小説『アットノベルスの真実』
作者:rakatonia()

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この作品はノンフィクションです。実際に起こった事を元にして書いています。













俺はふとテレビをつけた

ある国で、女子教育が妨害されたことに対して、インターネットで呼びかけた少女が、銃撃された――そんな痛ましい事件を告げていた。
妨害した組織が、少女の口を封じるために、殺そうとしたのだ。
自分たちにとって都合の悪いことを、全世界へ向けて発言されないように。

テレビでは、少女が銃撃された後、市民が怒りの蜂起をしたと伝えられている。
だが、もし、少女を撃った銃口が、今度は市民へ向けられたら、人々はどんな反応を見せるだろうか。
恐らく沈黙する、と俺は思う。
 
これは、『アドレス流出事故』でも同じことだ。

誰かが声を上げなければ、『アドレス流出事故』の真実も、運営が行った『口封じ』も、誰の目にも触れることなく、何もなかったこととして終わってしまう。
もちろん、声を上げれば、叩かれる。
注目を集めれば、煙たがられる。

だけど俺は、そんな事許せないと思う。

このサイトでは過去にも様々な問題が起こってきたのだ。だが問題が起きるのはしょうがないと俺は思っている

が、

重要なのはその後――その問題に正面から向き合い、直視しようとしない運営の態度だ。




たとえば、ユーザーに告知もなく突然始められた評価システム――。
 何の対策も、予備知識もなく始めたせいか、導入当初から、不当評価が相次いだ。
 自分以外のユーザーに最低評価をつけ、仲間内の小説に最高評価をつける。
 運営はそれを知りながら、利用者の良識に任せるとして、しばらくそれを放置していた。

だが、余りにも目に余るようになり、当該ユーザーたちがアカウントを停止された。

そして、

「平均評価ポイントが不当に下げられた複数の小説に関しては運営により、修復作業を行わせて頂く予定です」
 と、5月11日に連絡が来たらしい。俺はその時にはバッドノベルスにはいなかった。

 それから五ヶ月が経つが、未だに、評価が修復された、という声は聞かない。
 それは、殿堂入りしている小説を見ても、明らかだろう。評価の低い作品が、何の疑問の声もなく並んでいるのだから。

 つまり、運営自身が、そこにつけられている評価には意味がない、ということを知っているのである。
 評価が悪いのは、悪い作品だからではない。五か月前から評価の修復を行っていないために、低いままになっているのだ、と。






此処までの事に気づき書いていた人はすごいと思う。俺はここまで考えつく事は出来ないだろう、そしてここまで説得力のある文章も書けないだろう。

そして上記以外にも問題はある。


コメントが消えた件だ

先に対処すると言っておきながら、結局、消えたコメントは戻ってきていない。
このサイトのトップページには「コメントは宝物」と書かれているにもかかわらず、その宝を消したままなのだ。


また、メンテナンス以降、不具合によって『アクセス権がない』と表示されて、自分のマイページに入れないままのユーザーがいる。
 自分の小説を更新することはもちろん、削除することも、登録し直すことも不可能で、これも問い合わせに返答はない。
 そんな色々な問題への対応が――いや、対応のなさが、このサイトでは以前から、ユーザーの不満の種となっていた。
そこへ、『アドレス流出事故』が起こったのだ。

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