小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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「はっ!」


防御式魔法陣を展開して嵐を防ぐ留流子。嵐が収まるまで耐え忍んでいた留流子に―――


「―――はっ」


「っ!?」


「防いだのが間違いだな!」


パリィィィンッ!


嵐の中から百代が飛びだして留流子の魔法陣を拳で粉砕し―――


「川神流・無双正拳突きぃ!」


ドンッ!


「・・・・・い、イッセー先輩と・・・・・同じ事を・・・・・するなん・・・・て」


留流子の腹部に超一撃のストレートパンチを当てた。留流子は意識を失う最中にそう呟いて地面に倒れた。


『デビルーズの「兵士」1名リタイア』


「留流子ッ!」


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


近くから轟音が聞こえた。日本刀を持った巡巴柄は轟音の発信源に顔を向けると


『ぐっ・・・・・!このや―――』


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!


黒く身体が細長いドラゴンが地面に落ちて尚も攻撃をしようとしたが黒いドラゴンの上空から

光の柱のような攻撃を受けてできなくなった


「元ちゃん!?」


「はあっ!」


「っ!」


ガキンッ!


巴柄は横から斬り掛かってきた由紀江に刀で防いだ。


「くっ、この!」


「せやぁ!」


ガガガガガッ!ガガガガガガガガッ!


激しい剣戟の攻防が始まった


『黛、そいつの持っている日本刀には気をつけろ。一撃を与えれば良い』


「はいっ!」


「この子・・・・・強い!」


「私なんてまだまだです。イッセー先輩と比べたら足下にも及びませんから!」


「例える相手が悪過ぎるよ!?気持ちは解るけどさ!」


由紀江の攻撃に食らいつく巴柄。不意に後方へ飛び下がって刀を鞘に戻して体勢を低くした。

その光景に巴柄は気付く


「あの構えは・・・・・居合い」


「なら・・・・・」と彼女も刀を鞘に差して体勢を低くし気を高める。


「「・・・・・」」


2人の気が最高潮に達した時


ダッ!


「「はああああああああああああああああっ!」」


同時に走りだして―――相手を斬って通り過ぎた


「「・・・・・」」


振り切った状態で2人は止まった。一拍して


―――ドサッ!


片方が地面に倒れた。


『―――デビルチームの「兵士」2名、「騎士」1名がリタイアです』


「はは・・・・・強いや」


そう呟いて身体が光に包まれて戦場から消えていった。近くにいた黒いドラゴンも

光と化と成って直ぐに消えた。


「負ける訳にはいきませんから」


強い意志を瞳に乗せて由紀江は漏らした。一方、ユキとレイヴェルは


「―――はあああああああああああああああっ!」


「前より強く成っていますね・・・・・!」


未だ、氷と炎の攻防が続いていた。


「いっぱい頑張ったんだもん!今度は負けない!」


「それでもまた私が勝ちますわ!」


「僕が勝つ!だって―――」


カァッ!


「えっ・・・・・!?」


「僕は新しい力を手に入れたんだから!」


ユキのから一瞬の閃光が発した。レイヴェルはその光景に目を見開かす。―――光が止むとユキは頭に純白の

飾りとドレスを着込んでいた。


「『絶対零度の世界の皇女』って名前をアザゼルが付けたんだけど私はこの力でキミを倒すよ!」


背中にユキを囲むように複数の巨大な雪の結晶がパキパキと音を立てて形成していく。さらに―――ユキの

足下から氷がもの凄い速さで辺りの建物ごと大地は凍った。同時にユキの背中に

ある雪の結晶も形を完成していた。


「一体何を・・・・・」


「もうキミは此処から逃げられないよ!」


そう叫ぶと氷の大地から氷が盛り上がって形を成していき匙が成ったドラゴンみたいな細長いドラゴンへと

変わりレイヴェルに襲う


「くっ!?」


炎の魔力を撃ち出して氷の龍に直撃するが瞬時で砕けた個所の氷は元に戻った


「厄介な能力ですね!」


「それに―――」


氷の龍の口から雷と青い炎の相乗効果の攻撃を放った


「炎と雷も扱える!」


「炎なら負けませんわ!」


片手で防御式魔方陣を展開して攻撃を防ぎ、もう片方で魔力の炎を撃ち出す。


「当らないよー」


背中に浮かんでいた巨大なユキの結晶がユキの前に移動してレイヴェルの攻撃を防ぐ。氷の龍は雷と青い炎の

相乗効果の攻撃を止めレイヴェルに突っ込むが炎の翼を展開して上空に回避し

両手を前に突き出して炎を集束させていく


「これで終わりです!」


「―――キミがね?」


ドッ!


