小説『愛されたくて愛されたくない』
作者:水士()

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私はどうしようと思った。
桜井さんに正直に話すべきか・・・・
私が考え込んでいると沙耶が話してきた。
「どうしても桜井さんと付き合って欲しい?でも知花ちゃんは桜井さんの事が好きじゃないの?」
私は沙耶の言葉に悩んだ。
私が桜井さんの事が好き?
まさかそんな事は無いだろう。
だけど確かに沙耶に桜井さんを紹介すると桜井さんに言った時胸が痛んだけど・・・・
でも私なんかより沙耶の方が似合う・・・・
それに桜井さんが沙耶の事が好きなんだし・・・・
「ううん、好きでも何でも無いよ」
「そうなの?なら私知花ちゃんのお誘い受けてもいいよ。ただし二番目の彼氏にしても良い?だから知花ちゃんに桜井さんの事が好きじゃないの?てっ聞いたんだよ?」
私は沙耶の言葉に固まった。
桜井さんが二番目・・・・
また桜井さんは苦しむんだろうか?
「俺、沙耶ちゃんの事が好きなんだ」
桜井さんの顔が浮かんだ。
「沙耶、桜井さんにその事伝えても良いかな?」
「うん、良いよ。彼も良いって言って知花ちゃんも良いって思ったら連絡ちょうだい」
「分かった。有難う。沙耶・・・・」
「別に良いよ。もし知花ちゃんが桜井さんの事が好きならひどい事言ってるのは私だし」
それから沙耶が喋り続けて半日が過ぎた。
沙耶とは別れ家に帰ろうと思ったが暇だろうと思い雀荘に向かう事にした。
カラン 
お店の従業員さんが不思議そうに私を見た。
「いらっしゃいませ。あれ?知花ちゃん今日出勤じゃないよね?」
「はい。ただ遊びにきただけです」
私はそう言って卓に座り従業員達と麻雀をした。
麻雀をしていると後ろから知っている声が聞こえた。
「あっれー?知花ちゃん?」
私が振り返ると桜井さんが立っていた。

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