小説『愛されたくて愛されたくない』
作者:水士()

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朝起きたら沙耶からメールが来ていた。
「早速昨日桜井さんとラブホに行っちゃった!」
私は胸が痛くなった。
「良かったね。やっぱり桜井さんは二番目なの?」
私は返信をした。
とりあえず暗いままだと桜井さんや店の人たちに気づかれてしまう。
お風呂にでも入ろう。
チャポン
暖かいな。
昔ならお風呂にさえ入る事なんて想像も出来なかった。
やっぱり一人で暮らして良かった。
だけど桜井さんと沙耶が何かあったらまたここを出ないといけないんだろうか?
ここは寮だし桜井さんも沙耶も店の人間だ。
もし二人に何かあったら私は自分に責任を感じて逃げるだろう。
二人から・・・・
「はぁ」
私はお風呂に入りながらため息をついた。
用意をしよう。
寝室に戻ると沙耶からメールの返信が来ていた。
「うん。ごめんね。私には彼氏が一番だから・・・・」
私は返信をした。
「大丈夫だよ。気にしないでだけど別れたくなったらきちんと言ってね。無理しちゃ駄目だからね」
プルルルル 着信 沙耶
あれ?メールはめんどくさくなったかな?
「はい、もしもし?」
「知花ちゃん。おはよう!今日さ一緒に遊びに行かない?桜井さんも誘って」
「うん、いいよ。自宅待機だし」
「良かった!なら今日の夜六時に知花ちゃん家まで迎えに行くね」
「分かったよ」
私は多分夜からは仕事に行けないなと思ったので桜井さんにメールをした。
「今日夜から仕事は休みでお願いします」
直ぐに桜井さんからメールが帰ってきた。
「了解。俺達と遊びに行くからだろう?」
私はそうですとっ返信だけして用意をした。

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