小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

―――中央戦線、釈迦堂&板垣兄弟姉妹隊マルギッテ隊


「一誠の言っていた通りに骨のある奴がいたぜ!」


「Hasen!Jagd!」


竜兵とマルギッテが猛攻をしていた


「なんて荒々しい攻撃だ・・・・・」


「そんな棒で俺に勝てるとでも思ったか!」


「棒ではない!トンファーだと知りなさい!」


「同じだぁ!」


「「おおおおおおおおおおおおおおおっ!」」


ドガガガッ!ガガガガガッ!


「リュウの奴は夢中になっているねぇ」


「ゴルフだったらウチだって戦えるのにさー」


「まっ、俺達はここ等で休憩をしようぜ。あの姉ちゃん以外の奴等は全部倒したからな」


煙草を吸って一服する釈迦堂。


「んー、それにしても此処の生徒の男は奴隷にしたい奴が一杯いるじゃないかい」


「アミ姉、倒れている奴に攻撃したらダメだぞー」


「分かっているよ。この大戦はそういうルールもあるしね。そんなルールが無ければ私の奴隷として

調教できるのにねぇ・・・・・」


「タツ姉と一誠はどうしているんだろうなぁー」


「のんびりとしているだろうよ。色々と共通しているところもあるし」


「だよなー」


「家事ができて昼寝が好きぐらいだけどさ」


「ん?師匠、こっちに来る奴等がいるぞ?」


「おっ、本当だな。ありゃあ総大将だな」


釈迦堂達は後退して来たS軍の総大将、九鬼英雄を数人の盾役を見て呟いた


「ぐっ、既に此処まで来ていたとは・・・・・!」


「此処で終わりだなぁ、大将さんよ?」


「ぬかせ!我はまだ負けてなどおらぬ!」


「ヒャッハッ!数人しかいない護衛と一緒にいるお前に何ができるっていうんだぁ?」


「師匠、どうします?倒しちゃいますか?」


「そうだな、倒すとしよう・・・・・と言いたいところだが」


「英雄!」


「お客さんが来たからな」


「むっ、準!」


「ま、間に合ったぜ・・・・・」


「・・・・・他の者は全滅とみえる」


「ああ、俺以外の奴は皆全滅だが二人の敵将は討ち取ったぜ」


「ほう、なかなかやるではないか」


「ふぅ、さてと、俺が相手に成ってやるぜ」


「何時ぞやのハゲじゃないか」


「あっ、気付かなかったぜ」


「おいおい、俺は存在すら薄いのかよ・・・・・」


「まあいいさ。相手にしてやるよ。―――この槍でね」


「ウチもやるぜ!」


「まあまあ、此処は一つ俺と話しあいませんかねぇ?」


「話し?ハゲと話す時間は惜しいさね」


「俺なんかよりもっと良い相手をしてみたいとは思いませんか?」


「良い相手?お前、何を言って・・・・・っ!?」


不意に亜巳に殺気が放たれた。―――刹那


「―――川神流」


「―――っ!?」


「無双正拳突き!」


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


「がっは・・・・・!?」


「・・・・・ふぅ、作戦成功っと」


「おい、今の会話はまさか時間稼ぎであったのか?」


「まあな」


「―――お久しぶりですね。釈迦堂さん」


「おー、久しぶりじゃねぇか。―――百代」


「この二人を戦わせた方が敗北する確率が低く成るからな」


亜巳をふっ飛ばした人物。―――川神百代が登場した


「ふふ、一誠も凄い助っ人を呼んでくれたな」


「だろう?あいつは俺の事を理解してくれるから嬉しいぜ」


「そうですね。こんな強敵を用意してくれた一誠に感謝をしないといけない」


「じゃあ・・・・・、久しぶりに本気で闘うとするかねぇ」


「ははは、師匠を倒して更なる高みに昇るのもまた一興かもしれない」


「おいおい、弟子が師匠に簡単に勝てる訳無いだろう?」


「釈迦堂さんは通過点。私の最終目標は一誠を超える事だ」


「ほー、俺は通過点か?」


「ええ、師匠を乗り越えてこその弟子だと思いますが?」


「まっ、思わぬ横やりもあると思うが取り敢えず―――この戦いを楽しむとしようぜぇ!」


「ああ!」


釈迦堂が百代に突っ込んだ


「「―――川神流」」


百代も釈迦堂に突っ込み


「「無双正拳突きぃ!」」


ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!


