小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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箱根旅行2日目




箱根旅行2日目の朝。

俺達男子は女子の着替えが終わるまでの間、ロビーでパズルを解いていた。

ちなみに、俺はパズル…数秒で解けた。

「はい終わり」

『早っ!?』

早いって…こんなの倒産が作ったオリジナルなパズルと比べたら…簡単だぜ?
未だに倒産の作ったパズルは解くのに時間かかるしな。

俺が終わってすこしして、

「よし、俺も解けたぜ」

大和が終わり、

「うし、信也と大和ほど早くはなかったがパズル完成だ!」

俺・大和に続き、キャップも終わった。

「これでパズルとけてないのはガクトとモロだな」

そう、2人は未だに出来ていない。

その事にガクトは自分は力があるからいいとの事。モロはパソコン関係はファミリーで1番上手い。2番は俺な。

そう、俺達が待っていると女子が来た。

「男衆ー!お待たせー!さぁ行きまっしょい!」

「よし、行くぜ皆!釣りの手続きもしたし、竿も借りてきたぞ」

「本当だ、立派な竿だね。触っていい?はぁはぁ」

「そんなの呼吸を粗くしながら近寄るな京!」

「ちっ!」

「こいつ、舌打ちしやがった!」

朝っぱらから下ネタ全開の京に若干引きながら俺は言う。

「日本は免許なくても釣りが出るのが素晴らしい」

「ジャーマンでは必要なんですか? 大変ですね」

「とにかく行こうぜ♪釣り釣り〜」

ちなみに、俺は家こう釣りは好きだったりする。





旅館から離れ、見晴らしのいい適当な場所を選んで釣りを始める。

「よっしゃ! ヒィィット! いきなりヤマメだぜ!」

「シャッハー!デカイヤマメゲットォォォォォ!しかも2匹だぜぇ!」

俺とキャップは釣りを始めてからテンションが超上がっている。

「あ、ずるいぞ信也!俺よりも多く取っているし、デカイぞ!俺だって!」

…フハハハハ!勝負だぜキャップぅ!フィィィィィッシュゥゥゥゥ!

俺がハイテンションになっていると。

「信也。ワン子と京、ユキを連れていくぞ」

「フィィィッシュ!…ん?お、そうか。そっちはそっちで任せるぜ」

「ああ。京は近距離格闘鍛えてやるし、ユキは蹴りを鍛えてやるさ」

モモ先輩はそう言って3人と共に山の中へと入っていった…おっと、引いているな…フィッシュだぜぇええええ!




それから数分後、モモ先輩が帰ってきた。

「あれ、ワン子と京、ユキは?」

「ああ、交代の組み手に入ったから、そのまま放置してきた」

「3人とも、どんどん強くなっていくね」

「ははは。そりゃ、大和よりも弱い勝ったら武士娘として泣いてしまうぞ」

そう、モモ先輩が大和に言ったのが聞こえたが、次の大和の言葉に怒るモモ先輩。

「そう言ってて、俺は知っているぞ姉さん!姉さんが非公式だけど未だに信也に勝てない事を!」

「…フフフ…弟、その事を私の前で言うとはいい度胸だ。30秒まってやる」

それを聞いた大和は猛スピードでその場から離れて言った。

「アッハハハハ!待て待て〜〜」

30秒後、モモ先輩は笑いながら追いかけていった。…ん?森から複数の気配が。

俺はモモ先輩を見ると、モモ先輩も俺を見ていた。互いに頷き、俺は竿を置く。

「ちょっと、用事が出来たからここから離れるな」

そういって。俺は先にその場から消える。






――森の中――

俺が京達がいる所に着くと丁度、ワン子・京・ユキの見事な連続連携攻撃が軍服の女…マルギッテにクリティカルヒットしていたところだった。

そして、トンファーを構えるとともに纏う雰囲気が変わったのを見計らい、俺は3人に襲うトンファーを素手で受け止める。

「なっ!私のトンファーを素手で止めるだと!貴様、何者だ!」

『信也!』

「よぉお前等。見てたぜ。なかなかの連携だった…な!」

バキィ!

「ぐあっ!バカな!私のトンファーに罅が入るとは!」

マルギッテの持つ両方のトンファーに罅が入ったことに驚いているな。

「野うさぎの分際で良くも私の愛するトンファーを…Hasen Jagd!」

そう言いながら俺に突っ込んでくるマルギッテ。

だが、

「じゃかしいわ!」

俺は背中から木刀をとりだす。

「なっ!隠し武器!?」

木刀を見たマルギッテは驚きながらも攻撃をやめない。

「八神流剣術・鉄断閃!」

この技は鉄すらバターのように簡単に切り裂く技である。

切り裂こうとすると、

「やめたまえ!」

ピクン!

