小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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十一月十八日(水)


多馬川沿い



「なにぃっ!?モモ先輩とまゆっちはもうチームを組んだぁー!?」


「ああ、昨日の夜のうちにな」


「はい、そう言う事で申し訳無いのですが皆さんと一緒に戦う事ができません」


「何でだよ!せっかく風間ファミリーでレーティングゲームに参加しようと思ったのに!」


「えっ、僕も出るの!?KOS大会の時もそうだったけど僕は戦えなくて足手纏いだよ!」


「んなことないって!俺が保証する!」


「モモ先輩とまゆっちがいないんじゃあ、勝ち目が無くなるね。特に兵藤の家族が当るとなおさら」


「何言っているのよ京!当らなければ相手は私達と同じこの世界に住む格闘家や武闘家とよ!」


「でも、何時か絶対に当るよ?」


「もしそうだとしても私は真羅椿姫と戦いたいわ!」


「ああ、自分はシグナムだ!」


「しょうがねぇ・・・・・モモ先輩とまゆっちを抜いた7人で風間ファミリーで登録すっか」


「俺も出るのかよ!?出るタイプじゃねー!」


「チェスって頭を使うゲームなんだろ?なら、軍師大和の出番だぜ!」


「ああ、大和が活躍するゲームだな」


「あっ、頭を使うゲームなら僕もできるかも・・・・・」


「だろぉー!」


「って、今回は俺達が駒として戦うんだぞ!?」


「・・・・・やっぱり無理だよね」


「しかも!優勝賞金は一人一兆!兵藤の奴、太っ腹だぜ!」


「ああ、チームで一兆じゃなくて一人一兆円!なにより若返り薬なんて胡散臭いが、

仮に本当に若返り薬だったら嬉しいぜ!」


「それで僕達が若返ってまた皆と遊ぶって夢みたいだね」


「ああ、また皆と遊ぶのも悪くはない」


「でも、7人だけじゃあ厳しいと思うぞ。何より火力が足りなさすぎる」


「あー、だよなぁ・・・・・。モモ先輩並みの火力がある奴はいねぇーか?」


「悪いな、四天王並みの実力者は殆ど私達のチームにいる」


「げっ、マジかよ・・・・・」


「ジジイにでも頼んでみたらどうだ?」


「あっ!確かにお爺ちゃんはお姉様並みの実力者よ!それに師範代のルー先生もいるわ!」


「おっ!そいつはいいな!学長の場合、若返りの薬に釣られて参加しそうだしな!」


「よぉし!なら、今日中に頼みに行くぞ!」


「・・・・・あっ、マルさんとお父様の事を言い忘れた」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――川神学園


