小説『ソードアート・オンライン〜『猛獣使い』の少年〜』
作者:クロコト()

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いまさらながら、サチとキリトがくっついてなかったことに気が付きました。

ですので、今回はその話です。

次回から原作に戻りたいと思います。



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SIDEカイト

俺たちの結婚式から3週間。

俺たちが二週間以上かかったあのクエストはもう誰もやっていない。

と言うか、誰もやろうとしないのだ。

攻略組の中でもトップに位置する俺たち二人が苦戦したんだからクリアできないと諦めてしまっている。

ちなみに俺は今、家で新聞を読んでいる。

「カイトくん」

「ん?なに、アスナ?」

後ろからアスナが話しかけてきた。

「サチがね、家に来るんだって」

「サチが?キリトたちも一緒にか?」

「ううん。一人だって。相談したいことがあるとか」

「相談ね〜・・・・・・」

案外恋の悩みとか?相手はキリトだったりして。

アイツからそんな事相談されたし・・・・そうだったら嬉しいんだけどなぁ・・・・・手間がかからないし・・・・・

俺がそんな事を考えていたら、玄関のほうでノックするような音が聞こえた。

「来たみたいだな」

「そうだね。今でま〜す!」

パタパタとスリッパを鳴らして玄関のほうに向かうアスナ。

ドターン!!

!?な。なんだぁ!?

「何があったんだ!?」

オレアは急いで玄関のほうへ向かった。

そこには・・・・・・

「アスナ〜!カイト〜!助けて〜!」

「ちょ、サチ!?カイト君!見てないで手伝って!!」

サチがアスナに抱きついて押し倒していた。

「さ、サチ・・・・・・お前そっちの趣味・・・・・・?それは応援できないかも・・・・・・」

「へ・・・・・?・・・・!!ち、違うよ!?」

サチは何のことか一瞬考えたが、すぐに意味が分かったようで顔を真っ赤にしてアスナから飛びのいた。

「アスナ、大丈夫か?」

「あ、ありがと・・・・・・で、サチ?一体何のようなの?」

「あ・・・・・・そ、その・・・・・・・/////」

顔を赤くしながらモジモジするサチ。

・・・・・・こ、これって・・・・・・もしかして・・・・・?

「・・・・・・・・恋愛相談?」

俺が言うと

「―――っ!!・・・・・・・・・(コクン)/////」

サチは顔をさらに赤くして頷いた。

はい!正解でした!!

「本当にっ!?相手は!?」

「そ、それはその・・・・・・・」

「・・・・・・・・・キリトか?」

「・・・・・・・・・////////////(プシュ〜)」

SAOの若干オーバーな感情表現のせいで頭から煙を吹くサチ。

「図星かよ・・・・・・」

「カイト君!いつ気が付いたの!?」

アスナが聞いてきた。

お前ってそんなに恋愛に興味があったのか・・・・・・?

「いつって・・・・・・・・・・今さっき?」

「わ、私ってそんなに分かりやすい?」

サチが聞いてくる。

「分かりやすいってことは無いと思うぞ?ただ、あるとしたらケイタかキリトかな〜と」

「で、ケイタより先にキリトくんを口に出した理由は?」

うぐっ!い、言えるわけ無いだろ!キリトから相談を受けただなんて!

「・・・・・・・俺が見た限りケイタよりキリトと一緒に居る時間のほうが多かったから・・・・・・かな?」

俺が黒猫団のところに行ったときは、キリトと一緒に居るところを良く見た。

というか、キリトと一緒に居るとこしか見たことが無い

「ケイタには相談したの・・・・・けどケイタもあんまり恋愛経験がないらしくて・・・・・」

「だから私達のところに・・・・・・?」

「う、うん・・・・・・・」

なるほど・・・・・・すでに結婚している俺たちのところに・・・・・・・・ねぇ・・・・・

「アスナ、任せた」

「うん、任されまし――――って!カイト君!?」

「俺、お前が初恋の相手みたいなもんだぞ?アドバイスなんて出来るかよ。協力できることはするからアドバイスは任せた」

「そういうこと・・・・・・なら、うん。任されました」

「都合よく利用してくれてかまわないからな〜」

そういいながら俺は奥へと戻っていった。






SIDE OUT







SIDEアスナ


「う〜ん・・・・・キリト君は鈍いからねー」

「うぅ・・・・・そうなんだよ・・・・・・・」

とりあえず、サチとリビングでお茶を飲みながら計画を練っている。

「ん〜・・・・・キリト君もサチのこと嫌いってわけじゃないんだろうけど・・・・・」

「そう・・・・・かな・・・・・・?そうだといいなぁ・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・あぁ、もう!

「・・・・・・・・サチ!」

「ひゃ、ひゃい!?」

突然私が大声をあげたから驚いて声が裏返っているけど、気にしない。

そんなことより!!

