小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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『皆様、お待たせしました、30分経過でございます。こちらが

レーティングゲームの組み合わせとなりました』



                    一回戦


        第一試合   ネオカマー 対 ヒューマンチーム
 
         
        第二試合  ドスコイスプラッシュ 対 梁山泊


        第三試合   フリーダム・アメリカン 対 天神


        第四試合   エンペラーズ 対 英雄派


        第五試合   ダークネス 対 天神軍


        第六試合  キングマッスルパワー 対 九尾チーム


        第七試合   二次元チーム 対 ウィザード


        第八試合   日の丸チーム 対 ヴァーリチーム


        第九試合   ガンマスター 対 ナンバーズ


        第十試合   高速の騎士団 対 四天王


       第十一試合   湘南三大天連合軍 対 風間ファミリー


       第十二試合   キングチーム 対 堕天使チーム


       第十三試合   川神・F・ドラゴンズ 対 デビルーズ






『これは奇妙なトーナメントの形です。兵藤一誠さん、これはどう言う事なのかご説明いただけますかな?』


『全部で26チームがいる事になるんだが、半分にすると13チームだろう?1つのチームがどうしても

余ってしまう。だから仮に川神・F・ドラゴンズがデビルーズと戦い勝利した後はシードに

なってもらうことにした。本当ならあと2チーム入ればこんなトーナメントに

はならなかったが・・・・・こっちのミスだ、悪いな』


『なるほど、そう言う事でしたか。ご説明ありがとうございました。それでは参りましょう、

1回戦第1試合!ネオカマー対ヒューマンチーム!』


『他のチームは控室に戻って控室にある練習場でゲーム専用の駒の特性に慣れる為の

特訓でもしたほうがいいぞ。勝てる試合をわざわざ捨てるようのものだからな』


一誠にそう促されたチームはゾロゾロと2チームだけ残して控室に戻っていった


『それでは試合する為のフィールドに移動してもらおうか』


二つの魔法陣がネオカマーとヒューマンチームの前に現れた


『既にレーティングゲームの詳細は説明したがもう一度だけ説明するぞ。レーティングゲームはチェスの

特性を取り入れたゲーム。戦うのは駒ではなく自分自身だ。己が「王」「女王」「戦車」「騎士」「僧侶」

「歩兵」の駒と成り相手の駒と戦い勝利する。それぞれの駒の特性はこの会場に入る際に貰った

パンフレットを見れば解る。ルールや戦い方は色々だ。ガチンコ勝負もあればそうでないものもある。

まあ、戦いはするだろうがな』


『ネオカマーとヒューマンチームは戦いと場と成るフィールドに移動してください!』


「いっくん、頑張ってくるね」


「正直、どんなルールの戦い方をするのか知らないから緊張がします」


「普通にやっていけば大丈夫だよ・・・・・多分」


ヒューマンチームが魔方陣の中に入って消えていく。それを見てネオカマーも習って魔方陣の上に

乗ると消えていった


『両チームのバトルフィールドとなる場を会場の観客と控室にいる各チームにも観てもらおうか』


徐に一誠が指をパチンと鳴らすとステージの上空に観客達を見せるように出てきた複数の立体映像。


『先に両チームがバトルフィールドに到着したようだな。フィールドは・・・・・何処かのステージか?・・・・・グレイフィア、ルールの説明を』


『かしこまりました。では、このステージのルールをご説明します。ネオカマーとヒューマンチームは

「踊り」で勝負を競っていただきます』


『・・・・・何故、チェスとは関係ないルールがあるんだよ。見ろ、バトルフィールドにいる

ヒューマンチームが今の説明を聞いて戸惑っているじゃないか』


『セラフォルーさまが「やっぱり踊りも入れるべきだよ!」と申し上げたので・・・・・』


『―――まあいい、今はゲームの進行だ。続けてくれ』


『このゲームは採点で勝敗が決まります。サーゼクス様、アザゼル様、セラフォルー様が平等に

決めてもらう事になっております』


会場の一角にグレイフィアに名を言われた席に座っている3人の傍に赤いボタンが置かれていて背後には

巨大な採点をするための機械が佇んでいた。


『まず、最初はネオカマーから踊りをしてもらいましょう。踊りは自由ですので気楽に行ってください。

制限時間は10分です』


『それでは参りましょう、1回戦第1試合の始まりだぁー!』


『皆!貂蝉様と卑弥呼様が褒めて下さるような踊りを披露しましょう!』


『おおーっ!』