「っ!?」


「あははー!」


何時の間にかレイヴェルの背後から蹴りをいれたユキがいた。そんな彼女に

レイヴェルは振り返って怒りだす。


「お姫様のような格好をしているのに蹴りをするなんて、はしたないですわ!」


「別にこんな恰好、好きに着ている訳でもないもん」


「だったら燃やしてあげますわ!」


周囲に火の玉が現れて形成していき鳥の形に成った。


「―――でも」


不意に、複数の巨大な雪の結晶がユキの各部位に装着した。


「『絶対零度の疾風』!」


突如に巨大な雪の結晶が光輝き吹雪が発生してユキの姿を隠した。レイヴェルは瞬時で離れてユキの様子を見守る。―――そして、吹雪が止んでユキの姿がレイヴェルの視界に入った


「その姿は・・・・・」


レイヴェルの脳裏にとある人物が浮かびその人物のあの姿と似ていた。ユキの姿はドレスを

着込んではいなく、全身鎧を纏っていた。身体の各部分には雪の結晶が浮かんでヴァーリのような

白銀の色をした全身鎧だが、装甲がかなり薄い。余計な部分の装甲を取り除いて最低限の鎧だけを残して鎧を

纏っている。肉眼で白く移る冷気が見えるほどに


「はあぁっ!」


ヒュンッ!―――パキッ!


