模擬戦当日、俺達は一足先にサー兄が居る学園に向かった。
「来たねヒョウガ君」
「こんばんはサー兄。所で母さん達は何でここに居るんだ?父さんは来るって聞いたけど」
サー兄に挨拶した後、そのすぐ後ろにフェニックス家の皆が居た。
「フェニックス家を馬鹿にした奴をボコボコにすると聞いたから見に来たんだ」
ロー兄がそう言うと皆頷いた。
「パーティーの準備はどうしたんだ?」
「もう準備は終わっているのよ。後はヒョウガが料理を作ってくれたらパーティーは出来るわ」
「なら俺達が戦い終わったらすぐに行かないとダメなのか?」
「流石に戦い終わったら休ませる」
そんな会話をしているとリアス達が来たみたいだ。
「こんばんは、今夜は悔いのない戦いをしましょ」
「うふふ♪楽しみですわ」
「ヒョウガさんこんばんは…」
「ヒョウガ君こんばんは」
皆が普通に挨拶して来たが兵藤だけ喧嘩を売ってきた。
「よう、俺にやられる覚悟はできたか?」
「…修行はして来たのか?」
「テメェを倒すのに修行なんか必要ないぜ!」
こいつ、俺に氷漬けにされたのを覚えてないのか?
「自分で言ったとはいえ、こんなのが俺の相手とは悲しくなってきた」
「(そう思うならこいつを倒してくれ)」
ボソッとつぶやいたら頭の中に知らない声が話しかけて来た。
「(誰だ?)」
「(ブーステッド・ギアに封印されている龍のドライグだ。頼むこの小僧を倒してくれ。こいつの道具として扱われるのは嫌なんだ)」
「(そんなに嫌なのか…まぁ良い出来る限りのことはしてやる)」
「(感謝するぜフェニックスの坊っちゃん)」
ドライグがそう言うと声が聞こえなくなった。
「さぁ1回戦は木場祐斗とシルバの対決だ。審判は私がしよう。二人とも準備をしてくれ」
「?場所の移動はしないのか?」
「ヒョウガ様がよそ見をしている間に異空間に移動しました。その移動した空間がこの駒王学園を模した場所です」
「なるほど」
「準備はできたね?」
「「おう!(はい!)」」
「それでは木場祐斗vsシルバ…試合開始!」
サー兄の合図で二人は騎士の駒の特性を活かした高速戦闘を始めた。
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シルバと祐斗は今運動場で戦っているが二人の戦いを見ている限り実力は互角だ。
スピードが互角な為相手の攻撃に合わせてカウンターを決めたり、攻撃するふりをして攻撃を当てやすくしたりと色々工夫して戦っている。
「祐斗とスピードが互角なんて凄いわね。それに彼、獣人化だったかしら?それを使って無いもの」
「シルバが獣人化を使わないのは祐斗が神器を禁手化できるようになった時の楽しみに残しているんだろう…」
「リアス、ヒョウガ君、そろそろ決着が着きますよ」
朱乃に言われて戦いの方に目を向けると、シルバが祐斗に斬られた。
しかしシルバは倒れる直前に倒したことで油断していた祐斗に強烈な一撃を入れ、祐斗を気絶させていた。
「二人ともダウンしていますわね」
「これは引き分けだね。二人の応急処置が済んだら2回戦を始めるよ」
サー兄が二人を運んできて寝かすとアーシアが治療してくれていた。
「次は私たちの試合ですね黒歌お姉さま…」
「白音がどれだけ強くなったか見てあげるにゃ。白音の実力しだいでは仙術を教えてあげる」
「!?頑張ります!」
「二人とも準備は出来てるみたいだね。それじゃあ2回戦開始!」