小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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―――風間ファミリー


「ううう・・・・・。辛い、食った事無いけど京の料理より辛い・・・・・」


「ひいいいん・・・・・助けてぇー」


「辛い・・・・・辛い・・・・・辛い・・・・・辛い・・・・・」


「まあ、自己責任だな」


「大和ぉ・・・・・お水ないのぉー?」


「ない」


「うわっ、きっぱり言ったわ」


「待つ事ができない犬には躾が必要だ」


「くぅーん・・・・・」


「ううう・・・・・。・・・・・ん?お前達、あそこに何かあるぞ」


「あっ、本当だね。行ってみようよ」


「ふむ、どうやらルーレットのようですね」


風間ファミリーは何かの機械に近づいた。それはマルギッテの言う通りルーレットのようだった


「・・・・・『悪魔のルーレット』だと?」


「えーと?『乙女を差し出せ。さすればルーレットを回せ、当りを出せば道標が現れる』だって」


「道標とは何でしょうカ?」


「頂上のゴールではないかのう?」


「しかし、乙女とは?」


「まさか、クリスの事ではあるまいな!?」


「乙女・・・・・乙女・・・・・」


「ねえ、大和。何か分からない?」


「・・・・・乙女・・・・・ガクト。お守りを貰ったよな?」


「ああ、しょうがなくポケットの中に入れているぜ」


「その中身を確認してくれないか?」


「はっ?お守りって中身を見ちゃあいけないもんだろうが」


「いいから早く」


大和に強く促されて怪訝な表情を浮かべたガクト、お守りを取り出して紐を解く。


「ん・・・・・?なんか入っているぞ」


ジャラジャラ・・・・・ッ


「むっ、メダルだな。―――あの男の顔が刻まれたメダルだがな」


「なるほど、本選まで役に立つとはこの事だったのか。・・・・・キャップ!ルーレットをやってくれ!」


「おっ!ギャンブルだな!?よし、俺に任せろ!」


「キャップの見せ所ね!頑張って、キャップ!」


「おう!」


お守りに入っていた三枚のメダルの一枚を投入した。―――その直後。


『では、これより悪魔のルーレットを始めます。色、または数字を申し上げて下さい』


「なら赤だ!赤で行くぜ!」


『かしこまりました。ルーレットを回します』


画面に映りだしたリーラがそう告げた瞬間にルーレットが回り始めた。少ししてルーレットの

動きが遅く成りそして―――


「赤!赤よ!」


「いっけー!」


「・・・・・あっ、黒だ」


「まっ、最初はそんなもんだろう。次も赤だ!」


『では、ルーレットを回します』


キャップはもう一枚メダルを投入し色を指定した。ルーレットは再び回り始める。結果は―――黒


「だああああああっ!」


「もう!あとちょっとだったのに!」


「最後の一枚だよ?どうするの?」


「勿論、赤だ!」


『1つ、言い忘れていた事があります』


「あっ?何がだよ」


『このルーレットは「悪魔のルーレット」です。当然、悪魔的なルーレットなので

このルーレットを関わり全て外したチームには―――全員、『命』を落とします』


『―――っ!?』


リーラの言葉に風間ファミリーは絶句した


『さらに途中からルーレットを止めた場合でも同じですのでご了承ください』


「なっ!そんな!?」


「おい!だったら最初から言えよ!そうしたら俺様達はこのルーレット何かしなかったのによ!」


『大丈夫です。「運」が良ければ皆様は助かります。さあ、コインを投入し指定を』


「キャップ・・・・・!」


「―――ははは・・・・・!正真正銘、命張ったギャンブルか・・・・・!―――皆、俺に命を預けてくれ!

