小説『デジモンアドベンチャーPARALLEL〜天下分け目の超決戦〜』
作者:setuna()

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超決戦 第五話
デジタルワールドに来ていきなり究極体のグランクワガーモンに襲われた子供達。
ブラックウォーグレイモンに救われ、彼の案内の下、ゲンナイ邸のある湖に辿り着いた。
〜湖〜
クロアグモン[着いたぞ]
成長期に退化したクロアグモンが湖を指差す。
ジュン「ここに来るのは久しぶりね」
太一「そうだな」
太一とジュンが懐かしそうに湖を見つめる。
大輔「ブイモンは大丈夫かな?」
ヒカリ「テイルモンも…」
大輔とヒカリがパートナーを案じながら呟いた。
京「ところで…何処にゲンナイさんの家があるの?」
伊織「ゲンナイさんの家に着いたのではないんですか?」
賢「まあ、落ち着いて。ピコデビモン達は?」
クロアグモン[無論あの中にいる]
クロアグモンが指差すのは湖。
京「あの中って言われても…。」
クロアグモン[後少しだ。待っていろ]
伊織「待っていろと言われても…」
ゴゴゴゴゴ…
伊織が言い終えた直後に地響きが発生する。
京と伊織は慌てるが、大輔達と治を含めた先代の選ばれし子供達は平然としている。
京「何!?何!!?」
丈「皆!!来るよ!!」
タケル「はい!!」
京「来るって何が!?」
ヤマト「落ち着け、敵じゃない」
京「じゃあ、何が来るんですか!?まさか湖の中に家があるわけじゃ…」
ズゴゴゴゴゴ…!!
地響きが更に酷くなる。
京「うわあ!!いやあ!!地震嫌い!!怖いいい!!!」
叫びながらしゃがみこんでしまった。
次の瞬間、湖が割れていく。
それはさながらモーゼの十戎の如く。
しかも割れていない部分から水柱が立った。
太一「なんか…前に見た時よりも派手になってやがる…」
光子郎「暇だったんですかね?ゲンナイさん…?」
大輔「…取り敢えず行きましょうか」
子供達が入った瞬間その入口は閉まり、あとに残されたのはまるで風に揺れるかのように水面に波の残った湖だけだった。
階段を下りて辿り着いたのは和風の家だった。
?[太一〜!!]
ゴンッ!!
太一「ぶっ!?」
ジュン「太一!?」
太一の顔面にピンク色の物体が直撃する。
正体はアグモンの幼年期のコロモン。
ヒカリ「コロモン!?」
大輔「あ…!!」
チビモン[だいしゅけ〜!!]
ニャロモン[ヒカリ!!]
ドリモン[ジュ〜ン!!]
ツノモン[ヤマト〜!!]
パグモン[賢!!]
ピョコモン[空〜!!]
モチモン[光子郎はん!!]
タネモン[ミミ〜!!]
プカモン[丈〜!!]
トコモン[タケル〜!!]
ポロモン[京しゃん!!]
ウパモン[伊織〜!!]
ミノモン[治ちゃ〜ん!!]
幼年期の姿のパートナー達が子供達に駆け寄る。
丈「プカモン!!どうして幼年期に?」
ヒカリ「ニャロモンもどうして…?」
ニャロモン[それは…]
ゲンナイ「私が話そう」
全員【ゲンナイさん!!】
子供達はゲンナイに促され、家の中に入る。
〜居間〜
ゲンナイ「君達が8月1日の記念日を終えて現実世界に帰った後だった。君達が現実世界に帰って数時間後、突如上空から数体のデジモンが舞い降り、次々とエリアを占拠した。」
チビモン[俺達も戦ったんだけど…]
ニャロモン[手も足も出なかった…]
大輔「そうか…そいつらは一体何者なんですか?」
ゲンナイ「奴らの組織の名前は『メシアカ』」
太一「メシアカ…?」
丈「ヘブライ語で“救世主”って意味だよ」
ヒカリ「救世主…?」
組織名とやっていることが明らかに掛け離れていることにヒカリは顔を顰る。
ゲンナイ「彼らは全員で8体。半究極体、究極体、究極完全体で構成されている。」
賢「半究極体と究極完全体?」
ゲンナイ「新たに発見された世代で、半究極体が究極体と完全体の中間辺りの強さで、究極完全体は、オメガモン、アルファモン、モードチェンジしたインペリアルドラモン、ベルゼブモンと同等の強さだ。」
子供達全員の顔が強張る。
そして知るのだ、今回の敵は今までとは比べものにならないということを…。
京「そんなとんでもない奴らが敵じゃあ…大輔達はともかく私達が…」
パートナーを究極体に進化させることが出来るメンバーはまだマシだが、究極体への進化が出来ないメンバーは…。
治「僕達にも僕達にしか出来ないことがあるはずさ」
京「お義兄様…」
伊織「悔しいですけど、僕達も出来る限りやりましょう。」
ゲンナイ「敵の目的は3つだ。」
賢「はい」
ゲンナイ「1つは、デジタルワールドの支配。2つ目は選ばれし子供達の命。3つ目は、現実世界の支配。そのために奴らは究極体で構成された軍団を作っている」
ヤマト「究極体軍団…」
子供達が青ざめる。
大輔「それでもやるしかない…」
空「ゲンナイさん、1番近いアジトは何処なの?」
ゲンナイ「ここから少し離れた所にある荒野の外れにある工業地帯だ」
光子郎「分かりました!!」
ゲンナイ「今日は一泊していきなさい。パートナーを回復させなければ」
ミミ「ありがとうゲンナイさん!!」
大輔「お世話になります」
明日の戦いのためにゲンナイ邸で一泊することになった子供達。
明日は激しい戦いになるだろう。

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