小説『デジモンアドベンチャーPARALLEL〜天下分け目の超決戦〜』
作者:setuna()

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超決戦 第二話
〜街頭〜
記念日から数日後、街を歩いていたら、電化製品に異常が発生していた。
テレビは画面が乱れ、冷蔵庫等は全て使い物にならなくなった。
新幹線も使い物にならず、交通機関は大混乱に陥っていた。
大輔「くそっ!!一体どうなってるんだ!?」
朝起きたらD-ターミナルにメールが来ていたのだ。
光子郎<緊急です!!全員、今からお台場小学校のパソコン室に集合して下さい!!>
大輔「まさか…また…」
心の中の不安が大きくなる。
デジタルワールドに何かが起こったというのか?
大輔は急いでお台場小学校に向かった。
〜お台場小学校〜
お台場小学校に辿り着き、パソコン室に入ると、大輔以外は全員集まっていた。
大輔「すいません。遅れました」
太一「俺達も今着いたとこだから気にすんな」
治「一体何があったというんだ?世界中が大パニックだ。」
光子郎「はい、皆さんも知ってますね?今、世界中に起こっている電子機器の異常を」
ミミ「空港も大パニックだったわ。空港内の機器が使い物にならなかったのよ」
京「空港も!?うちのレジもです!!」
タケル「携帯電話も使い物にならないし…」
ヤマト「もう目茶苦茶だ。」
光子郎「ゲンナイさんからメールが届いたんです。」
全員【ゲンナイさん!?】
空「ゲンナイさんはなんて!?」
光子郎「今メールを…」
光子郎がキーボードを叩き、全員にゲンナイからのメールを見せる。
太一「これは…!?」
ゲンナイ<緊急事態だ。新たな敵が現れた。現実世界で起きている異常事態はその敵が関わっている。デジタルワールドに来てくれ>
大輔「新たな…敵…」
ヒカリ「また…始まるの?」
衝撃の事実に全員が沈黙した。
丈「…僕達はいつデジタルワールドに行けるんだい?」
光子郎「今、緊急で特別なデジタルゲートを作っているそうです。完成は現実世界でいう明日…。」
太一「…明日か……」
ヤマト「2年前のような日帰りは出来ない…」
京「え…?」
タケル「うん。敵を倒すまでは絶対に帰れない。」
伊織「……」
光子郎「はい、ゲートを開けられるのはこちらの世界に来る時の1度だけ。前回の冒険のように帰りたい時に帰ることは出来ません。時間の流れは現在、こっちとずれているため心配はないでしょう。」
賢「今回は今まで以上の覚悟が必要です。」
その言葉に京の肩が一瞬震えた。
2度の冒険を経験した者達の重い言葉。
敵を倒す。
2年前もそうだった。
京と伊織は敵を倒すことに悩み続けた。
デジモンカイザーに操られたデジモン達のイービルリングを外す。
アルケニモンが作ったダークタワーデジモンを倒す。
5年前と同様、2年前のように簡単には戻れない。
いつでも戻ることが許された2年前の冒険とは違う。
今回の戦いは後戻りは許されない。
ポン。
京の肩に賢の手が優しく触れる。
京「…賢君。」
賢「京さん。」
賢は京の気持ちが痛いほど分かっていた。
賢「今回は辛い戦いになります。…辛かったら、無理に行くことは無いんですよ。この冒険は義務じゃないんです。全てを決めるのは、僕達…あなた自身なんですから。」
大輔「明日、またここに集まろう。明日の何時何分にします?」
光子郎「そうですね。明日の9時に集まりましょう。皆さんはそれまでに行くか行かないかを決めて下さい。」
この冒険は5年前とは違い、自分の意志で決められる。
決めるのはデジタルワールドではなく自分自身。
これは義務ではないのだから…。

-3-
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