小説『ソードアート・オンライン〜『猛獣使い』の少年〜』
作者:クロコト()

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SIDEカイト


俺達が鋼鉄地帯から帰ってきたら、最前線が48層になっていた。

団長、ちゃんと前線攻略もしてくれているんだなー。関心関心。

それはそうと俺達は今最前線の主街区であるリンダースに居る。

なんでも、アスナの友達で、武器を作ってくれた鍛冶屋からメッセージが入ったそうだ。

だから、さっきから転移門の前で待っているのだが・・・・・・

「遅いねぇー」

アスナが足元にあった石を蹴りながら言った。

「確かに遅いな・・・・・・その子はどんな格好をしてるんだ?」

「えっと・・・・・・ウェイトレスみたいな格好で、ベビーピンクのふわっとしたショートヘアーだよ」

ウェイトレスでショートヘアー・・・・・・・・

その情報を頼りに辺りを見回してみると、それらしき人物がこちらに走ってきているのが見えた。

「アスナ・・・・・あの子?」

「ん?・・・・・あ、うん。そうだね。リズー!こっちこっちー!」

どうやら名前はリズと言うらしい。まぁ、あだ名だろう。

「ごめーん!ちょっと見惚れてたら時間を忘れちゃっ・・・・・て・・・・・・」

リズさんは俺の顔を見ると脚を止めて、驚愕していた。

「な、ななななな何で『百獣王』がここにいるのよ!?」

あー、そんな二つ名付いてたなー、そういえば。

「あれ?言ってなかったっけ?私達結婚してるんだよ」

「え!?アスナ結婚してたの!?」

「どうも。アスナの夫のカイトです。よろしく」

『夫』の部分にアスナは顔を真っ赤にしていた。可愛いね〜

「あ、ご丁寧にどうも。私はリズベット、リズって呼んで。一応鍛冶屋をやっております」

「よろしくな、リズ」

俺が笑顔で手を出すと、リズが若干顔を赤くして握手してくれた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

ムニィィィィィ・・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・・いふぁい」

アスナが半眼でほっぺを抓ってきた。

目が訴えている『浮気したら承知しないよ?』と。

この嫉妬をも可愛いと思ってしまう俺ってもう末期かな?

ふと、いつの間にか集まっていたギャラリーから声が聞こえてきた。

「あれって血盟騎士団のカイト様?」

「キャ〜!かっこいい〜!!」

「おい、『閃光』のアスナ様もいるぞ」

「写真より数倍可愛いな!」

「仲よさそうだな・・・・・・」

「リア充は滅べばいい・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・居心地が悪いな・・・・・・・

どうやらそれはアスナも同じようだった。

「リズ、カイト君、行こ?」

アスナが俺とリズの手を引いて街の奥へと向かっていった。














「で、お願いって何なの?」

アスナがリズに聞く。

ちなみに先ほどリズとのフレンド登録は済んだ。

やたらと喜んでいたが、この子も俺の狂信的なファンなのか?

そーゆーのは血盟騎士団の女の子達だけでいいんだけど?

「えっと・・・・・・お金貸してほしかったんだけど、結婚してるならいいや」

「ん?ここまで来れる実力があって金が足りないのか?・・・・・・・・・家でも買うの?」

「うん。自分のお店になるところを買おうと思ったんだけど、300万コルもしてね〜」

「あれ?300万でいいの?それでいいなら貸してあげるよ?」

「え!?でも悪いよ・・・・・・」

チラッとこっちを伺うリズ。

「いいぞ?300万ぐらいならすぐ溜まるし」

『使い魔の森』に数日こもっていれば俺の黄金率があるし、POP率が異常なおかげですぐに金が溜まる。

現在、俺達の全財産は6000万コル。とんでもない事になってしまっていた。

「いいの!?ありがとー!!」

「おっと!危ないぞ?」

リズが抱きついてきた。

「あー!リズー!!カイト君は私の旦那さんなんだからねー!?」

アスナが後ろから抱き着いてきた。やわらかい感触が背中にあるが、気にしたら負けだ。

「いいじゃん!いつもイチャイチャしてるんでしょ?ちょっとぐらい貸してよ」

「ダメ!カイト君は私のなの!!」

俺はペットか何かですか?

