小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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五月五日(火)


冬馬達が一誠の店をバイトとして手伝い三日が経つ。二日目は仕事に慣れたようで閉店時間まで問題なく

アイルー達とも仲良く楽しいバイトをしていた。そしてゴールデンウィーク最後の日を迎えた


「フハハハ!我、降臨である!」


「これはこれは、英雄ではありませんか。いらっしゃいませ」


「いらっしゃーい」


「騒がしい奴が来たもんだな。いらっしゃいませ」


「おお、我が友、トーマではないか!此処で何をしているのだ?」


「見ての通り、この店を働いているのですよ」


「まっ、バイトだがな」


「ウェーイ」


「そうであったか、では、我等を案内してもらおうか。今日は家族総出でこの店の料理を

食べに来ているのだ」


「フハハ!その通りである!」


「おや、この子は?」


「うむ、我と姉上の妹だ」


「我の名は九鬼紋白!紋様と呼ぶが良い!」


「・・・・・」


「準、どうしたのー?」


「何ていう圧倒的なカリスマ・・・・・!」


「あららー、このハゲ、ダメになっちゃっているよー」


「それでは、こちらです」


「うむ」


「そうそう、此処の料理長・・・・・『F』の言い付けでこの店に来客した者の家柄は関係なく

平等に扱うようになっております。ですので、いくら英雄達『九鬼』でも特別扱いはしませんから」


「構わん。それがこの店のルールだというのなら我は受け入れよう」


「流石は英雄様!寛大な心に私は感動の涙が止まりません!」


「あと、武器の持ち込みは禁止だから全部店員に預けてもらえ―――いや、もう取られているようだな」


「・・・・・は?」


「こんなに暗器を隠し持って店内に入られると困りますぞ」


「―――何時の間に」


「お客さんが退出なされるまではこちらでお預かりします」


鎧を着込んだ二匹のアイルーが身体に隠していた英雄のメイド、忍足あずみの武器を全て没収していた


「あずみに気づかれる事もなく武器を奪い取るとは凄いではないか・・・・・」


「『F』とアイルーとメラルー達の護衛も務めていますからね」


九鬼家を空いている席に案内して座らせる。すると英雄と紋白の姉、九鬼揚羽が口を開いた


「お前達、一つ聞いても良いか?」


「何でしょう」


「どうやって『F』と知り合い、お前達がこの店に働けたのかを。『F』誰もが知っている正体不明の人物で

気まぐれに店を営業している方だ。店員はこの猫達だけで人を雇うともしなかった筈だ」


「それは我も気に成るな。十数年振りにこの店が営業をしたのだ。我が父上もその頃は九鬼家の専属料理長に

なるように勧誘をしたのだが頑に首を縦に振らなかった。『俺は縛られる事もなく自由にこいつらと料理を

振る舞う方が好きだ。もっと世界中にこの料理を食べさせたいと』と言った数日後、パタリと営業を

しなくなったのだ。それが今、ゴールデンウィークに成った途端に営業を始めた。我が友、トーマは『F』の

素顔と正体を知っているのはないか?でなければ、この店に働けるわけがないのだよ」