意気揚々とネオカマーがステージの上に立ちスタンバイしたところで曲が流れだした


『おっ、最近人気の曲だな』


『うん!色んな曲を聞いてこれが一番だったの!』


『さて、ネオカマーの踊りは・・・・・』


『―――人は見掛けによらないものだな、元はダンサーだったのか?』


ネオカマーの踊りは熟練の踊りだった。会場にいる観客達も静観するほどに・・・・・


『10分が経ちました。採点をお願いします』


『素晴らしい踊りだったね』


『服も踊りに合う物だったら最高得点だったな』


『うんうん!』


とネオカマーの踊りに褒称しながら赤いボタンを押していく。田尻が押されていく度に上がる

点数を見て言葉を発した


『ネオカマーの得点は276!これはいきなりの最高得点だ!ヒューマンチームはネオカマーの点数を超える

踊りを披露してくれるのでしょうか!?』


『必要な物は既にそのステージに置かれております。必要でしたらお使いに成られてください』


グレイフィアの言葉にヒューマンチームは隅に置かれている物に近づいて話をしながら手にし、

ステージに上がった。


『制限時間は10分です。踊りをしてください』


『・・・・・兵藤家直伝の踊りをいっくんの為に見せる。人外、合わせてね?』


『はい、解っていますよ。でも、良かったです。僕の得意な物がありましたよ』


『これなら何とかなるよ』


安心した表情と勝利を確信した表情を浮かべるヒューマンチームにいる兵藤悠璃が両手にバッ!と

扇子を構えると同じ参加メンバーの式森和樹と神城龍牙が笛と琴を使い始めると

ヒューマンチームの踊りが始まった。


「・・・・・・久しぶりに見る。悠璃の踊りを・・・・・」


―――10分後


『それでは採点をお願いします』


『久々にあの踊りを見て感動的だった』


『何時見てもあの踊りは和を感じさせてくれる』


『凄い!凄い!』


ネオカマーの踊り以上の褒称をしながら赤いボタンを押していく。田尻が押されていく度に

上がる点数を見て言葉を発した


『決まったぁー!ヒューマンチームの得点は300点!文句なしのヒューマンチームの勝利です!

会場にいる観客達も拍手喝采です!』


―――控室、川神・F・ドラゴンズ


「凄い・・・・・」


「ええ、和を感じましたよ。あれが日本の踊りだとそう思わせるのに十分過ぎるように・・・・・」


「「お〜」」


「俺達が踊りをさせられたらまず敗北だったな」


「その通りだな。何せ我等は本格的な踊りはしたことないのだからな」


「その点、あいつらは楽器と扇子を使った踊りを披露して打ち勝った」


「何も全部が戦いって訳ではないですね」


「一誠の言った通りのようだな。だが、本人も本当にどんなルールがあるのか知らないようだ」


「次はドスコイスプラッシュと梁山泊の戦いだね」


「梁山泊の勝ちだろうな。あいつ等から感じる闘気は凄いぞ?」


「中国から来た武芸者の集団。その戦い振りを見ようではないか」


『1回戦第2試合のバトルフィールドは・・・・・万里の長城だぁ!』


『このフィールドでのルールは旗取り合戦―――スクランブル・エッグです。両チームの背後にある旗を

奪取したチームが勝利です』


『まともな試合が見られそうで良かった。次もチェスとは関係ないルールだったら

3人を強制的にペナルティしないといけないところだった』


『これはドスコイスプラッシュの方が有利だと私は思いますが?』


『田尻、例え一度でも負けた事が無い強者でもルールと戦う場所の場合によって弱者に負ける時もある。

だからどんな試合でも誰が勝利するのか最後まで戦いを見ないと解らないものだぞ』


『これは失礼、「幽幻龍騎士団」の「王」である兵藤一誠さんの言う通りですな』


「戦闘のプロ以上だからなぁー」


「とは言っても一誠さんは、あんまり戦ってはいないけどね」


「戦っていないというよりは戦おうとしていないのですよ。一誠さんは平和主義者でもありますし」


「とてもそうは思えないんだがな・・・・・」


『それでは始めましょう!1回戦第2試合!―――スタート!』


『ウッス!全てを突き飛ばし、跳ね返すっス!』


『ツッパリ!ツッパリ!ツッパリ!』


二人のドスコイスプラッシュの「騎士」が先頭に立って巨漢ではありえない速さで梁山泊のメンバー達を

戦車の如く進みながら突き飛ばしていった


「うわっ、スピードに乗った力は普通の力の数倍にも上がるからかなり手強い」


「8人の「歩兵」は陣地に待機か・・・・・悪くはないな」


「旗取り合戦とならばプロモーションをする必要もないですからね。陣地で守りを固めれば―――」


「あっ、もう半分まで進んだよー」


「そういえば梁山泊の「王」って誰何ですか?」


「槍を持っている林沖って女だな。ほら、あいつだ。旗の傍で守っているだろう?」


「あの人が・・・・・」


『どりゃあああああああああああ!』


ドッゴオオオオンッ!


