小説『赤い女』
作者:たまちゃん(たまちゃんの日常サタン事)

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ギィイイイ。。。


ゆっくりと

ドアが開いてゆく。



「ただいま!」



奥さんだった。

田中さん、怖いもんだから聞いたんだって。。。




「お前、さっき一回帰ってこなかった?」

「えっ?今、帰ってきたのよ!」





逆に安心したそうですよ!

(ああ。。。やっぱり夢だったんだ!)







「あれ?何かご飯作って食べたの?」





田中さん怖くて、黙っていた。




後から聞いた話だと、食器が綺麗に洗われていたそうです。








不思議な事に、

あの雨の日以来、

【赤い女】が野球を見に来る事はなかった。







それから半年。。。




何事も無く過ごしていたんですがね。

同窓会があるって事で

奥さんが、美容院に出掛けていたんだ。

田中さんは、ソファーで寝ていたんです。

暫くして、ふっと目が覚めた。

キッチンで音がする。






じゃー


カチャカチャ


とんとんとんとん






料理作ってるんです。

(ん〜?。。。待てよ!)

思い出したんだ!

また、キッチンの方をチラッと見た!





違う!




田中さんの奥さんは、腰まであるロングヘアーなんだけど



今、キッチンにいる女は。。。

ショートヘアーなんだ!





あの【赤い女】と同じ髪型。。。





「うっ!」

田中さん、思わず呻いた!



女が


ゆっくり


振り返る。




「起きたんだ?」




奥さんだった。







奇妙な事に、美容院で

【赤い女】と同じ髪型にしてきてたんですよね。




-3-
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