「(若、どうする?)」


「(教えれば一誠さんの迷惑になるかもしれませんから伏せましょう)」


「(それが無難だな)」


「・・・・・ええ、確かに私達は『F』の素顔と正体を知っています」


「なんと・・・・・!」


「ですが、例え英雄でも『F』の事は教える事はできません。『F』の詳細は極秘でもありますからね」


「むぅ・・・・・。口惜しいな・・・・・。では、面会はできないか?」


「無理ですね。彼はこの店に来ているお客達の為に料理を作っている。例え、九鬼家の力を使ってでも

面会はできないと思いますよ?」


「一目でも会いたいのだが・・・・・」


「無理です。諦めてください」


「頼む!一目だけでも会わせて欲しい!」


「・・・・・英雄、貴方のお願いでも叶える事は―――」


「―――おい、お前達。他の客も来ている。早く案内しろ」


「いっせ―――じゃなかった『F』!?どうして此処に!」


「・・・・・お前達がお客とずっと喋っているのを厨房のテレビに映っているから来たんだ。

サボっているのか?」


「申し訳ございません。このお客様がどうしても『F』と会わして欲しいと言ってきたので

断わっておりましたが・・・・・」


「・・・・・そう言う事なら仕方がないな。仕事に戻れ」


「分かりました。準、ユキ。仕事に戻りますよ」


「はーい」


「すいませんね」


突如現れた『ファントム・イリュージョン』の料理長、『F』が冬馬達を仕事に戻らせた。その瞬間、

客達はざわめき出す。


「お、おい!『F』だぞ!気まぐれ『F』が姿を現わしたぞ!」


「凄い!生で見られるなんて超レアじゃねえか!」


「くそ!携帯はロッカーの中だから撮る事ができない!」


「『F』―!こっち向いてー!」


「というか、何時の間に現れたんだ・・・・・?」


「・・・・・九鬼家か。懐かしいな・・・・・」


「お初にお目に掛かる。我は九鬼英雄!」


「我の名は九鬼紋白!紋様と呼ぶが良い!」


「我は九鬼揚羽、この二人の姉である!」


「・・・・・お前達の名前を聞いていないんだが、まあいい。久しいな、九鬼帝」


「ああ、十数年振りだな。今一度問おう。九鬼家の為に働く気はないか?不自由な生活を送らせない上に

優遇はするぞ」


「九鬼帝、それは何度目の勧誘に成るだろうな?いい加減に諦めろ。俺は縛られる生活は嫌いだ。

自由に気まぐれに生きて行く」


「ハハハ、我は諦めないさ。キミは私達の所に働くに相応しい存在だ」


「興味無いな。仕事に戻らせてもらおう。これでも多忙の身だ」


『F』は踵を返して厨房へと戻って行った


「うむ。あの堂々とした振る舞い。昔と変わらないな」


「父上、我は何としても『F』を九鬼家に働かせてみたいですぞ」


「我も同じさ。個人的に私は彼のあの堂々とした態度や振る舞いが好きだ。九鬼の名を聞いても勧誘した際に

少し脅迫をしても『だからなんだ?』と言ってきた男だぞ?臆する事もなく堂々と我の前に佇んだ」


「脅迫をしたのですか!?」


「我もあの頃は若かったからな。中々頷いてくれないものだからつい『九鬼家の為に働かないのなら地獄に突き落とすぞ』と言ってしまった。―――だが、あの男は『九鬼帝という男は俺が思っていたより小さい男だな』と言われた」


