小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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稽古とデートの約束






歓迎会の次の日は学校も休み。
一日をダラダラ過し、今は夕飯だ。

出ている献立のは松永納豆もある。この納豆も納豆好きのゲンも認めるほどのものだった。
俺も食べたが確かに美味い!今まで食べてきた納豆とは甘みと粘りが違う。

「うん、これからは松永納豆にしようぜ」

「ああ。それには賛成だな」

美味さに俺とゲンはこれからの献立の納豆は松永納豆にしようという。

「私もこの納豆のように…粘り強く行くよ…信也」

ツー

「うぉ!?京、背中を指でツーっとするな!」

「ククク…仕方ない。今はやめておこう」

…今はって何だ今はって!

「納豆でご飯が美味しく頂けますね」

ソワソワ

「す、少しおかわりを…」

俺達を見ながらご飯のおかわりを言うまゆっち。

「ええんよ。たんと食べて強くおなり」

…さて、こんなにも美味しい松永納豆を食べていると言うのにキャップはいつもの如く消えている。




――夕食後

俺は燕にメールを送る。内容は試供品の納豆は大好評でしたよ。御馳走様でした!っといった内容である。

まゆっちと京は食器の洗い物をしている。

「〜♪ともだっちもっとできるかな〜」

「♪でっきーるっかーな〜?」

「〜♪信也といろいろできるかな〜」

…若干1人、危ない人がいるが…いつもの事だし気にしないでおこう。

クリスは時代劇を見て興奮している。

ゲンはいつものバイトで、キャップは言わずもがな。

ユキは既に眠いと言い、寝ている。

「皿洗い終わりました旦那様」

「早いな、だが旦那ではないぞ」

「クリスさん、お茶のおかわりです」

「ありがとうまゆっち」

まゆっちはまゆっちでいつものように色々としている。

「あ、信也お風呂わいてるよ。柚風呂と京風呂、それとも京&ユキ風呂のどれにする?」

「柚風呂」

「くっ…せ、選択肢すらでないとは…い、いけずぅ〜。まぁいいです。慣れていますので」

priririri!priririri!

携帯がなる。電話のようだ。

俺は自分の部屋に戻り、燕からの電話を出る。

「信也だ」

≪こんばんわー、信也君。納豆好評なようでなによりだよん♪≫

「俺と同じで好きな食べ物が納豆という共通点を持つツンデレ不良が味を認めているし、これは相当だぜ?
俺も美味いと保証する」

≪ドイツ人の女の子はどう?≫

「クリスは日本大好きなからな。喜んで食べていたよぞ」

≪いやー良かったよん。担任であるゲイツ先生に食べてもらったけど微妙な顔をされちゃってさ≫

「まぁ人それぞれ好き嫌いあるからな」

≪もし、私と結婚したらかなりの確率で毎日納豆料理だよん≫

「まぁ納豆料理は好きなんで、それはそれで嬉しいな。燕の納豆料理ってのもよさそうだし」

≪…へぇ?≫

「ん?」

何か燕から変な声が。

≪あ、あははは…照れちゃうな。そう言ってもらえるのは嬉しいよん≫

「そうか?」

≪うん!あ、そうだ!信也君。明日私ね、暇なのよ。本当なら川神院で百代ちゃんと合同稽古しようかなって思ったんだけどね?外部の人間が稽古するには審査がいるんだって≫

「そりゃ、そうだろ。天下の川神院がすぐに他流派や外部の人間に稽古させるわけはないぜ」

≪そうなんだよ。それで、午前中に自主トレしようと思っているんだけど…≫

……あ、そうだ。

「だったらうちの道場で、一緒に稽古しないか?」

≪え?いいのかな?≫

「構わないよ。道場は全部で2つあるし。いつもうちが稽古で使っているのは第1道場。第2道場は普段は使わないし、連絡さえ入れれば使わせてもらえるんだよ」

≪でも、私は外部の人間だよ?いいのかな〜≫

「うちの道場は来るもの拒まずだからな。他の流派の子も来ているし、平気だろう」

≪……じゃあ、御言葉に甘えさせてもらおうかな!それで、午前中は稽古にするけど…午後から私と遊ばない?前の約束あるしね≫

…あの時の約束か。いいかもな。

「いいぜ。俺も明日は暇だったし、モモ先輩以外の年上の人と遊ぶのも新鮮で楽しそうだ」

≪じゃあ決まりね!明日、私のうちの前で集合でいいかな?≫

「いいけど…なら、地図を送ってくれよ。場所知らないし」

≪じゃあ、後で送るね!できれば、明日、大扇島を案内してほしいんだよ。駅側は百代ちゃんに案内してもらったから≫

「いいぞ。俺で良ければ案内する」

≪ありがとうー。納豆神の加護があらんことを≫

「…すっごく粘り強い気がするな」

≪私、年下の男の子と遊ぶのなんてはじめてだなぁ≫

「なら、俺がリードしましょう。年上と遊ぶのは慣れているんで」

≪お、いいねいいね!若いツバメがリードしてくれるなんて…じゃあ、また明日!おやすみなさい≫

「はい、ではまた明日」

ピッ

電話を切る。

……明日、楽しみだな。




――燕 SIDE――

ふふ、明日が楽しみだな〜信也君とデート…かぁ。信也君は私の好みだし、ちょっとドキドキ…かな?

それにまさか稽古もしてくれるなんて…九鬼の人達の話だと、信也君は決闘とかは全然しないけど、実力は百代ちゃんクラスって話だし……ワクワクするかも!

さーって!明日も早いし、信也君にうちの地図を送っとかないと!

明日もネバっていくうよ〜!

-38-
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