「まずはその消極的な性格を直さなきゃダメ!!」

「しょ、消極的・・・・・・・かなぁ?」

「充分に消極的だよ!!キリト君が好きならどーんと行かなくちゃ!彼は唐変木なんだから一生気付かれないよ!!」

「い、一生!?」

「キリト君だって若干奥手っぽいからグイグイ行かなくちゃ!」

「そ、そうだよね・・・・・・受身じゃいけないよね・・・・・」

おぉ!いい調子!!

「・・・・・・そういえばアスナたちはどっちからプロポーズしたの?アスナから?」

急な方向転換を行ったサチ。

今はその話をするときじゃないでしょ!?

「今後の参考にしたいんだけど・・・・・・ダメ?」

「参考にならないと思うよ?だってプロポーズはカイト君からだもん」

「プロポーズ()?ってことは告白したのは?」

「私の気持ちは告白する前にカイト君に見破られちゃったの。だから告白もカイト君からだよ」

「へ〜・・・・・・・キリトとは大違いだなぁ・・・・・・・うらやましい・・・・・・・・」

そういえばあの時はいろいろ言ったっけ?

・・・・・・・SAOプレイヤー1万人の中にカイト君の知り合いとかいないのかなぁ?案外居たりするかも・・・・・・・・?

あ、こんな事考えてる場合じゃないや

「話を戻すよ?とりあえずサチとキリトの今のレベルは?」

「えっと・・・・・・キリトが69で私が67」

「へ〜上がってるね〜」

う〜ん・・・・・・どうしたらいいんだろう?私も気が付いたら好きになってたからなぁ・・・・・・

「もういっそのこと押し倒しちゃったら?」

「〜〜〜〜//////で、出来ないよ!!」

サチが顔を真っ赤にして否定した。

「ごめんごめん。でも、それぐらいしないと気が付かないと思うんだよね〜」

「うぅ・・・・一理あるかも・・・・・」

本当に・・・・・・・どうしようかな・・・・・・

「まだ悩んでたのか?」

「ん?カイト君、。降りてきたの?」

「おう。で、まだ悩んでたのか?」

「う、うん・・・・・・ねぇカイト・・・・・・どうしたらいいかな?」

サチが改めてカイト君に聞く。

「ん〜・・・・・・・・もういっそのこと告ってみたら?結構いけるかもよ?」

「私もそう思うんだけど・・・・・・・サチが消極的なんだよねー」

う〜ん・・・・・・・・どうしようか・・・・・・・・

「・・・・・・・リズはどうだ?アイツならアドバイスくれそうじゃね?」

カイト君が口を開いた。

「なるほど・・・・・・・リズかぁ・・・・・・」

「リズって・・・・・・『リズベット武具店』の?」

「あぁ。アイツならいい感じのアドバイスをくれるかもよ?」

「とりあえず、行ってみようよ!ほら、サチ!行くよ!!」

「わっ!ちょっ、アスナ!?引っ張らなくても歩くから!」

私達は、急いでリンダースへと向かった。



SIDE OUT






SIDEカイト


「よし、出て行ったな?」






二人が出て行った後、俺はキリトにメッセージを打った。

その内容は・・・・・・・・・












「『サチに脈あり。準備が整い次第告白することをオススメする』っと・・・・・これでよし。後はキリト次第だな」







キリトへの密告メールだった。




このメッセージを打ち終えたあと、俺は二人を追いかけてリンダースへと向かった。

























―――――場所は変わってリンダース。


「・・・・・と言うわけなのよ。なんかいい案無い?」

「ふ〜ん・・・・・・『黒の剣士』に告白かぁ・・・・・・」

リズがあごに手を当てて考えている。

「いきなり押しかけて悪いな、リズ」

「んーん。こーゆー話なら大歓迎だよ?大好物だかんね!」

そうか。それなら安心だ。

「それにしても黒の剣士にねぇ・・・・彼、好きな人が居るみたいだよ?」

「へっ!?ほ、ほんとなの!?」

「ぐぇっ!く、くるしい・・・・・・」

サチが過剰反応を示し、リズの首を絞めている。

ものすんごい苦しそうだ。

「サチ?リズが苦しそうだから放してあげてね?」

「っ!ご、ごめん!!」

サチがリズを落とした。

「ゼーハー・・・・ゼーハー・・・・・」

「リズ?さっきの話の続きを聞かせてくれるか?」

「う、うん・・・・・えっとね、攻略組の中の男性プレイヤー人気ランキングってのがあるのよ」

「あ、それ知ってる。確かカイト君が・・・・・」

「そ、『百獣王』ことカイトがぶっちぎりの一位。で、二位が『黒の剣士』キリトなのよね」

ぶっちぎりですか・・・・・・・まぁ、一番って言われて悪い気はしないよな

「・・・・・・・それの審査基準って何なんだ?」

「ずばり、『告白された回数』よ!」

はぁ!?な、何だよそれ!!

