小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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決勝戦! VS源氏紅蓮隊





「それでは、いよいよ決勝戦を行います!
源氏紅蓮隊と…蜘蛛獅子チーム!!」

俺達と京達が武舞台に上がる。

「決勝で戦うなんて悲しい運命だね信也」

「あぁ、全くだ」

「よろしく頼む、2人とも」

「よろしくねん」

俺達は既にやる気十分だ。

「さぁどちらがあがってくるか…わくわく」

「義経だと思うが。いずれにせよこれは目を離せないな」

「それでは決勝戦、レディ、ゴーッ!!」

試合が始まる。

開始直後に、京が思いきり後退する。燕はいつでも行動に移せる位置に。俺と義経は、

シャキィン!

「八神流剣術・烈火!」

「はぁっ」

ガキィィン!

シュン!

バキィィ!

俺と義経が斬り合っている中、京が俺を狙って矢を放つがそれを燕が防ぐ。

カキィィンカキ、カキイィィィン!

俺と義経は激しく斬り合う。時折、

「はっ!風切り!」

京に対して、風の斬撃を放つ。

「!」

ヒョイ

京はそれを避けるが、

ザシュン!

風切りはコンクリートの壁を切り裂いた。

「はぁあ!」

「うおっと!」

義経が燕に斬りかかり、

「ほいっと!」

燕は蹴りで義経に応戦したりと…戦いながら戦う相手を瞬時に変えて戦う。

「これは熱い!互いが互いにこのトーナメントのシステムを理解し、パートナーを援護、攻める、これをただ繰り返しているだけであるはずが、見ている者にとってこれは熱い!」

義経達は、攻める順序を変える。

シュン!

斬!

京の矢に合わせて、義経が斬りかかると

バキィ!

ガキィィィン!

俺の前に燕が出て、矢を叩き落とし、瞬時に俺と位置を入れ替え、俺の刀と義経の刀がぶつかり合う。

「信也…本当に強いな!義経は感激だ!」

「義経もな!」

タタタタタ!

俺と義経が斬り合っている中、燕は京に迫る。

「はっ!」

京は自身に迫ってくる燕に向かって矢を大量に放つ。

「風切り・飛燕!」

シュシュシュシュシュン!

矢に斬撃を飛ばす。

スパパパパパーン!

矢が全ぶ切り落とされる。

「ほいっと!」

ドスン!

「くっ!」

燕の蹴りで吹き飛ぶ京。

「どこを見ている!」

ザン!

「うおっと!?」

燕を心配しながら戦っていたので、その隙を義経に斬りつけられる。

ズズズ!

俺と燕は元に位置に戻る。あちらも同じようだな。

「さて、このままじゃ埒がないし……しゃあないな」

スゥーーーーハァーーーー

俺は息を整える。そして、目を瞑る。



「(ん?坊主の気の流れが…)」

「(急激に変化したネ)」

「(こりゃあ…一体?)」

「(この気の流れ……もしや)」




「(!?信也の気の流れが…)」

「(変わった?)」




皆、俺の気の流れが変化した事に驚いているのかな?まぁ、そうだろうな。

パァ!

目を開ける。

「八神流武術が秘奥義・白夜の眼」

俺の目の色は…透き通る蒼い瞳になる。

「義経、これで終わりにしよう」

刀を鞘に収める。

「!(来る!)」

「終わらせてやる!」

シュン!

「消え…!」

ザシュン!

「閃く刃は勝利の証!」

俺は義経の目の前に現れ、連続斬りをし、最後には…

「これが…白夜殲滅剣!!」

鞘に収めながら技名を言った。

「がぁっ!」

ドサッ!

義経は倒れた。しかし、最後まで刀を離さなかったな。

「タッグマッチトーナメント、決着ッッ!
優勝は蜘蛛獅子チーム!いい戦いぶりでした!!」

義経はタンカで医務室へと運ばれていった。京はそれについて行った。






「…さぁ蜘蛛獅子チーム、ずずいと前へ」

大佐に言われ、俺と燕は前に出る。

「いやぁ〜照れるなぁ…」

「だな」

2人は若干、照れながら前に出る。

「優勝の喜びなどを、聞いてみましょう。弁慶や義経を倒しての優勝ですが感想は?」

「正直…あの人達は普通にやったら勝てるか分かりませんでした。ですが、パートナーである信也と一緒に戦って勝つことができました!」

「では、そのパートナーである八神信也。君はどうだったのかな?」

大佐は燕の次に俺にインタビューをする。

「普段では味わえないタッグと言うパートナーと共に勝っていくという体験ができて良かったと思います」

大佐は満足したのか次のインタビューをする。

「今の気持ちを一言であらわすと?」

「凄く嬉しいです!相棒のおかげです!」

「俺も嬉しいです!燕のおかげです!」

燕は俺を見ながらいい、

「ガンバってくれたご褒美をあげる」

「ん?」

燕が近づいてきて…

「ンン…」

「ン!?」

流石の俺もいきなり、それも大観衆の面前で、燕にキスをされた事に驚く。

「なっ…オイ!!!!」

「人前で接吻!こ、これは熱い!情熱日本列島!!」






――控え室

「ふ、ふふふ…フフフフフフ」

「アハハ…アハハハハハハ」

「フハハハハハハハ」

「ク、クックククククク」

「アッハハハハハハハ」

「ウフフフフ…」

『ガタガタブルブルガタガタブルブル!!!』





――救護室

ピクン

「何やら嫌な予感がした」






――武舞台

「燕、お前…」

俺は唇をなぞりながら燕を見る。

「あはは。見せつけちゃったねぇ。私の未来の“旦那様”」

「―――ッ!?」

こ、ここで言うのか!?

「おーっと!八神信也と松永燕はもしや……許嫁とかの関係なのか!?」

大佐さん!?煽るな!!煽ると…

チラッ

「………」

モモ先輩から負のオーラが…。

アンコール!アンコール!アンコール!

それを見ていた観衆達がアンコールを言う。

「おっ、アンコールだって、聞こえた?」

「へっ?」

ちゅ

「!?!??!?!!?」

ほっぺにキスされた。……そういえば、俺…キスとかされるのはじめて?

「くっ…!!」

「…ふふっ…」

「いやぁ近頃の女性は積極的ですな。それにこたえる男性もですが…」

「フフ。まぁ、まだこんなに喜ぶのは早いんですけどね」

「ん?」

大佐は燕の言ったことに首を傾げる。

「エキシビジョンがありますから…ねぇ百代ちゃん」

「…燕…!!」





こうして、タッグマッチトーナメントは終了した。互いに信頼し、息のあった信也と燕の許嫁コンビが勝利したので

あった。
観客達もそう思っている。だが、この後、さらなる驚きを観客達は目のあたりにするのであった。

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