小説『真剣で私に恋しなさい!〜転生させられしもの〜』
作者:レイフォン()

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弓道部





午後の授業と帰りのHRも無事に終わった。


「部活やろうか?」


モロが言うと、大和やガクトが反応する。


「いいね。毎日毎日熱心だぜ俺達も」


「なら、帰ぇろうぜ」


クラスを出ると大和とガクト、モロはさっさと帰ることにし、俺と京は


「俺と京は弓道部に行ってくる」


「頑張ってくるね」


「いってらっしゃ〜い、僕は冬馬と準と遊んで帰るよ」


部活に行く俺と京にユキはそういい、遠くにいる冬馬と準めがけて走っていった。


「んじゃ、行くか京」


「うん、行こう」


俺と京は弓道場へと向かったのである。









〜弓道場〜


弓道場に着いた俺と京は更衣室で弓道衣に着替え、練習場へ向かった。


「矢場先輩、こんちはっす」


「ちわっす」


俺達は弓道部部長である矢場 弓子先輩に声を掛けた。


「おお、椎名さんに八神君、来てくれたで候」


特徴…語尾に〜候とつける。


そもそも、何で俺が弓道部に入っているのかと言うと、今から1年前…つまり川神学園に入学してからのことだ。






〜回想・1年前〜


「信也は何か部活はいる?」


当時、俺は部活には興味がなく、帰宅部であろうとしていると京に聞かれたんだよな。


「ん?いや、部活には入るつもりはないが…」


「なら、私と一緒に弓道部入らない?」


「はっ?いやいや!?ここの弓道部って男子はほとんどいないんだよな!?」


そう、川神学園の弓道部には男子部員が1人もいないと聞いていた。そこに、男子である俺に1人でやれと?!そう思っていた。


「別にいいでしょ?暇なんだし、信也…私よりもうまいんだから」


「あ〜それを言われるとな…」


皆は知っているよな?俺は転生者だ。そのせいであるのかないのかわからないが、俺は弓も物凄くうまい。Fateのアーチャーことエミヤシロウにも負けないほどの腕前だ。命中率は百発百中であることを京は知っているから俺を誘っているんだろうな。


「駄目〜?」ムニュ


京は俺の腕を自分の胸に当てている。この頃から京はでかかった。


俺は思春期な男子高校生だ。こんなことをされたら色々とまずい!なので……


「わかった!?わかったから腕を離してくれ!!!」


「………わかった(ちっ!このままゴールイン出来たら良かったのになぁ〜)」


………この時何かが聞こえたが俺は敢えて無視したことを言っておこう。





〜回想・終了〜




「っとまあ、こんな感じで今の俺がいるわけだ」


「誰に言っているの?」


「八神君は時々に変になるで候」


1人ブツブツ言っていた俺を2人は変に思っているようだ。


「ま、ぼちぼちやっていきますか」


俺が弓を握ると弓を射っていた女子部員達は手を休め、俺を見ているが俺は気にしないでいる。


弓を射る位置につくと俺は的に向かって両足を踏み、矢を番えて弓を引く準備をし、弓矢を持った両拳を上に持ち上げ、打起こした位置から弓を押し弦を引いて、両拳を左右に開きながら引き下ろし、引分けが完成される、矢を的に狙わせる。そして、



ヒュン!



ストン!!



弓矢は見事的のド真ん中に刺さっている。


「ふう…」


弓を下げると周りから、


「キャー!!さっすが八神君!憧れる!!」


「弓を射るのが様になっているよ!!カッコいい!!」


「私と付き合って!!」


女子部員たちの俺に黄色い声を上げていっていた。


まずい……京が、


「……………(ムスッ)」


不機嫌そうな表情をしていた。


すると、京も弓を持つと弓矢を射った。



ヒュン!



ストン!!



弓矢は俺と同じようにド真ん中に刺さった。


「さすが、椎名先輩ね」


「うんうん!今、ここにいる部員で八神君の次にうまいもんね」


「女性として、弓道者としても椎名先輩には憧れるな〜頭いいし、弓もうまいし、何より美人だし!」


京は京で色々と言われている。


「皆も2人に負けないよう切磋琢磨するで候」


『はい!頑張ります!』


俺と京の射るのを見て他の部員にも火が付いたようだ。いい傾向だな。


「んじゃ、俺達ももっと射るか京」


「うん」


この日俺と京は時間までずっと一緒に矢を射っていたのである。











〜島津寮〜


部活を終えた俺と京は島津寮に戻ってきていた。その後夕食を取り、俺は風呂場に行くと…


「さーてお風呂お風呂」


「楽しいお風呂〜」


「おい?!」


「あ、ごめん間違えた」


「間違えた〜あははは!」


「2人とも俺が入っていくのを見ていただろ!!」


時々、俺が入ろうとすると2人が入ってくる。この前なんかパンツを脱いでいる時に入ってきて血迷った京とユキは俺に襲いかかったが返り討ちにしてやった。


「まあ、前のようにまだ脱いでいないからいいけどな!」


「ち」


「ち」


舌打ちした京とユキは2階へ行った。


その後俺はゆっくりと風呂で一日の疲れを取ったのであった。

-7-
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