小説『愛されたくて愛されたくない』
作者:水士()

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「今日は最後までしても良いよね」?
うん?
桜井さんは沙耶の事が好きだったんじゃ?
何故に私の上に乗っているのだろうか?
いまだ唇が離れないし・・・・
「ふあ!」
やっと唇が離れた。
「どうして?桜井さんは沙耶の事が好きなんじゃないんですか?」
桜井さんが困ったように言った。
「沙耶の事は好きなんだけど一応俺男だから女の子といると興奮するんだよね。だからこれからも俺達の関係は内緒って事で」
桜井さんはそう言いながら私の体にキスをしだした。
どうしよう・・・・
多分このままじゃ駄目なんだろうけど、今の私には断れない。
桜井さんの事が好きな私には・・・・
私は断れず桜井さんに身を任せた。
「ふぁ!んl桜井さん・・・・」
「ごめんね。沙耶の代わりみたいになって俺最低なことしてるよね?」
ひどい。
この人は多分私が自分の事が好きなのに気づいているんだ。
だけど私は桜井さんも沙耶も好きだから傷ついても私は決して沙耶には言わないだろう・・・・
それに私に似ている桜井さんには幸せになってほしい。
今の時だけ桜井さんの彼女みたいな事をして欲しい。
今までこんな事を思う事は無かったけれど今なら桜井さんに好意を抱いてる今なら。
傷つけられても良い・・・・
傷つけられても立ち直れそう・・・・
私はそう思った。
だから私はこの二人を見守る事を誓った。
桜井さんに身を委ねながら・・・・
やっぱり寒い冬だった・・・・

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