超強力なストレートパンチ同士のぶつかり合いで二人の戦いが始まった



―――北西



「うわぁ、一杯いるね・・・・・」


西にいた燕はそのまま気配を殺し北に進んでいるとS軍の三年部隊を発見した


「むむ、奥には不死川ちゃんが率いる部隊がいるんだよねー。体力的に大変そうだ」


顎に手を乗せて悩む燕だが両手をポンと叩いた


「(一誠さん、聞こえますか?)」


「(何だ?)」


「(北西にいるんですけど、不死川さんとその部隊を守るように1つの部隊がいるんですよ。それで、

一誠さんに援護をしてもらいたいんですけど)」


「(解った、任せろ)」


「(ありがとうございます!)」


一誠に感謝を言った瞬間、上空に金色の身体を持つ巨大な生物が現れた


『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』


「「「「「「「「「「ぎゃああああああああああああああああああああああ!?」」」」」」」」」」


『ほら、早く逃げないと踏みつぶすぞー』


大きな足音を立てながら山を歩く龍になった一誠。


「うわー、一誠さん。それはいじめっ子だよ・・・・・」


でも、これで行けると燕は心の中で思いながら不死川軍に向かった


―――数分後


「んーと、・・・・・おっ、いたいた・・・・・って随分とのんびりしているんだね」


山の中に張られている幕を横にずらして中を覗くと優雅に茶を飲んでいた


「守りは堅いようだけど敵は少ない。これなら楽勝だよん♪」


不敵に笑った燕は


「一誠さんに鍛えられて更に強く成った私だもん。―――燕のように速く仕留められる!」


直ぐに真剣な表情になって不死川軍に奇襲をかけた


「はぁああっ!」


「っ!き、奇襲だー!」


「せやっ!」


ガッ!


「うごっ!?」


「―――まずは一人」


敵兵の顎に蹴りを放ち戦闘不能にした燕は常人では捉えきれないほどの速度で次々と敵兵達を倒していった


「お、お主は松永燕!?」


「やっほー、KOS大会以来だね?」


「一人で此処に来るとは愚かな!此方の兵力は200!直ぐにお主をひっ捕らえて―――」


「ああ、その大半は一誠さんが蹴散らしているからもういないケド?」


「へっ?」


「つまり、今いるのは不死川ちゃんのみだよん♪」


「な、なんじゃとおおおおおおおおおおおおお!?」


「ふふ、あの時は色々と遭って勝負が中断したケド、今度は最後まで誰も邪魔もされずにできるね」


「ふん!もう一度、此方の華麗なる柔術の技を食らうがいい!」


「残念、私はあの時の私より更に強く成っているんだよん。だから不死川ちゃんの攻撃は―――」


「ほえ?」


「通じない」


不死川の全身にグルグルと縄が締め付けられていた


「な、なんじゃと!?というか、何時の間に縄を!」


「ふふ、企業秘密♪」


―――2−S参謀本部


「一誠さんには参りますね」


「心の部隊も壊滅だってー」


「ええ、さっき水泳部隊も壊滅されましたし。弓兵部隊も一誠さんに寝返ってしまい。中央戦線では英雄が

なんとか生き伸びていますが風前の灯ともいえるでしょうね」


「白の隊と黒の隊も北上してきているよー。他の隊も皆、向かってきているよー」


「あの二つの部隊も厄介ですね。―――ですが、一誠さんが軍師であったならこのぐらいは予想ができていた

でしょうが相手は直江君。私の策には気づかないようでしたね。英雄にはもう少し頑張ってもらいましょう」


「準はどうするー?」


「助けに行きましょう。ユキ、出番です」


「オーケーだよー」


「その前に彼女達に連絡をしましょう。―――今が好機と」


―――2−F本陣 


「か、可愛いですね」


「ホントにねー」


「ていうか、アタイ達って猫に守られている系?」


2−F本陣には一誠が助っ人として用意した多くのアイルーとメラルー達がいた


「にしても、不思議よね。この金色の光でできたドーム状は・・・・・」


「これもアタイ達を守ってくれるって言うんだけど実際、閉じ込められているような感じなんですけど」


「まっ、守ってくれるのなら何だっていいんだけど」


「兵藤ちゃんには感謝です」


「真与、別にあんな奴に感謝する必要はないわよ」


「そうそう、天使だからってムカつく系」


「ふ、二人共。そんな事を言っちゃダメですよ!