「そ、そのような事が・・・・・」


「その暴言とも言える言葉にその時にいたヒュームが彼に襲いかかってしまったのが―――返り討ちに

遭ったのだ」


「な、なんですと!?」


「我はその武力を見て思わず一目惚れをしてしまったよ。そして、我は心を改めて彼に勧誘を

したのだが・・・・・呆れて姿を暗ましてしまった。それ以来だ、『ファントム・イリュージョン』が営業を

しなくなったのは」


「では、父上の原因で『ファントム・イリュージョン』が十数年間、営業をしなかった

という訳ですな・・・・・?」


「恥ずかしい話だがその通りだ」


「・・・・・呆れて何も言えませんぞ」


「我もです・・・・・」


「父上・・・・・」


「そ、そんな目で父を見るではないぞ!」


「ですが、十数年振りに会ってその時の詫びの一つも言っておりませんが・・・・・」


「むっ、むぅ・・・・・そうであったな・・・・・」


「帝様・・・・・家にお戻りに成ったら直ぐに詫びの品を送るべきですぞ」


「わ、分かっておる・・・・・」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――休憩室


「そういえば・・・・・一誠さんって強くて頭が良いのは知っているんだけど色々と不思議だよね」


「というと?」


「うん、顔が老けていない事と、この店とアイルー達の事、後はどうしてあんなに暗くいるのか

不思議だなーってふと、思ったんだ」


「あー、確かにな。一誠さんって俺と若、ユキが小さい時のままの若さだよな?」


「ええ、そうですね。特に気にしてはいなかったのですがそう言われると気に成りますね」


「そうかなー?一誠は一誠だと思うなー」


「私もユキと同意見で候」


「うん、私もそう思っているよ。でも、気になるなー」


「・・・・・そんなに俺の事が気に成るのか?」


「おや、一誠さん。調理場にいなくてもいいのですか?」


「五分だけ休憩さ。直ぐに戻る・・・・・で、燕。俺の事を気に成っていたけど急にどうした?」


「なんとなくかな?」


「・・・・・お前等は?」


「一応、気に成りますね」


「俺も一応は・・・・・」


「僕もー」


「・・・・・しょうがない。とある男の昔話をしようか」


休憩室に入ってきた一誠は椅子に座り昔話を語り始めた


「その昔、とある男は無敵の勢力の『王』だった。その傍には何時も愛しい女達や頼もしい友達や親友、

仲間もいた。男はそいつらを家族のように接して幸せな生活を充実していた。今日も明日も明後日もずっと

この幸せが続くのだと男は思っていた。―――しかし、男に悲劇が起きた。突如、男の目の前に謎の穴が

現れて男は穴の中に吸い込まれてしまいながらも絶対に家族の許へと帰ると男は誓った」


「「「「「・・・・・」」」」」


「いざ、穴からでるとそこは戦争の真最中だった。男はこの戦争の末路を知っていた為、戦争を止めようと

奮闘した。―――天使として」


「「っ!?」」


「男はその戦争を一旦止める事はできた。だが、それは一時的なもので直ぐに戦争は再会すると

理解していた。男は戦争の中で助けたとあるアメリカ人達と戦争を終戦に導こうと結託して数年という

時間を使って無事に男とアメリカ人達は戦争を止める事ができ、世界は天使とアメリカ人達の行動によって

平和を取り戻した。」


「それって、第二次世界大戦の事ですか?」


「ああ、その通りだ。だけど、教科書ではそこまでしか書かていなかっただろう?」


「はい。そして、平和の象徴として空に浮かぶ大地『天使達の聖域』が誕生した。更に天使はアメリカ人達と

その聖域に住んでいると教科書に載っています。ですが、その後の天使とアメリカ人達はどうしているのか

不明のままです」


「―――天使と一緒に戦争を止めたアメリカ人達はとっくの昔に死んでいるさ」


「なんですって・・・・・?」


「戦争を止めて数十年間の間でも天使―――男は家族の許へと帰える為の手掛を探した最中に戦友を次々と

男と親友を残して死んでしまった。が、戦友達を亡くした男は悲しみながらでも帰る手掛を探すが結局

見つからなかった。―――そして男は最後の一人となった親友までも亡くして一人だけ残されてしまい孤独と

なって悲しみに暮れた。本当の自分をこの世界に住む人間達は知らない。愛していた家族達はこの世界には

いない。共に戦った戦友と親友はこの世界にはいないと・・・・・男は絶望した。同時に天使はその時に

誓った。『二度と大切なものを作らない、作ると自分を残して死んでしまう孤独感をまた

感じてしまうから』と・・・・・」


「「・・・・・っ」」


そこで一誠は口を閉ざした。腕時計を見ると五分が経っていた。


「さて、俺は調理場に戻る。お前等、仕事頑張れよ」


そう言って一誠は休憩室から出て行った。休憩室は少し気まずい空気が漂っていた。


「・・・・・悲しい話でしたね」


「ああ、ユキが作る紙芝居よりもな」


「うん・・・・・」


「・・・・・ユミちゃん。どうして、泣いているの・・・・・?」


「・・・・・そう言う事だからと納得したで候で・・・・・」


「どういうことー?」


「・・・・・今の一誠さんの昔話は・・・・・一誠さん自身の事だったので候・・・・・!」


「「「―――っ!?」」」


「一誠さんが・・・・・私を冷たく言い放ち、自分から遠ざけて距離を置こうとしていたのは知っていたで

候。しかし、本当はそういう事だったので候か・・・・・!一誠さん・・・・・!一誠さん・・・・・!