「―――っ!?」


ユキがもの凄い速さでレイヴェルに接近したが回避されてしまった。その直後に急に激しく吹く風が発生して

レイヴェルの身体に衝撃が走ったと思えば一瞬で身体が氷に覆われた。


「避けたのに私の体が凍った・・・・・!?」


「空気中に漂う絶対零度の冷気に当ったからだよ」


「そんな、ありえ―――。いえ、まさか・・・・・その鎧から絶対零度を放っているのですか!?」


「おお、大正解だよ。この力でアザゼル先生を凍らしたことがあるんだよねー」


「アザゼル様を!?」


「うん、この・・・・・」


と、ユキがまた吹雪に包まれた。しかし、どんどん吹雪が大きく成っていく最中に二つの赤く煌めくものが

レイヴェルに視線を向けた。


『―――この「絶対零度の零龍」の姿でね!』


一方、準達は・・・・・


「・・・・・若」


「何でしょうか?」


「俺達、出る幕でもないんじゃないか?」


「ええ、ユキ達が一生懸命頑張ってくれていますから」


「川神百代と九鬼揚羽に黛由紀江の他に榊原小雪が6人を相手にしているのだからな」


『デビルチームの「僧侶」1名、「戦車」1名、リタイア』


「おっ、後はあの子だけか」


遠くで巨大なドラゴンと巨大な火の鳥が炎と冷気を吐いて戦っていた。


「ですね、ユキが有利そうですよ」


「ユキが一誠さんの次に戦いたがっていたからな」


「あの子も神器を手に入れた時は大喜びでしたから・・・・・」


「一度、負けましたからリベンジしたかったんですよ」


「我としてはヴァーリと戦いたかったがな」


「お帰りなさい。大丈夫ですか?」


「ああ、問題ない」


「ははは、一誠の家族はどいつもこいつも強いな。私はもの凄く幸せだぞ」


「一誠ほどではないが確かに強い。九鬼家に働いて欲しいものだ」


「揚羽さん、3つの願いの時にそれは言わないでくださいよ?」


「うむ。解っている」


『これで最後だぁ!』


準達の耳にユキの声が聞こえた。一拍して


ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


轟音が鳴り響いた。離れたところに土煙が濛々と立ち昇っていると


『デビルーズの「兵士」1名。リタイア』


「よしッ!」


「ユキ、おめでとうございます」


「それでは次のステージに参りましょうか」


「次は『王』がいるといいな」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――兵藤一誠


『・・・・・アザゼル』


『どうした?』


『あの時は教えてもらえなかったが今度こそは教えてもらうぞ。―――あいつらは神器を

手に入れ禁手に至ったんだな?』


『―――ああ、信じらんねぇ話だがあいつらは神器の所持者になった上に禁手化に至りやがった。

「神のシステム」がこの世界にある訳でもないのによ』


『それは本当かね?』


『事実だ、それに目の前で見ただろう。榊原小雪が違う姿に変わり、またドラゴンに変化した瞬間を』


『アザゼル、ユキの中に辰と同様ドラゴンがいる筈がないのにどうしてドラゴンに変化できる。

アリシアだって同じものを身体の中に宿しているぞ』


『・・・・・俺はあの龍化を第二の禁手化と思っている』


『第二の禁手化?』


『だが、「ムゲンの駒」を体内にある奴が限定だ。しかし、同じ「ムゲンの駒」を宿しているのに関わらず

龍化に成れなかった奴がいる。相性が原因なのか、心の問題なのか、どうしたら龍化になれるのか俺にも

全然解らん』


『さっきのユキの姿は「あいつ」のイリーガル・ムーブ・トリアイナの姿とそっくりだった・・・・・。

あれはどういうことだ?』


『偶然の産物と言うべきか、あいつで言うと「龍星の騎士」バージョンだ。俺が教えた訳でもないのに

一人で模索してあいつもイリーガル・ムーブ・トリアイナを会得したんだ』


『・・・・・』