F軍の総大将、甘粕真与が二人を窘めた。―――その時


「「「「「「「「「「・・・・・」」」」」」」」」」


本陣の外にいるアイルーとメラルー達が一斉に武器を構えた。その視線の先には―――


「おいおい、あの時の猫達じゃねぇかよ」


「「「「「か、可愛い・・・・・」」」」」


「ちっ、兵藤の奴だな?いやらしい事をしてくれるぜ」


九鬼英雄のメイド、忍足あずみと九鬼家従者部隊のメイド24人がいた


「此処から先は一歩も通さない」


「主の命令はこの本陣を守る事。必ず遂行するニャ」


「へぇ、アタイ達を阻もうって?―――猫に負けられちゃあ英雄様に会わす顔がねえんだよ。容赦なく進め!

火の手を上げろ!動物なら大抵は火に弱い!」


「舐められては困るな。俺達は数々の死地を潜ってきた猛者でもあるニャ。火や炎に怯える俺達じゃない!

―――かかれ!」


「「「「「「「「「「主の為に!」」」」」」」」」」


アイルーとメラルー達が一斉にあずみ達を攻撃する。―――更に


ババババババッ!


「「「「「っ!?」」」」」


五人のメイドが背後から何者かに襲われ倒されてしまった。同時に


「「「「「・・・・任務遂行」」」」」


中央に穴が開いた大きな手裏剣を持った黒いアイルー達が姿を現わした


「っ!こいつら、気配を隠せる事ができるのか!」


「「「「「・・・・・」」」」」


「―――こいつらに構うな!敵総大将に行って縄を打て!」


「それは無理だ、本陣の道には」


ガアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!


「あのモンスターが守っている」


「おいおい、いくらなんでも反則じゃねえのかよ!?」


「あのモンスターも助っ人枠に入っている。問題ない」


水に囲まれている本陣を守るように水から出てきた一匹のモンスターが現れた。するとモンスターが

攻撃体勢をする光景をアイルー達は気付きメイド達から瞬時で離れた


「雷弾!」


ガアアアアッ!


モンスターの口から雷の砲弾が放たれた。九鬼家従者部隊のメイド達がいる地面に着弾すると雷が一気に

周囲に広がりメイド達に電撃を与えた


「「「「「「「「「「ああああああああああああああああああっ!」」」」」」」」」」


「くっ!なんて攻撃だよ!半分もやられちまうなんて!」


間一髪モンスターの攻撃を回避したあずみは毒づく。


「いや、既にお前だけだ」


ドサッ・・・・・。


「なに・・・・・!?」


気づけばあずみを残して他のメイド達はアイルーとメラルー達の手によって倒されていた


グルルルル・・・・・


「大人しく捕縛されろ」


「誰が捕まるかよ!」


あずみが手榴弾を地面に叩きつけようと腕を振り上げた。―――が


ドスッ!


