小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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対決決定?大和VS冬馬




朝食を食べて俺達は登校する。

そんな中、朝飯の話になり、クリスがいなりを取り出す。

だが、次々とファミリーのメンバーに食べられていくのであった……憐れクリス。

そして、犬笛で大和がワン子を呼び出し、ファミリー全員集合したのであった。

多馬大橋を全員揃って差し掛かると2人の男が立っていた。

「兄者! あれが川神百代じゃけぇのぉ!」

「ウム。噂にたがわず美しい。満点で合格だな」

見るからに筋肉自慢の2人が待ち構えていた。言葉から察するにモモ先輩の挑戦者だろうな。

「今日はゴッツイ2人組だな」

大和君の言葉が全員の気持ちを言う。俺達は無論、頷くしかない。

「川神百代とお見受けするけんのぉ!」

「そうだが」

「我らは地元では知らぬ者のいない仁王兄弟。道場の世継ぎを作るために強い嫁を探している」

「川神百代。お前俺達と来い。妻になるけんのぉ」

…あーあれだな。地元だけで最強と思っているから天狗になっているだけの…ただのザコか。

「ガクトが2人いるみたい。筋肉バカっぽいね」

「ふん。俺様の方が断然知的にナイスガイだろ」

まぁいくらガクトでもここまでのバカ…とはいえないなうん。

「純粋な勝負か。嫁探しか。どっちだ」

「勝負なぞしなくても俺たちの圧勝だけんのぉ」

「嫁探しだ。俺と弟の相手をする嫁のな。ワハハ!」

…はぁ同じ男として恥ずかしいな。

トントン

「ん?どうした信也」

「こいつら俺が相手するわ。身の程を弁えない大馬鹿どもは俺がブッ飛ばす。モモ先輩が出るまでもない」

「おぉ?何だ?姉ちゃんのために戦ってくれるのか?いい奴だな」

そう言いながら下がるモモ先輩。

俺が前に出る。だが、仁王兄弟…弟の方が小雪や京に目を向けているのが分かった。

「兄者!俺はこっちにいる真っ白い髪のオナゴと青い髪のオナゴをもらうけんのぉ」

ブチッ!

貰う…まるで人を物扱いする言い草…許さん。

「てめぇら…キエロ」

シュン!ドスン!

『ウゴェ!?』

一瞬で2人の目の前に移動し、腹を殴る。何度も殴る。さらに殴る!

「ぶっ飛べ!八神流拳闘術・瞬殺爆裂拳!」

ドカーン!

『ギャァァァァ!!!』キラン☆

仁王兄弟は汚い☆となった。

問題解決したので学校へ行こうとすると、キャップがバイトをしている本屋の店長が俺たちに声をかけてきた。

「よぉ、またお前ら一緒かバッキャロー共!…っておいおい、むしろ増えてるじゃん人数」

「どーよ。新しい仲間達だ」

呆れたような店長の言葉に、キャップは返した。

すると店長は苦笑しながら彼等に言う。

「子供の時からいつまで一緒にいるかと思えばまさか人数が増えるとは…予想してなかったぜ。
ま、仲の良いのはいいけど、迷惑かけるなよ」

それを聞くと、モモ先輩・モロ・俺は

「そういう人間達に見えるらしいぞ。」

「否定できないのが痛いね。」

「まぁ、大抵迷惑かけるのは、モモ先輩かキャップだけどな。そんで俺や大和がその後始末と言う法則だ」

そんなやり取りをしながら、風間ファミリーは学校へと向かった。





――昼休み――

昼休みになったので弁当を食べていると放送がなる。

「ハァイ。エブルリバディ、ケータイの待ち受けを自分の写真にしているナルシストは居ないかな?今日もラジオ番組LOVEかわかみ始めるよ。司会は2年のスキンヘッド、井上準と」