『ぐえ!?』


『これ以上は九紋龍と呼ばれているわっちが進ませない!』


「いま一人の「戦車」を倒した女は「戦車」の史進だな。あの体でよく棒で突き飛ばしたな」


「このゲームでも死傷者が出るのでしょうか?」


「まあ、そういうゲームだから出るんじゃないか?」


『ドスコイスプラッシュの「戦車」戦闘不能によりリタイア』


「そうでもないみたいですね」


「確かにチェスの特性を取り入れたゲームです。戦えなくなった者をフィールドから退場させる」


『さーて、史進が足止めしている間に旗を取りに行こうかな―――月歩』


「・・・・・何?」


梁山泊の一人が一誠の技の一つである『月歩』を使った事に川神・F・ドラゴンズは驚愕した。


『ついでにこれいじょう来させないようにしておくのも良いかな?―――嵐脚』


華奢な身体で蹴りを放った際に呼び起こした鎌風の大きさは一誠と同等で万里の長城を切り裂き、

ドスコイスプラッシュの動きを封じた。


『剃』


シュンッ!


嵐脚を放った梁山泊の一人が消えた。次に姿を現わしたのは―――


『はい、旗を取ったよ〜』


ドスコイスプラッシュの陣地にある旗を奪取していた。


『試合終了、勝者は梁山泊』


試合終了と同時に梁山泊の勝利となった。


「・・・・・今の技は確かに一誠さんの『嵐脚』ですね」


「一誠は第二次世界大戦の頃からずっとこの世界にいた。なら、梁山泊と出会っていたとしても

不思議ではないな」


「しかし、あの『嵐脚』の大きさは一誠と同等ぐらいだったぞ」


「他にもイッセーの技を使えるのかなー?」


「そう思った方が良さそうですね」


『続いては一回戦第3試合を始めたいと思います!』


そう実況する田尻に3試合に出る天神のチームがステージに出て来るが一向に天神の対戦チームの

フリーダム・アメリカンがステージに現れなかった。


『これはどうしたでしょうか?フリーダム・アメリカンが出て来ません!』


『スタッフ、フリーダム・アメリカンの控室に行って様子を見に行ってくれ』


―――数分後


『えー、なんとスタッフからの情報ではフリーダム・アメリカンは控室に居らず代わりに書置きが合った

そうです。スタッフが言うには「私達は神と出会えた事に感謝が一杯です。私達フリーダム・アメリカンは

総意で神との争いを避ける為に試合を辞退します」との事です。

よってこの試合は天神の不戦勝ちと成ります!』


『・・・・・良い奴等だなー』


『後で感謝の印を送りましょう』


「ははは、それじゃあ仕方ないね」


「私でも辞退しますよ」


『気を取り直して1回戦第4試合、エンペラーズと英雄派の試合を始めます!』


「むっ、英雄と紋白がいるチームか。これは姉として応援をしなければ」


「相手は英雄ばかりのチーム。百代ちゃん、どっちが勝つと思う?」


「これは解らないなぁー。というか、一誠の言った通りにルールと戦いの場所によって

勝敗が変わるから私も解らんぞ」


『兵藤一誠さん、注目されるカードが1枚切りましたな!』


『ある意味では英雄と英雄の戦いだな。これは面白みがある戦いだ』


『両チーム、バトルフィールドに移動してください!』


『ご主人様、恋は頑張る』


『イッセーくん!行ってくるね!』


『頑張れよ、恋とジャンヌ』


「あれ、呂布って名前にどうして、恋って呼ぶのかな?」


「あだ名でしょうか?」


『次のバトルフィールドは・・・・・なんと、三国志の戦いで有名な長江の赤壁だぁー!両チームは既に

数十万という大小の船の上にいるぞぉー!』


『へぇ、曹操がいるからか?赤壁の戦いにしたのは』


『アザゼルさまのご要望です』


『この戦いは蜀の劉備、呉の孫権が迫りくる魏の曹操を倒そうと連合を組み、蜀の軍師である諸葛孔明の

策略によって見事に曹操の軍隊を壊滅に追い込んだ戦いでもあります!これはチェスの戦い以上に

興奮するかもしれません!』


『この試合を勝利するカギは火計だな。だが、お互いそんな事は知っているだろうから

タイミングもカギとなる。見たところ船には頑丈に鎖で結びつけられているから船は連鎖の状態だ』


『しかし!諸葛孔明はこの場にいないので東南の風は起こる事はないです!』


『船上での戦い。移動手段は船で接近して戦う他はない。まさに赤壁の戦いを再現したな。まあ、

曹操の子孫である曹操にとっては皮肉な事だろう。この試合に負けたら同じ運命に辿るかもしれないからな』


『エンペラーズは16人に対して英雄派は12人!この数十万の大小の船を使い

どう勝利をしていくのでしょうか!では参りましょう、一回戦第4試合、レディゴー!』

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