小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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七月三日(金)



―――弓道場



「・・・・・もう少し、弓を上に上げろ」


「は、はい」


「・・・・・矢を番える力は大体こんな感じだ」


「は、はい!」


「・・・・・射ろ」


―――タンッ!


「・・・・・今ぐらいでやれば中央の的に当る確率が高い」


「ご、ご指導ありがとうございます!」


「・・・・・次」


「よろしくお願いします!」


一誠が弓道部の部員達に指導する。そんな姿を見守る二人がいる


「うんうん、一誠さんの指導には感服します!」


「あいつが弓道部に顔を出してから皆、実力が伸びているな」


「・・・・・なんか、皆もいつも以上にやる気が出ている様な気もしますが」


「あー、あれじゃないか?前髪を上げているし後ろ髪をポニーテールにしているからいつも以上に

カッコよくなって指導してもらっているからな」


「百代と燕ちゃんが昼休みにそうしたんですよ。そしたらカッコよくて私がそのまま部員達に指導して

くれるように頼んだんです」


「お前が原因か・・・・・」


「そういえば先生は彼氏とかいないんですか?」


「い、いきなり何を言いだすんだお前は!?」


「だって、そんな話を聞きませんし何よりウメ先生は綺麗ですよ?」


「そう世辞を言われてもな・・・・・」


「お世辞じゃないですよ。なんなら一誠さんに聞きますか?」


「はっ?どうしてあいつが出てくるのだ?」


「弓道部ではないですけど唯一の男子ですから。一誠さん!」


「・・・・・なんだ」


「ウメ先生って綺麗ですよね?」


「・・・・・俺が知っている女性教師よりは綺麗だな。世辞抜きで」


「なっ!?」


「ほら、一誠さんもああ言っていますよ?ウメ先生は綺麗ですって」


「・・・・・生徒に綺麗と言われてもな」


「一誠さんは年上ですけど?」


「・・・・・それは始めて聞いたぞ?」


「常に一誠さんと一緒にいる私達だけが知っている情報ですからね」


「兵藤と常に一緒に・・・・・か。あいつは変わっているか?」


「はい!お昼になると、一誠さんがたまに教室に訪ねてくるようになりました!」


「そうか、前の兵藤だったらそんな事は絶対にしなかっただろうにな」


「ですが、燕ちゃんの話だとクラスの方は完全に孤立状態みたいで・・・・・」


「・・・・・あの決闘の一件以来、誰も近づこうともしなくなったな。それがあいつの本望だったんだ。

もう、私の力ではどうする事も出来ないな・・・・・」


「一誠さんを他のクラスにしたらどうですか?」


「いや、今更他のクラスに編入する事はできない。ましてや、仮にそんな事をしても同じ結果になりそうだ」


「そうですか・・・・・」


「まあ、唯一の希望は常にあいつといるお前達だな。これからもよろしく頼むぞ」


「はい!もしかしたら先生の力も借りるかもしれませんがその時は宜しくお願いします!」


「ああ、その時は全力で力になろう」

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