貴方という人は・・・・・!」


「・・・・・じゃあ・・・・・突然、俺達を突き離すような事も・・・・・その原因だというのかよ」


「・・・・・それなら、納得できますね。一誠さんが天使だったのが驚きでしたが・・・・・そうですか、

そう言う事だったのですか・・・・・」


「イッセー・・・・・」


「一誠さん・・・・・そんな事があったんだ・・・・・」


冬馬達は彼女の言葉を聞いて衝撃を受けた。燕自身、一誠は天使だと知っていたがそんな悲しい事が遭った

という事実を知り、思わず涙ぐんだ


「天使はかなりの寿命があるのでしょう。それに対して私達人間は数十年しか生きられない。・・・・・

そんな人間と暮らし自分を残して死んでしまう事はどれほど辛いことか・・・・・」


「一誠、かわいそう・・・・・」


「だなぁ・・・・・。俺達と親しく接するほど、一誠さんは辛く成るなんて・・・・・んなの、

間違っているよな?」


準が苦笑の笑みを浮かべた。冬馬、ユミ、燕も苦笑を浮かべて肯定した。ユキは満面の笑みを浮かべた言った


「そうだねー、辛いならそれ以上に楽しく、幸せになるようにすればいいんだよー!」


「ええ、ユキの言う通りです。私たちがもっと積極的に一誠さんと接すればその悲しみや辛さも

吹っ飛ばす事も出来ますからね」


「そうで候。例え、一誠さんはそれが嫌でも私達が根気よく接すれば何時か心から笑ってくれるで候」


「一誠さんにはまだお礼をしていないからね・・・・・って、私は一誠さんの学校の生徒じゃない!」


「そういえば貴女は西に住んでいましたね」


「どんまーい♪」


「私達が一誠さんを癒してあげるで候」


「あー!それズルイ!私も一誠さんを癒すんだから!」


「いやいや、住んでいる場所が違うんだからそれは無理じゃないんですかね・・・・・?」


「そうなんだよね・・・・・。・・・・・あっ、良いこと思いついちゃったよん♪」


「はい?」


「ふふふ♪」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



閉店の時間となった『ファントム・イリュージョン』の店内は静まり返っていた。店内はアイルーと

メラルー達で埋め尽くされている。


「ゴールデンウィークは今日でお終いだ。皆、良く頑張ってくれた。―――それじゃあ、これまでの

総合売上金の発表をしよう」


「「「「「・・・・・」」」」」


「総合売上金は―――何と十億五千万だ。過去の売上金の記録を超えたぞ」


「「「「「「「「「「やったニャァァァァァァァァァァ!」」」」」」」」」」


「おお、凄い売上金の額だな」


「ゴールデンウィーク時に十数年振りに営業を始めた効果が凄まじいですね」


「おおー、お金持ちだねー」


「学生が持つ金額ではないで候・・・・・(じゅ、十億五千万!?す、凄い額だよ!)」


「うわー、一誠さんってこんな風にお金を稼いでいたの?」


「燕の問いに応えると違うな。売上金の半分は貯金しているが、残りは戦争で巻き込まれている人間達の

援助金として寄付している」


「一誠は優しいねー」


「・・・・・別にそうじゃないさ」


「一誠さん、一つ伺いますがどの位のお金をお持ちですか?」


「・・・・・兆単位は軽く超えているな」


「・・・・・はっ?」


「兆単位を超えている。それもかなりの桁だ」


「「「「・・・・・」」」」


「さて、アイルーとメラルー達に報酬は既にお前達の世界に用意してある。―――今までありがとうな」


「ご主人!また僕達を呼んで欲しいニャ!」


「僕たちは喜んでお仕事をしますニャ!」


「今まで楽しかったですニャ!」


「ありがとうございましたニャー!」