学校はレーティングゲームの話題で持ちきりだった。



「なるほどのぅ。ワシをお前さん等のメンバーとしてあのゲームに出て欲しいというんじゃな?」


「そうなの!」


「百代は当然出るんじゃろうな」


「ああ、ワン子の敵として参加するが今度こそ一誠を取り戻すチャンスだからな」


「ふむ、若返りの薬も興味深いと思っていたところじゃ。いいよ、ワシも一子達と一緒に出よう」


「わーい!ありがとう、お爺ちゃん!」


「ルーもどうじゃ?」


「ハイ、ワタシも参加したいと思っていましタ。一子、ワタシもいいかな?」


「勿論です、師範代!」


「ふぉふぉふぉ、休学届すら出さないで一ヶ月間も学校を休んだ生徒にはちと、お仕置きをせねばならぬな」


「エエ、そうですネ」



―――屋上



「それで、オジサンを此処に呼んだ理由はレーティングゲームの事か?」


「ああ、その通りだ。当然だろうけど宇佐美先生も出るつもりなんだろ?」


「そりゃあね、KOS大会に続いて特大イベントだぜ?しかも、賞金が一兆円。

流石のオジサンも目がクラッとしたもんだ」


「あの英雄様が自もゲームを参加すると言っていた。賞金と賞品もそうだろうが

何より兵藤を九鬼家に迎い入れようと思っているに違いない」


「あー、あいつらが3つ願いを叶えるというあれでか?確かに人材不足の九鬼財閥なら

喉から手が出るほどの人材だろう」


「何時の間にか既に揚羽様もチームを組んでいらっしゃった」


「おいおい、昨日の今日なのにもうチームを組んでいたのかよ?行動力が凄まじいな」


「で、KOS大会で一緒に戦った仲の宇佐美先生でも誘うかなと思っているんだ」


「今度はお前から俺を誘うなんてオジサン、感動するぜ」


「で、どうする?断わるのなら今の内だぜ」


「勿論、ご一緒に参加をさせてもらうぜ。でもって忠勝もいいか?」


「・・・・・まあ、いいだろう。英雄様にはアタイがキチンと説明して一緒に参加の許可を貰ってくる」


「ありがとうよ」


次々と参加するチームが決まっていく



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――洞窟


『兵藤一誠達はこのゲームを終えたら元の世界に帰るだろう』


『『『・・・・・』』』


『お前達はこのチャンスをどうする?捨てておくか?』


『ブラフマー、仮に我達が参加しようとも誰が我等をメンバーに加えてくれるというのですか?』


『そうだよ!』


『そういうお前はどうしたいのだ?ブラフマー、我等と同じ気持ちか?』


『・・・・・』


『・・・・・ふっ、黙秘は肯定と捉えさせてもらう。だが、メリアの言う通り我等を迎い入れてくれる

物好きな人間がいるとは思えない。逆にいたとしてもその人間達は欲望の塊だ、

主達に危害を加えるとしか思えない』


『そうで・・・・・?』


『どうしたの?』


『誰かが真っ直ぐこっちに来ます』


『・・・・・何?』


『・・・・・この魔力の波動は』


メリア達が洞窟の入り口に視線を向けた。すると翼を羽ばたく音が

少しずつ近づくと同時に聞こえて―――メリア達の前に姿を現わした


「おー、やっぱり此処にいたか」


『・・・・・貴方は』


「久しぶりじゃねえか。ゾラード、メリア、サマエル、ブラフマー」


『・・・・・我等にとっては懐かしい存在だ、堕天使の総督よ』


漆黒の6対12枚の翼を出している男―――元、堕天使の総督、アザゼル


「まっ、一誠から色々と聞いているぜ?お前達が何故あいつから去った事もな」


『・・・・・その主から去った我等に何ようだ』


「―――伝言を言いに来た」


『伝言?』


「ああ、『真なる赤龍神帝』からな」


『・・・・・』


「じゃあ、よぉーく、聞いていろよ?」


アザゼルは懐から携帯を取り出して操作すると画面から光が発光して

立体映像―――ガイアの姿が浮かび上がった


『この映像を見ている時は既にアザゼルがお前達の前にいる時だろう』


『・・・・・懐かしいな』


『・・・・・ええ』


『まず、最初に言う事がある。―――貴様等ぁ!主である一誠から去るとはどういうつもりだぁ!?

この恩知らずのはぐれドラゴン供と駄神がああああああああああああああああああああああ!』


突然のガイアの雷が落ちたような怒号に洞窟内は轟いた


『ひいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!ごめんなさあああああああああああああああああああいっ!』


『貴様等は一誠に助けられた恩を仇に返すとは何事だ!?そこに突き刺さっている駄神もそうだぞ!』


『駄、駄神・・・・・!?』


『我は今この時でも貴様等に怒りを覚えている!我だけではない!他の奴等もそうだ!唯一、一誠と共に

この世界に飛ばされた貴様等に一誠を任せて我等は、長い年月をかけてこの世界に向かっていたというのに

それを貴様等は心が弱まった一誠を自分達が知っている主ではないからといって

見捨てるとは・・・・・!失望したぞ!』


『『『『・・・・・』』』』


『貴様等はもう我等の家族でもなければ仲間でもない!一誠を見捨てたはぐれドラゴン供と駄神はな!』


『・・・・・ううう・・・・・っ。ご、ごめんなさぁい・・・・・!』


『『・・・・・』』


『駄、駄神・・・・・』


『―――だが、そんな貴様等にチャンスを与える。知っているだろうが我等はレーティングゲームを

開催する。貴様等も参加し優勝すれば許してやる。それが一誠の希望でもあるからな』


『主が・・・・・?』


『望んでいる・・・・・?』


『ただし、貴様等自身が参加すれば確実にゲームが面白くなくなる。

参加条件は―――神器として参加する人間に力を貸す事だ』


『人間に力を貸すだと・・・・・』


『それが嫌なら我等はお前等を見捨てて我等は帰る。―――ではな』


フッと立体映像に映っていたガイアの姿が消失した。その様子を見て携帯を懐にしまいメリア達に話しかける


「と、言う訳だ。あの時のように暮らしたいのなら、お前達は参加するべきだ」


『『『『・・・・・』』』』


「それじゃあな、確かに伝えたぜ」


翼を羽ばたかせてアザゼルは踵返して暗闇の洞窟に飛んで行った


『・・・・・主が望んでいる。我等の帰りを』


『・・・・・参加するぞ』


『・・・・・うん、参加しよう』


『駄神と言われて黙っているほど私ではないぞ、トカゲ・・・・・!』


3匹のドラゴンと大剣がレーティングゲームに参加する瞬間だった


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