「リズー?ちょっと違うでしょ?『かっこよさ』とか『強さ』とか『優しさ』とかいろいろあったじゃん」

「てひひ・・・・そうでした」

そ、そうなのね・・・・・・・・ん?まてよ?

「『告白された回数』ってのが審査基準に含まれるならキリトも・・・・」

「うん。告白回数はカイトに次ぐ累計第二位よ」

「そ、そんなに・・・・・・」

サチがショックを受けてる。

好きな人がモテモテだったらそりゃショックだよな。

「んでね?黒の剣士が告白されたときに言う台詞が決まって『好きな娘が居るんだ』なのよ。それもほんのり頬を桜色に染めながら!」

ほぅ・・・・・・・それはそれは・・・・・・

「そ、そうなの?あのキリト君が・・・・・・」

「そ、そんなぁ・・・・・・」

あらら・・・・・・サチが・・・・・しょうがない・・・・・

「サチ?キリトの周りの女の子の数を数えてみ?」

「へ?なんd「いいから」・・・・えっと・・・・・・・あれ?結構少ない・・・・・?」

「そうだな。お前とアスナぐらいしかいないんじゃね?」

「た、確かに・・・・・・」

「アスナは俺と結婚してるし、あいつ自身女の子が苦手っぽいしな」

「そ、そうなの・・・?でも・・・・・・」

サチには何処か違和感があるようだな。

それもそうだろう。

だって、サチと一緒に居るキリトは心から笑ってるからな。

「キリトからの告白を待つより自分から言ったほうがいいと思うぞ?・・・・・・・・もしダメだったらうちに来れば慰めてやるから、な?」

「カイト君、ダメだったときのことを考えてちゃダメだよ。サチ!積極的に行ってみよう!」

「うんうん。あたしも応援するよ!!」

「み、みんな・・・・・・う、うん!頑張ってみるよ!!」

サチが決心した瞬間、サチが何かに気が付いた。

「メッセージ?・・・・・・!キリトからだ!」

へ?もう準備が整ったのか?

「なんて書いてあるの?」

アスナが聞いた。

「・・・・・・『大事な話がある。今から会えるか?』だって。一体何の話だろう?」

うん。きっと告白する気だな、アイツ。

「どうするの?行くの?」

今度はリズが聞いた。

「うん。大事な話っていうのがどんなのか気になるしね・・・・・」

「告白だったらいいな」

「そ、そう・・・・・だね/////////」

サチが俺の言葉に顔を最大級に紅潮させていた。

「じゃ、じゃあ行ってくるね。相談に乗ってくれてアリガト!」

そういってサチは行ってしまった。

さて、キリトの告白は上手くいきますかね?

・・・・・・てか上手くいかなかったらどうしよう!?




SIDE OUT





SIDEキリト


俺は今、47層のある場所に居る。

ココは桜に似た薄紅色の花が咲く木が沢山生えている特別な場所だ。

知っているのは俺とサチだけ。

ケイタたちやカイトたちも知らない。

俺たちの、俺たちだけの特別な場所。

俺はココでサチに・・・・・・

ザッ・・・・・

後ろで音がした。

振り向くとそこには・・・・・

「サチ・・・・」

サチがいた。

「キリト?は、話って・・・・?」

「あ、あぁ・・・・・」

心臓の鼓動が早くなっていく。

カイトはああいったがやっぱり怖い・・・・・・

けど、言わなきゃ前に進めない・・・・・言うんだ!言うんだ俺!!

「さ、サチ・・・・俺と・・・・・」

「お、俺と・・・・・・・・?」

「俺と・・・・・・結婚してくれ」

俺はジャケットのポケットから小さな箱を取り出した。

開けるとその中には銀色に輝く簡素な指輪があった。

「っ!・・・・・・・・はい・・・・・っ!」

俺の数ヶ月間の想いは今日、この日に報われた。









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あとがき


どうも皆さま。お久しぶりです。

キリトとサチが結ばれました。

といってもグダグダ書いて肝心の告白シーンは短すぎますが・・・・・

僕自身に経験が無いのでこういったことはさっぱり分かりません!!

どうせ彼女居ない暦=年齢の高校三年生ですよぉぉぉぉぉぉ!!

どうせオタクな俺には彼女なんて出来ないんです・・・・・・

っと、なんだか変な方向に行きそうになってますね!方向転換しなくては・・・・・・!

はてさて、最初にも書きましたが、次回から原作復帰です。

皆大好きシリカちゃんの登場ですよ! 

ではでは、お楽しみにぃ〜!





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