ん?そういえばレインはどこ行ったんだ?

「アスナ。レインは?」

「あれ?そういえば居ないね・・・・・・どこいったんだろ?」

リズは何の話かちんぷんかんぷんのようだ。

「まぁ家に帰れば居るだろ、きっと。」

「そうだね。それより早く行かないと売れちゃうかもよ?」

「あ!!そうだよ!早く行こ!!」

俺は二人に引っ張られながらその物件へと足を運んだ。









「へ〜いいじゃん」

「でしょ?一目ぼれしちゃったんだから!」

俺の目の前にあるのは水車の付いた小さな小屋だった。

水車のせいで値段が高いのか。うん、納得。

「じゃ、さっさと買っちゃえよ」

「でも、ホントにいいの?お金大丈夫なんだよね・・・・・・・?」

「大丈夫だよー。カイト君は結婚する前から結構溜め込んでたしね〜」

「お返しに何でもするからね?そ、その・・・・・別にか、体でも・・・・・・・・/////」

最後のほうをごにょごにょ言ってるつもりかもしれないが、俺にはしっかりと聞こえていた

「そーゆー事は俺じゃなくてもっと別の人に言え」

「あいたっ」

そういいながらリズにチョップをかました。

「リズ、なんていったの?」

「ん?お前が気にすることじゃないぞ?」

知ってしまったら最後、俺は死んでしまう。(主に精神的に)

「そう?ならいいけど」

そうこうしてる間に、リズが小屋を買ったようだ。

「ありがとね、二人とも!」

「どーいたしまして」

「見返りにこの鉱石で武器作って!」

そういいながらアスナが『羽衣水晶』をオブジェクト化していた。

アスナさーん?それはいきなり過ぎやしませんかー?

「まっかせといて!といいたいところだけどハンマーが古くなってるんだよね〜。ちょっとまってて!」

ん?ハンマー・・・・・・・・確か・・・・・

「リズ!これやるよ!」

そういって俺はリズにあるものを投げた。

「キャッ!・・・・・・・・なに?これ・・・・・・え゛!?」

俺が投げたのは鍛冶用のハンマー。

鋼鉄地帯でドロップしたおそらくレアアイテム。

効果がそれはまぁ異常だった。

まとめるとだな・・・・・・

・鍛冶スキル200以上のプレイヤーが持つと武器の性能が一定水準より下がらなくなる。

・水準はスキル熟練度が上がるとそれと同時に上がっていく。

・マスタースミスが持つとなんかがでる。

とのことだ。

最後の「なんか」とは良く分からないが、隠してるって事はすごいことが起こるんだろう。

「・・・・・・・・いまのあたしの熟練度が815。これって結構すごいもの・・・・?」

なんかぶつぶつ言ってるな。何だろう?

「アスナの武器を作ってくれたらそれやるぞ?」

「ホントに!?」

「カイト君、金床もあったでしょそれもあげたら?」

あー確かに・・・・・

「ほれ。やるよ」

こればかりは重いので交換ウィンドウで出した。

「わ、悪いよ・・・・・・」

「俺達が持っててもしょうがない物だしな貰ってくれたほうがありがたい」

「・・・・・・・・ありがと」

「そのかわり、最高の武器を作ってよね!」

「まっかせなさい!!」

リズは早速小屋の中に武器を作りにいった。










――――数分後――――








リズが持ってきたのは『ラペントライト』

いままで作った物の中で最高性能だそうだ。

これを見た瞬間アスナがリズに抱きついていた。

まぁ、今日は一日なにもやらなかったが、たまにはこんな日があっても良いだろう。


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あとがき

お久しぶりです、クロコトでございます。

今日で、テストが終わりました!

ですので、明日から更新のペースを戻していきたいと思います

温かい目で見守っていてください!!

そして、ラペントライトが完成しました。

話の進み具合から考えるとかなり速いですが、レベル的にはおそらく問題ないと思います。

では、今回はこの辺で。

それと、できればハイスクールD×Dの小説のほうもよろしくお願いします!!



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