「ラナ・エリ・レイナはガールズトークに花を咲かせています」


「私も行ってくる!」


アスナはうちのギルド女子メンバーのほうへと向かった。


「俺もゆっくりするか」


俺はその日、花見をゆっくりと楽しんだ。












この世界から脱出したらこのメンバーで現実に花見で一緒に宴会を開きたいな。
俺はそう思った。






――――――――――――


SAO第16話、見ましたか皆さん!
スグとリーファ可愛いですよね!でも、言いたくないですが声優一緒なので声でネタバレにならないのが設定なのでしょうね。
この小説、ALO編も行くつもりなのですが、スグを登場させるためにどういった設定にするかを今から考えていたりします。

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