「・・・・・は?」


「・・・・・睡眠効果があるクナイだ。掠りでも効果がある」


黒いアイルーが投げたクナイはあずみの頬に一筋の傷を作ると背後に生えている木に突き刺さった


「く・・・・・そ・・・・・が」


それだけ言うとあずみは地面に倒れ込み眠ってしまった。


「こいつらを縛り上げて見張るとするぞ」


「「「「「「「「「「了解」」」」」」」」」」



―――2−S参謀本陣



「途絶えましたか・・・・・」


「イッセーの仕業かな?」


「だと思いますよ。一切の抜かりも無い人ですね」


「あっ、準から連絡。僕達の総大将は敵を倒して無事に救出できたらしいよ」


「そうですか、それはなによりです」


「それで、不死川軍と三年と二年の部隊が合流したって」


「S軍の残党が集結しつつありますね。ですが、そんな事をしても一誠さんの前ではなんの意味もない」


「どうするー?どうするー?」


「一誠さんには川神百代と相手をしてもらいましょう。時間稼ぎをしてもらいます。ユキ、準にこう伝えて

下さい。―――全力で戦ってもいいと。そして、私達も行きますよ」


「はいはいほーい」


―――中央戦線


「はいよ、若がそう言うんなら全力で戦うとしよう。それとモモ先輩」


「なんだぁー?」


「一誠さんと戦ってほしいと若から連絡だ」


「―――ふふ、当然だ。さっき通過点を通ったところだったからな」


既に釈迦堂達の姿はいない。百代の言った通りに釈迦堂は百代に敗れてしまった


「他の部隊も集結しつつある!まだ、我等は負けてなどおらぬ!そして、S軍にはまだ助っ人枠三名が

残されておるわ!」


後方から何かが三体飛んで来た。それはロボットだった


「よし、攻め込むぞ!」


「―――そうはさせるか!」


「何奴!?」


「風間翔一が率いる黒の隊!行っくぜー!」


横からもの凄い衝撃が走った。黒の隊がS軍の残党に突貫した


「ははは、キャップ。私がいる限りS軍は負けないぞ!」


「アンタは少しの間だけ休憩していなさいな」


「ああ、そうします」


「―――白の隊!最後の勝負に出るぞ!」


「忠勝隊も遅れをとるな!」


「あの2部隊と相手をしよう」


「世迷言を・・・・・お前ではあの2部隊を同時に相手ができないと知りなさい」


「おいおい、誰が俺一人で相手にするって言ったよ?」


「なに・・・・・?」


「やっほー!参謀部隊到着!」


「お待たせしました」


「俺とユキと相手にするんだよ」


「はい、そうして下さい。ユキ、貴女も全力でお願いしますね?」


「はーい!」


「さあて、いっちょ、どのぐらいの強さに成っているのかあいつらで試すとしましょうか」


「うん!じゃあ僕は、空から倒すよ!」


そういってユキは白いドラゴンの翼を出して空を飛んだ


「なっ、あいつ、空を飛んでいるぞ!?」


「あははー!食らえー!」


両手から白いエネルギー砲が出て忠勝部隊に直撃した。


「くっ!お姉様みたいな攻撃をする人は兵藤君しかいないと思っていたのに!」


「―――人を見掛けで判断しちゃあダメだろう?」


「えっ?」


バキッ!


「―――っ!?」


一子の前に移動した準は一子の得物を手刀で叩き割った


「武器は破壊させてもらった。次はお前を倒させてもらうぜ?」


「一子っ!」


「おっと」


ガッ!


「タッちゃん!」


「こいつは俺が抑える!お前は九鬼の奴を倒してこい!」


「で、でも!」


「いいから行け!」


「う、うん!」


忠勝に催促されて一子は英雄隊に突貫した。


「そう上手くいくと思っていると痛い目に遭うぜ?」


「何を・・・・・っ!?」


腕を一子の背に突き出して手のひらに光を集束し始めた


「えっと、一点に集め出して撃つイメージ・・・・・こうか?」


ドオオオオオオオオオオオオオオンッ!


準の手の平から魔力の弾が打ち出され一子の背中に直撃した途端に爆発音が発生した


「おっ、できた。小さいがすんごい威力だな・・・・・」


「一子ぉ!」


「と、お前も倒さないとな」


ドスッ!


「ぐはぁっ!?」


「安らかに眠れ」


「ぐっ・・・・・!まだ。まだだ・・・・・っ!?」


忠勝の顎下から拳が突き付けられてしまい、上空に高く浮かんだ忠勝に準は超人的な跳躍で忠勝の隣に跳ぶと

身体を回転させて足を伸ばし忠勝に踵落としを食らわした。


ドゴンッ!


「―――っ!?」


地面にもの凄い勢いで直撃して忠勝は身体を起こすことができなくなり戦闘不能に陥った


「源忠勝!川神一子!俺が討ち取ったぁー!」


「あははー!白の隊の部隊も倒したよー!」


「黒の隊も倒したぁ!」


同時に、他の部隊も壊滅した。


「フハハハ!まだまだ勝負は終わらん!このまま一気に敵本陣に乗り込むぞ!」

-46-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




真剣で私に恋しなさい! 初回版
新品 \14580
中古 \6300
(参考価格:\10290)