俺の木刀がマルギッテのトンファーに当たる寸前で止まる。

声のした方を見ると、

「中将!」

「クリスの父さん?」

そこにはクリスの父…フランクがいた。

その反対側からは

「父様!」

クリスや皆がやってきた。

それを見て、俺は木刀を仕舞う。



フランクさんの話がはじまる。友達との箱根への泊まりがけ旅行と聞いて、部下を30人連れてきたとか。

「フランクさん。クリスなら心配ないですよ。それに楽しんでいますしね!な、クリス?」

俺はクリスに問う。

「ん?そうだな。日本の温泉はいいな!まさに日本!と言ったところだ!」

喜ぶぶクリス。

「それに俺がいるんですし、大丈夫でしょ」

「…むぅ、確かにそうだが…」

「それにもし、事件が起こっても俺達が解決できるし、なぁキャップ?」

「おうよ!俺達風間ファミリーに出来ない事はない!武力なら信也にモモ先輩、ワン子達!知力なら同じく信也、それに大和だぜ!」

自信満々に言うキャップを見て、銃を仕舞うフランク中将。






その後、モモ先輩によって倒された30名の部下をつれてフランク中将達は帰っていった。が、マルギッテが休み明けに川神学園にクリスの護衛として編入させると言って帰った。

そして、俺とキャップは釣りあげた巨大魚を釣り人に売るため、釣り場から離れた。

商売して戻ってくると何やら大和とクリスの間で重苦しい空気をただ寄らせていた。




「大和とクリスが勝負…“決闘”をね…フム」

俺とキャップは皆に事情を聞いていた。

「なるほどな。話が通じないから最終的には勝負ってことか」

「何で勝負するかは平等に私達で決めてやる。
これは川神院の名にかけて平等にやってやるぞ」

その事に2人は納得する。

単純な戦闘力はクリス。頭脳力なら大和だな。さてさて、俺はどんな勝負を考えるかね。

これにはキャップやモモ先輩も楽しそうな表情をしている。それに気づいた大和は不安そうにしている。



なお、昼飯は釣った魚と俺とキャップが商売で手に入れた野菜と肉を使ってバーベキューをしたのであった。






――旅館――

旅館に戻ってから大和とクリスは喧嘩はしないが、互いに闘志を剥き出しにしていると、まゆっちが何かを言いたそうにしていた。

トントン

俺は軽くまゆっちの肩を叩いく。

「?」

俺を見るまゆっち。まゆっちの耳元で小声で言う。

「(言いたい事があるんならはっきり言わないと分からないぞまゆっち)」

「(し、しかし…私が今言っても…大和さんとクリスさんは止まりません…)」

「(まゆっちは皆、仲良くしてほしいと思っているのは分かるが、互いの事を分からせるにはこういったことも必要だって事もあるんだ。仕方ないさ)」

「(……はい)」

まゆっちからすれば折角できた友達同士が喧嘩をしているのは見たくないのは分かる。だが、こうでもしないとお互いに納得しないんだよな。

俺はそんなまゆっちを気持ちを落ち着かせようと思い、ある提案を言う。

「(まゆっち。刀持って森に来てくれ)」

「(……?はい、わかりました?)」





――森――

俺は森でまゆっちと向き合っている。

「まゆっちはどうも、難しく考えているから頭がぐにゃぐにゃになってしまうんだよな。なら、体を少し動かそう」

俺は木刀に薄く、気を纏わせる。

「(信也さん…私なんかのために……お優しい方です)行きます!」

シャキィィン!

「……」

「……」

ヒュゥウ〜〜〜

「!」

「!」

『はぁああああ!』

風が吹くのと共に切りかかる2人であった。





なお、同時刻、大和・ガクト・百代は女湯を覗きに行っていたのであった。






――旅館――

「ふぅ…いい汗かいたぜ。サンキューまゆっち」

「いえいえ!私こそ、気を使っていただきありがとうございます!」

少しは気持ちも晴れたようだし、よかったぜ。

「まゆっちも汗かいたろ?湯にでも浸かってこいよ。俺も男湯でゆっくり浸かってくるからよ」

「はい。では、お休みなさい信也さん」

そういって、一旦別れ、俺は湯で汗を流し、部屋に戻って眠った。
その後、大和とガウトが帰ってきたのには気づいたが俺は寝ていた。

-27-
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