小説『愛されたくて愛されたくない』
作者:水士()

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風俗の仕事をするようになってから、しばらく経っていた。
どうやら私のしている仕事はデリバリーヘルスと言うらしい事がしばらく経ってから聞いた。
仕事に慣れてきた頃に、私は他の仕事もしたくなってきたので桜井さんに仕事を増やしても良いかときいたら
「良いよ、仕事に支障がなければ」と言われたので、探すことにした。
求人情報誌を見ていたら、面白そうな求人をしていたので目についた。
雀荘の求人だ・・・・
私は面白そうだったので、電話をしてみた。
プルルルル ガチャ 「はいもしもし〜」
ゆるそうな男の人の声が聞こえた。
「求人情報誌を見たんですが、求人してますか?」
「求人の人?一応してるよ。面接希望なら明日の昼に来てもらったら、店長いるから。」
「分かりました」
「一応名前教えてもらっても良い?」
「坂口です」
「分かった。んじゃ明日ね」
言うだけ言って切られてしまった。
とりあえず、明日の昼間に行けばいいのかな?
と思いつつ桜井さんに明日の昼は仕事を休むと言った。
次の日
雀荘の前に立ちながら固まった。
かなりボロかったのだ。
大丈夫なんだろうかと思いながら店のドアを開いた。
カラン
「いらっしゃいませ〜あれ?初めて?」
そこには髭を生やした中年男性が立っていた。
「あの面接希望した坂口ですけど・・・・」
「あぁ昨日の人ね。もうチョイ待ってて。店長もう直ぐくると思うから」
「分かりました」
そう言って私は近くの椅子に座った。
カラン
「いやぁおくれちゃったよ〜」
「遅れちゃったよじゃないですよ!店長!面接の人来てますよ」
私は振り向いた瞬間固まった。
何故ならそこにいたのは風俗の店長の桜井だったからだ。
「あれ?知花ちゃん?なんでここにいるの?
「いえ、面接に・・・・」
「面接もしかしてここの事?」
「はい」
「そうなんだ。俺ここのオーナーなんだよ」
「えっ!そうなんですか?」
「うん、そうなんだよ。そっかぁ面接の女の子てっ君の事だったんだ。どうする?面接する?」
かなりびっくりはしたが、面接はしたかったのでしたいと桜井に伝えた。
「うん、わかったよ。じゃあ学!]
髭を生やした男が返事をした。
「一番卓にお茶持ってきて」
「分かりました〜」
「じゃあ移動しようか」
「はい」
一番卓?に移動した。
「まさか昼の仕事でも会うとはね〜何?知花ちゃん麻雀好きなの?」
「いえ、やった事も無いんですけどして見たかったんです」
「そうなんだ。じゃあ履歴書見せてくれる?」
「分かりました」
「あれ?16歳?知花ちゃんてっ19歳じゃなかったけっ?」
しまった!と思った。
「すみません!」
「ん?もしかして実年齢が16歳なの?」
「はい」
「あらま、全然老けて見えるね」
「あの夜のお店には・・・・」
「うん、大丈夫だよ。言わないよ。色々あるんだろうし。だけどどうする?うちとしては雀荘のバイトが知花ちゃんなら即採用なんだけど」
「じゃあお願いします。したいので」
「うん。じゃあ明後日から出勤してくれる?明日は知花ちゃん夜出勤でしょ?」
「はい、お願いします」
「じゃあ今日は家まで送ってくね。帰りに寄っていくとことかないんでしょ?」
失礼だなと思いつつも確かにどこにもよらないので送ってもらうことにした。

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