「人生、百花繚乱酒池肉林。3年川神百代だ」

「いやー最近暖かくなってきましたね」

「そうでもないな」

「話広げてくださいよ!まあいいやメール読みます」

「今は気分がいいから私が読んでやろう。“小さい子の好きな準さん病院行って下さい”ははは、お前リスナーからも突っ込まれているな」

「病院か。小児科なら喜んで」

そして一瞬、殴った音が聞こえ

「次不当な発言したら骨外すぞ。2枚目のメール」

「“無人島に一つだけ持っていけるとしたら何?”」

「これ泳いで帰るとか無粋な答えなんだよな?」

「そーっすね。戻れない事前提で行きますか」

「仲間だな」

「少女かな。胸がほんの少し膨らみかけの」

そして急に骨のはずれる音がして

「っ!?ウッギャアアアー!!!」

とてもバイオレンスなラジオ放送を聞いて昼飯を食べ終えたのであった。




昼飯を食べ終えてまった〜り、ゆった〜りしていると教室のトアが開く。

「おい大和! 昨日のS組の女子がお前を呼んでるぞ」

「は? 昨日の女子ってあの賭場にいたアレか?」

「ああ。あのしばりつけて泣かしたくなるあいつだ」

「めんどくせーな、今度は何で勝負なんだ」

「賭場じゃねえよ、屋上に来いってさ」

ヨンパチは天井を指さして言う。屋上で何をするんだか。

「ま、行かないでチキン呼ばわりされるのも嫌だし行くか。
ワン子、京、信也。ついてきてくれる?」

「心配だから行くよ」

「バトルになりそうならアタシと信也にお任せ」

「案外、自分じゃ勝てないからって他の奴に頼んでお前が負けた姿を見たんだじゃないか?」

「…ありえそうだな」

大和が俺が言った事を聞いて、考え込む。

「なんだよ大和、タフガイな俺様も呼べよ」

「じゃあガクトもいくか」

そういい、俺達は屋上へ。




――屋上――

「良く来たのじゃ! その度胸は褒めてやる」

屋上に足を踏み入れると、そこには昨日泣いて逃げていった不死川が立っていた。

「あ、昨日大和に負けて泣きべそかいてみっともなく逃げていった女だ」

「低レベルっていってたクラスの生徒に負けて、よく顔を見せれたな」

「う、うるさいのじゃ!?大体後で聞いたぞ!お主、イカサマしたそうではないか!」

「…Sクラスにいて、イカサマも見抜けないマヌケが何を言うのやら」

「だな」

「恥ずかしくて外出られない〜」

俺と大和は不死川を煽る。

「今日は本格的に“決闘”を申し込むのじゃ!」

「あまり乗り気がしないね」

「闘うのは此方ではない。葵君、頼んだぞ。ぶったおすのじゃ!」

「…結局は自分じゃ勝てないからって他人任せか。Sクラスのくせにプライドないな」

グサッ!

「うぐっ!た、頼んだのじゃ葵君」

「葵……葵冬馬か!」

「学年1位をキープしている奴か」

物陰から出てくる葵。

「かわいい貴方の頼みなら仕方ありませんね。代わりに戦う報酬はハグ。前払いで」

「あ、葵君!?」

前払いって勝つ事前提に話を進めているな。ククク…この勝負の事を覚えているし…こういう天才系は引きずり降ろしたいぜ。

「あなたのために勝ちますよ、見ていてください」

「う、うん……なのじゃ」

葵の事を見ていた京は

「何あの生物。腹が立つ」

ため息をつきながらブルっと体を震わせていた。

「やぁ、直江君。こうして話すのは初めてですね。信也君は学校で話すのは久しぶりですね」

「そうDEATHね」

「久しぶりだな冬馬」

「2−Sの葵冬馬と申します。改めてよろしく直江君」

「何度か賭場で顔は見てるね。直江大和ヨロシク」

大和は少し引きながら話しあう。

2人が挨拶をしていると女子が色めき始めた、人気はある男である。

「私は女性が大好きです」

「聞いてないから」

「もちろん男性も好きですよ。フフフ」

「もっと聞いてないから!」

大和はさらに下がる。うぅ、やっぱりこう言った両刀は嫌いだな。

「直江君には恨みはないですがこれも運命。昨日彼女が負けた倍の金額で私と勝負して下さい」

「決闘ってわけだな」

「はい。クラスメートの仇をとるために」

「何で戦う? 肉弾戦なら代役が行くぞ」

大和の言葉に脇にいたワン子と京、俺が1歩前に出る。

「大和の剣!川神一子!大和の敵を打ち払う!」

「信也の剣であり鞘!椎名京!信也の剣を受け入れる!」

「大和の友!八神信也!肉弾戦から何までもできるぜ」

俺達が名乗りを上げると

「私自身、体を動かすより頭、ですから」

「そこらへんは話合いそうだな」

「話が合うと言われると、少しときまきます」

「信也、目の前の男から変態な匂いがする」

「…まぁ同類だからね」

でも、両刀って意味の方が強いよな変態度は。

そしてチャイムが鳴ってしまった。

「ヌ。チャイムか…昼休みが終了か…きちんと決着をつけよう。放課後またここで」

「はい、喜んで。闘って頂きありがとうございます……時刻と場所を決める…デートにもとれて素敵です」

グサッ!

大和から何かが刺さる音がした。

「愛をこめて大和さんと呼んでもいいですか」

「やめてくれ、せめて直江さんで」

そして、俺達は屋上を後にするのであった。

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