次々とアイルー達は自分の住処に戻る為に穴の中に潜って行った。そして、店内は冬馬達と一誠のみとなった


「それじゃあお前達にバイト料を渡すとしよう。ありがとう、今まで頑張ってくれたな」


「別にいらないんだが・・・・・一誠さんの厚意に甘えますよ」


「こちらとしても良い経験をしていただきました」


「うん!猫ちゃん達と楽しくお喋りもできた!」


「大変だったけど楽しかったよ!」


「また、一誠さんのお手伝いをしたいで候」


「・・・・・そう言ってもらえると少し照れ臭いが・・・・・まあ、それよりバイト料だ。受け取れ」


傍に置いてあった袋を冬馬達に渡した。


「・・・・何か、想像していたよりも重いけど幾らあるんですか?」


「一千万だ」


「い、一千万!?」


「俺は金なんていらないんだよ。アイルー達と一緒に料理を出して食べさせる事が主だ。それならタダで

提供すれば良いと思うんだけど、世界中に貧しい人達がいるからそいつらに援助や寄付金をする為に店を

開いた。それがこの店の存在理由だ。―――しばらくは営業を止めるがな」


「どうしてですか?」


「仕事を放り投げてまでこの店に来るんだ。世界各地の大統領も来ていただろう?あいつらも仕事を中断して

食べに来たんだ。国の為に働く人間が国より料理を優先して食べに来たという事実を知ったらどう思う?」


「・・・・・なるほど、それは不味いよね。国を動かす存在が他人の事より自分の為に動いたら

怒り狂っちゃうかも」


「ああ、それに他の店にも迷惑を掛ける。知っていたか?ゴールデンウィーク中、東京の殆どの店には

あんまり入らなかったんだぞ。それが毎日だと赤字の連続で店を閉めないといけなくなる」


「それは大変で候・・・・・」


「十数年前に営業していた時は百件を超える程の店が潰れた。俺はそのことに対して申し訳なく感じて営業を

止めたんだ。俺の所為で店が潰れたら金を稼ぐ事も出来なくなる。家族の為に、自分の夢の為に頑張っている

人達を俺は潰したんだ・・・・・。周りから『気まぐれ料理長』って言われているけど他の店の事を思って

ワザと休んだり営業したりしているんだけどな」


「・・・・・一誠さんって優しいんですね」


「強い力は人を孤独する。この店もそうだ、余りにも人気で他の店を圧倒して潰す。絶対的な力の象徴だよ。

この『ファントム・イリュージョン』は・・・・・」


「貴方のやる事は全て難しいことだらけですね・・・・・」


「・・・・・またこの店を十年後ぐらいまで閉店するかな。幾つかの店に大赤字が出ているって聞いたから

迷惑もかけられん」


「そうですか・・・・・。寂しいですね」


「幻想で幻、それが『ファントム・イリュージョン』・・・・・。さて、帰るか。何時ものように

送って行く」


「ありがとうございます」


「あー、あのバイクともしばらくはお別れかー」


「色々と大変でしたが楽しかったですよ」


「こんなにバイト料をもらうとは思わなかったで候・・・・・」


「ありがとうねー!」


「どういたしまして、燕もまた何時か会おうな」


「ふふ、そうですね。―――でも、もしかしたら直ぐに会う事に成るかもしれませんけどね?」


「・・・・・どういうことだ?」


「ひ・み・つ♪」


「・・・・・」


一誠は怪訝な顔に成るが冬馬達を送る方が先だと切り変えて11階に赴き皆をバイクに乗せて送った。

こうして一誠と冬馬達五人のゴールデンウィークは幕を閉じた



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真剣で私に恋しなさい! Original Sound Track ~真剣演舞~
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