『イッセー、いくらお前でも今回は苦戦するぞ。ゾラードとメリア、サマエルにブラフマーが

向こうにいるのにその上、あいつらは神器の所持者となったからな』


『・・・・・はっ』


『ん?』


『俺達「幽幻龍騎士団」がどうして無敵の勢力だと称されるようになったのかお前は忘れているのか?』


『・・・・・』


『俺は皆が見ている限り負ける事は許さないんだ。―――だから俺は負けない。愛しい家族と共に戦ってな』


『ああ、お前はそう言う奴だったな』


小さく笑い頷くアザゼルに一誠は川神・F・ドラゴンズとデビルーズの戦いを観戦する


―――川神・F・ドラゴンズ


「・・・・・此処か」


「学校だねー」


「川神学園ではないようだ」


「じゃあ、悪魔の学校だね」


「意外と似た構造の学校だ。もっと暗く禍々しい悪魔の学校だと思っていたぞ」


「えーと、この学校の名前は・・・・・『駒王学園』?」


「変わった名前ですね」


「そうですか?」


「では、参りましょう」


川神・F・ドラゴンズは駒王学園に入った。


「ここはグラウンド・・・・・あそこはテニスコートであれが・・・・・体育館か?」


「新しい校舎と古い木造の校舎があるで候。・・・・・そう言えば、一誠さんが元々いた

世界の学校は何処で候か?」


「・・・・・それは知らないな」


「まさか、悪魔の学校に生活していた訳じゃないですよね?」


「いやいや、普通に人間の学校にいただろ」


「この学園は確かに人間も通っていました。―――私達、悪魔もですが」


第三者の声が川神・F・ドラゴンズに向けられた。


「誰だ!」


「あっ、あそこ!」


燕が指を指した場所は学校の屋根だった。そこには複数の男女が佇んでいた


「お前は・・・・・ソーナか!」


「ええ、お久しぶりです。川神・F・ドラゴンズの皆さん、一人だけご存じではない方もおりますので改めて

自己紹介をしましょう。私はこの駒王学園に通っていた駒王学園生徒会会長、支取蒼那です。しかし、

悪魔としての名前はソーナ・シトリーと言います」


「悪魔が学校に通っていた!?しかも、生徒会会長!?」


「この駒王学園はサーゼクス・グレモリー様と妹のリアス・グレモリーの私有物・・・・・グレモリー家の

領土なのです。私達もこの学園に生徒会として通っていました。しかしながら、この学校は実質

グレモリー家が実権を握っていて、『表』の生活では生徒会―――つまり、私達シトリー眷属を一任して

私達シトリー眷属は『表』を、グレモリー眷属は『裏』を、昼と夜で学園での分担を分けていました」


「あの、一誠さんもこの学園に?」


「ええ、彼も、彼の家族もこの学園に通い卒業しました」


「よく悪魔だと気がつかずに卒業できましたね?」


「私達の姿は人間と変わりありません。悪魔だと正体を明かす事をしなければ他の人間の人達は私達を

人間として接し、学校生活を送っているのです」


「アザゼルも学校の先生をしていたと聞いたが・・・・・ここの事か?」


「はい、この学校の教師として働いていました。ロスヴァイセさんもまた教師の一人です」


「嘘!知らなかったよ!?」


「この学園は思い出がいっぱい詰まっています。仮の物であろうとも、親友とイッセーくんと過ごした

駒王学園を壊すことは許しません」


ザッ!


ソーナ以外の人物達が校庭に降り立った


「サジ達とリアスの眷属であるロスヴァイセさん達を倒した実力は認めています。―――ですが、

あなた達の快進撃はここまでです」


『っ!?』


刹那、川神・F・ドラゴンズはグランドから出てきた『水』に囲まれた


「・・・・・」


突き出していた手のひらをギュッと握りしめると同時に水が川神・F・ドラゴンズを包み込んだ。

結果―――水に囚われてしまい閉じ込められてしまった


「(ぐっ・・・・・!?)」


「(い、息が・・・・・!)」


「(あいつ・・・・・強い!)」


「気絶するまであなた達はそこに閉じ込められてもらい―――」


バシャンッ!