ぜってぇこのゲームに勝ってやるからよ!」


キャップの言葉に慌てふためいた風間ファミリーは一変して苦笑を浮かべた。

特にキャップこと風間翔一を知るメンバーは。


「キャップは豪運だから、大丈夫よね」


「カナダ旅行の時も最後は大稼ぎしていたからな」


「うん、キャップを信じるよ」


「死んだら私は大和と天国で夫婦として一緒に暮らすよ」


「まあ、死んでも恨みはしない。それとお友達で」


『それでは、メダルを投入して色、または数字を指定してください』


「さっきも言ったように俺は赤を選ぶぜ!」


『ファイナルアンサー?』


「ファイナルアンサー!」


キャップが堂々と告げた。ルーレットが回りだしキャップ以外の風間ファミリーはジッと静かにルーレットの


結果を待つ。少ししてルーレットの動きが遅く成り針が赤と黒に移動する。そして針は


―――↓―――
赤黒赤黒赤黒赤黒


「俺の運をこの瞬間に全て捧げる!赤になれぇぇぇぇええええええええええええええええええっ!」


キャップの心の叫びが空間に轟く。―――刹那


―――↓―――
黒赤黒赤黒赤黒赤


ルーレットの針はゆっくりと赤を指した


『・・・・・お見事です』


一瞬、信じられないものを見たとそんな表情をしたリーラは呟いた。


『WIN、風間ファミリーチーム』


「よっしゃあ!勝ったぜぇ!お前達!」


キャップの歓喜の声音に風間ファミリーも勝利の歓声を起こす


『―――これより、道標を作動します。その道標は迷宮中にも現れます。他のチームもその道標を頼りに進み

出会う可能性があるかもしれませんのでご注意ください』


カッ!


ルーレットから一瞬の閃光が放った。すると矢印型の光が次々と発現して迷宮中に広がっていく


「この道標を行けばゴールって訳だな!」


「敵も現れる可能性もあるって言っていたわね!」


「上等じゃねえか!全て吹き飛ばす!風間ファミリー、ゴールに目指して風の如く進むぞぅ!」


風間ファミリーは光の矢印を頼りに迷宮を進んでいく


『・・・・・彼はもの凄い豪運の持ち主と言う事ですか、僅か1%しか

勝利率がないこのルーレットに生き残るとは・・・・・』



―――川神・F・ドラゴンズ&フリーダム・アメリカン


「ぐっ・・・・・あ、頭が・・・・・!」


「おお・・・・・!」


「またあの歌を聞いた上に握手してもらってサインも貰えて感激デース!」


「そうだね兄さん!」


2チームの違いが一目瞭然だった。貂蝉と卑弥呼の歌を聞いた後、2チームは部屋から出て長い通路を

歩き別の部屋の中に入った。


「此処は・・・・・協会?」


「魔物の巣窟の迷宮に協会なんて・・・・・」


「兄さん、お祈りをしようよ」


「そうですねー!お祈りは大切な事ですからしましょう!我が母国の勝利の為にも!」


フリーダム・アメリカンチームは協会の祭壇前に移動して跪き両手を合わせて祈り始めた


「・・・・・流れ的に私達もする?」


「うん、そうしようよー」


「他に扉が無いからな。何かすればあるいは扉が現れるかもしれない」


川神・F・ドラゴンズもフリーダム・アメリカンに習って祭壇の前に近づき瞑目して祈りを捧げる。

―――刹那、先に目を開けた燕は信じられないものを見た


「・・・・・あっ、あれ?」


「燕?どうした」


「教会じゃなくなっている。私達、別の所にいるよ」


燕の言葉を聞いて皆は祈りを止めて目を開き、辺りを見渡す。


「・・・・・何処だ?まるで聖域のような場所だぞ」


「さっきまで協会にいた筈なのに何時の間に僕達はこの場所に・・・・・?」


「―――貴方達はこの場所へ導かれました。」


第三者の声が聞こえた。


「貴方達の行いよってこの場所に相応しい者達としてこの場所に導かれたのです」


燕達は第三者の声が発する場所へ顔を向けた。


「・・・・・あなたは」


「お久しぶりですね、私は「幽幻龍騎士団」元神、メイビスです」


金髪の長髪に青の瞳、背中に金色の6対12枚の翼を出している女性、メイビスがいた


「OH・・・・・!女神・・・・・!」


「何て神々しいんだ・・・・・・!」


「私達の前に女神が舞い降りてきた・・・・・!」


フリーダム・アメリカンはメイビスの前に跪き祈りを捧げる


「ふふっ、この世界にも神に信仰を捧げる者達がいるようで安心しました」


「あの、導かれたというのは・・・・・?」


「貴方達の行動が正解だったと言う事です。神に信仰を捧げた者達はこの聖域に導かれるように

プログラムされているのです」


「じゃあ、まだゴールではないのですね?」


「いえ、ゴールです」


メイビスが衝撃の言葉を発した。


「えっ!?」


「貂蝉と卑弥呼は言っていませんでしたか?ゴールはこの先だと」


「似たような事を言っていましたが・・・・・、此処は頂上ではないですよね?」


「はい、頂上ではありませんよ」


「でーは、あの頂上にある建造物は何なんですか?」


「―――予選を通過した16チームが私達と戦う本選の場所です」

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