小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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人間力測定




本日は人間力測定。


「あああやっぱりもう身長止まってるー!」


「俺様のように鍛えろ。見ろ握力計振り切れたぞ」


前途に悲観するモロに、岳人は針の振り切れた握力計を見せる。


すると彼は真顔で、


「筋肉つけると余計縦に伸びなくなるような」


言って自分の身体を見た。


俺は岳人とモロが話している間に握力計を握ると、


バキッ!


嫌な音を立てて握力計が壊れた。


「あ………」


「どういしたの信也って、ええっ?!」


「おいおいどうしたモロって何ィィィ!?」


2人は握力計を壊してしまった俺を見ている。


「あー……悪い岳人。俺は握力計が壊れたわ」


「ちぃきしょぉぉぉぉおおぉぉおお!!!」


それを聞いた岳人が吠えた。


「少し太ったか。寝る前にコロッケ食い過ぎたな。ココアもミルクと砂糖ありありで飲んだからな」


「計測したくないなぁ。この悩みも食べちゃいたい」


とまあ、次々に測定を終えていくとウメ先生が呼こう言ってきた。


「計り終えた奴から、グラウンドへ行け。女子がスポーツ測定をしている、終わったら交代だ」


その途端、男子達は皆凄まじい速度でグラウンドへ走って行った。


すると既に到着していたヨンパチが写真を撮影していた。


「遅いぜお前ら、それでもヤりたい盛りかよ!俺なんてもう写真とりまくってるさ!」


ヨンパチ…女体に命を掛けるカメラマンであり、


「ここのブルマ最高。俺の一番の入学理由だからな」


変態でもある。


「それにしても女子のレベル高けぇなうちのクラス」


いきなり語りだすヨンパチ。


「先ずはエントリー?1川神一子。身長159センチ、3サイズ77、54、79。女っぽさは余り無いが、快活で話しやすく、一緒にいると楽しいので男人気が高い。スポーティー娘………と思われがちだが、姉である川神百代の存在が恐怖で言い寄る男はなしと言う現状」


「ワン子人気あんの?面白い奴だが女としてはな」


岳人がそういった。


「続きましてはエントリー?2甘粕真与。身長149センチ、3サイズ74、52、73。頑張り屋の委員長で話していると和む。その体格故に特定の人達に崇められている」


「俺様の目から見ると小動物にうつる。リス系だな」


「続きましてはエントリー?3椎名京。身長155センチ、3サイズ84、59、83。クラス最高級、美形で実は胸もある。最近では女子と話をしていることが多くなっているし、美人であるのでモテるが、それ以前にどう見ても信也の女」


「俺の女じゃないし、誰の女でもない」


「まぁな、でも周囲の奴からはそう見えるぜ」


「はぁ〜、良く言われる……」


俺はため息をついた。京のスキンシップは普通の人から見たらカップルのような感じに見えるのであろうな。まぁ、思春期の男子高校生である俺には京の誘惑に負けまいと頑張っているんだがな。


「そして最後にエントリー?4川神小雪。身長165センチ、3サイズ88、59、87。クラス最高級その2、体型とビジュアルは抜群。おっとりポワポワした性格だが天然と言うよりも電波に近い。それ故に言い寄る男は少ない。例えいたとしても川神一子と同じように姉である川神百代の存在があるため余計に言いよる男なし。それ以前にどう見ても信也の女」


「だから、俺の女じゃないって」


「椎名と同じように言うが周囲の奴からはそう見えるぜ」


「はぁ〜〜………」


ユキも京と同じ感じだ。しかも京以上にしかもユキは天然だ。そこが俺の男を刺激する。


「とまぁレベルの高い4人を例に上げてはみたが…周囲の関係や体型的な問題から突撃できないわけ」


「んで結果あれに集中するわけ。小笠原千花。身長157センチ、3サイズ82、60、81。誕生日7月20日、血液型B型。現在付き合っている男なし。付き合いたい女&やりたい女?1の二冠!」


「フェロモンが堪らんよなぁ。ありゃ絶対誘ってる」


大半の男子は目をギラつかせながら小笠原を見る。


そうしている間に女子の100メートルを測り、男子の番になった。普通であれば女子は次の測定に行くのであれば行くのであれば……女子の目が俺に向いている。


「(や、やりにくいなぁ……京とユキも俺のこと見てるし)まあ、いいか。キャップ!俺の測ってくれ」


「ん?おおわかった、任せな!」


キャップはストップウォッチをゴールのところで構える。


「いつでもいいぜ〜〜!」


「じゃあ……行くぞ!」


声と共に俺は風になる。


ものすごいスピードで走っていった。


「ゴール!!」


『きゃああ!!信也く〜〜〜ん(八神く〜〜〜ん)!!』


女子からは甘い声が……


『けっ!!』


男子からは冷たい視線が俺を見ている。


「で、タイムは?」


「……悪い信也。お前が早すぎて測定できなかった」


「………(汗)」


し、しまった!?つい真剣(マジ)で走ってしまった。……ま、いっか!


俺はみんなの測定を見ることにしたのであった。






こうして、男子の測定と女子の測定が終わり、1日が終わったのであった。そして、ついに金曜日がやってきたのである。

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