「ごほっ!ごほっ!」


「・・・・・そうでしたね、ゾラードの能力が一番厄介だということを少し忘れていました」


籠手を装着して水の牢獄から脱出した揚羽


「―――ですが、これならどうでしょうか?」


魔方陣を展開して何かをし始めた。―――すると


「っ!?」


揚羽が突然に喉を掴んで苦しそうに地面に倒れた。冷笑を浮かべてソーナは言う


「あなたの食道に水の膜を塞ぎました。ルーガル、いまの内にゾラードを宿す彼女を・・・・・」


「・・・・・了解」


灰色の髪を持つ男が揚羽に近づく。―――だが


『やらせるか!』


揚羽の籠手にある宝玉が声を発した瞬間に揚羽の体が光輝く。その光が水の中に閉じ込められている燕達にも

届いて水の牢獄が形を崩して燕達は解放された。同時に光の膜がドーム状に成り川神・F・ドラゴンズを

守るように囲みだした


「がはっ!ごほっ!げほっ!」


「はぁ・・・・・!はぁ・・・・・!はぁ・・・・・!」


「ぐっ・・・・・!あれだけの動作で・・・・・!」


「わ、私達をここまで追い込むだなんて・・・・・」


「強い・・・・・!」


「ゾラードの無効化の結界・・・・・面倒ですね」


「マスター、どうするんで?」


「あれでは魔力など一切受け付けませんからね。しばらく待ちましょう。結界から出てきたこそが

私達の勝利なのです」


勝ち誇っている言葉を言うが瞳はまだ油断をしていなかった。「この人達を舐めてはいけない」と

そんな想いを乗せて・・・・・。


「(・・・・・で、どうするよ?)」


「(またあの攻撃をされてはまずいぞ。私は一瞬だけ、花畑を見た)」


「(それってマジで危なかったよね!?)」


「(この結界は内側から攻撃は可能か?)」


『(無理だ)』


「(あの、一誠さんはソーナさんと戦った事は?)」


『(何度かあるぞ)』


「(では、このような状況に成った事は?)」


『(・・・・・一度だけだがある。あの攻撃を食らった事がな)』


「(それじゃあ、どうやって乗り越えたのか教えてくれませんか?)」


『(簡単な事だ。―――息を止めたまま素早く気絶して勝ったぞ)』


「(えっ・・・・・)」


「(揚羽さんのような攻撃を受けて尚も息を止めて勝ったのですか?)」


『(「動けるだけマシだ」。あいつはそう言って勝ったぞ?だが、それでもお前達では難しいだろうな。

ソーナ・シトリーはなかなか手ごわい上に今この瞬間でもあいつはお前達をどう倒そうと考えている)』


「(この結界から出た瞬間に水の牢獄か我が受けた攻撃をされるか)」


「(デビルーズはまだ人数がいるそいつらもどうにかしてしないと『王』まで辿りつけないな)」


「(地面を凍らせる?)」


「(彼女はその事も予想をしている筈です)」


「(それじゃあ、龍に成って倒す〜?)」


「(私とユキと揚羽が龍になって倒すのもいいねー?)」


「(それも彼女の予想の範囲ですが・・・・・ゾラード。悪魔は光に弱いですよね?)」


『(ああ、そうだが?)』


「(・・・・・なら、悪魔の弱点を突いて責めましょう)」


「(どうやってだ?)」


「(それは―――)」


―――デビルーズ


「会長」


「どうしました?それと、私はもう会長ではありませんよ」


「失礼しました。ソーナ、どう対処をしますか?」


「あれではどうすればいいのか未だ、考えているのです・・・・・」


「あれでは手も足も出ませんね。甲羅の中に閉じこもった亀です」


「亀と言うより洞窟に潜むドラゴンですよ」


「―――なぁ、本当にやらないといけないか?」


準が不満そうな声音で発した。ソーナと椿姫は「何か?」と奇異な視線で準達に向けた


「ええ、準しか出来ない事なのでお願いしたいのですよ」


「・・・・・別に『それ』をしなくてもできるだろう」


「いいから座れ!」


「はいはい、分かりましたよ・・・・・」


「・・・・・一体何を?」


「警戒するのが一番ですね」


魔方陣を展開して何時でも防御と攻撃ができるように構える。椿姫も愛用の長刀を構える


「ユキ、お願いします」


「うん!せーの!」


「あたたた!?」


―――突然、ユキは手に持っていた白い布で準の頭を磨き始めた。ソーナと椿姫はそんな光景に

怪訝な表情を浮かべるが警戒する


「熱ッ!熱い!」


「・・・・・もういいんじゃないですか?」


「煙が出ているしね」


「・・・・・?」


「ユキ、布を取って下さい」


「りょうかーい」


冬馬の指示にユキは従い布を準の頭から取り払った―――刹那


ピカァッ!


「食らえ!ロリ魂フラーーーーーシュッ!」


『―――っ!?』


一瞬の閃光が準の頭から放たれた。突然の閃光にソーナ達は腕で目を覆って光が収まるのを待った


「なんて破天荒な!」


「こんな方法は誰も思い付きませんよ!」


「作戦開始です!」


「っ!」


光が発し続ける最中に冬馬の声が聞こえた。そして、光がようやく止み、ソーナ達の視界が

ようやく回復した。


「・・・・・これは」


「―――ゾラードの能力、無効化でできた結界だ」


「これなら魔力を使う事はできないだろ?」


ソーナと椿姫の前に揚羽と百代が佇んでいた。四人はドーム状の結界の中にいて対峙している。

ドーム状の外では燕達が既にデビルーズのメンバーと戦っていた。


「・・・・・確かに、そのような事も出来ますね」


「ですが、私達は何も魔力だけ攻撃する悪魔だと思わないでください」


ソーナが戦意の意を示すように拳を構える。椿姫も長刀を構える


「ほう、徒手もできるのか?」


「『幽幻龍騎士団』は色々な鍛練や修行、訓練をするのです。仮に魔力が使えない状況に成ったら

己の体で戦えるようにも鍛えられますから」


拳に淡い光を纏って言うソーナ。


「ふっ、やはり一誠の家族はいい」


「戦う事が好きな私にとって一誠の家族は戦う相手が豊富過ぎて嬉しくてしょうがない」


「私は一誠さんほど強くなどありません。ですが、負けるつもりはないですよ」


「はは、構わないさ。―――強い相手と戦えるこのゲームは私をもっと強くしてくれるからな!」


「覚悟!」


百代と揚羽が飛びだす。ソーナと椿姫も飛び出し四つの影が交錯する。その後、

数十分の時間を掛けて川神・F・ドラゴンズは。


『―――デビルーズの「王」がチェックメイトされました。勝者、川神・F・ドラゴンズ』


悪魔の軍団、デビルーズに勝利した。




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