小説『真剣でD×Dに恋しなさい!『完結』』
作者:ダーク・シリウス()

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四月二十九日(水)



「今日は祝日か・・・・・」


『どうしますか?』


「・・・・・川神院に行くとしよう」


『珍しいな、自らあそこに行くとは』


「・・・・・何となくだ」


朝食を済ませるとのんびりと川神院へ赴いた。


「・・・・・」


川神院に辿りつき広場を覗くと門下生達が鍛練をしていたところだった。その中には同じFクラスの女生徒も

胴着を着込んで門下生達と鍛練をしていた


『おや、鍛練中ですね』


『そうだねー。此処は、道場破りみたいに「たのもー!」って言う?』


「・・・・・気配を消して様子見する」


自然と一体化となって邪魔にならないように静観した。しばらくすると鍛錬が終わったようで門下生達が

続々と広場からいなくなっていく。


「帰るか」


『はやっ!?』


『もう、帰るのですか?』


「見に来ただけだからな。何も鉄心に会いに来たわけじゃないし」


「そう言わずに中に入れば良いではないか」


踵返して去ろうとした俺の背後から声が掛けられた。尻目に見ると鉄心が近づいてきた


「お前さんが此処に来るのは久しぶりじゃのぅ・・・・・」


「暇だから何となく寄っただけだ。直ぐに帰るさ」


「なに、もう少し此処におらんか。お前さんとはのんびりと話しをしたいと思っていたところじゃよ」


「・・・・・」


「暇であればワシと茶を飲みながら将棋をしよう」


「・・・・・あれから少しは強くなっているんだろうな?」


「ふぉふぉふぉ、簡単には負けはせん」


「・・・・・分かった」


「それと、気配を消さんでくれないか?ワシでも視界に入れないと気付けないから何処にいるか

分かりにくいのじゃ」


鉄心にそう言われて気配を消すのを止めた。


「うむ。それじゃあこっちじゃ」


鉄心の先導のもとによって川神院の中に案内される。途中で一人の門下生に茶を用意するように告げとある

和室の一室に入ると鉄心は将棋盤と駒を用意した。同時に茶が入った湯呑を持って来た門下生が入って

俺と鉄心の傍に置き立ち去った


「それじゃあ、始めようかのぅ」


―――数十分後


「王手」


パチンと駒を置いて鉄心に告げると「待った!」俺に手を突き出して言ってきた


「・・・・・いいけど、この状況を打破する糸口はあるか?」


「むっ、むぅ・・・・・」


唸る鉄心。・・・・・少しは強く成っているみたいだけどまだまだだ。これで十数回目の敗北だぞ・・・・・


「・・・・・のう」


「・・・・・・なんだ?」


「お前さん、友達はできたようじゃのぅ?」


「・・・・・どうした、藪から棒に」


「小島先生から聞いているんじゃよ。弓道部の主将、矢場弓子と親しそうにしていると」


「・・・・・勝手に友達と名乗ってきているだけだ」


「それに弓道部の部員達に指導をするとも聞いておる」


「・・・・・そう言わないと引き下がってくれなさそうだから渋々了承しただけだ」


「ふぉふぉふぉ、今のお前さんに足りないのはコミュニケーション、つまりは友人もしくは愛しい者と

接する事じゃな。昔より大分マシになっているぞぃ」


「・・・・・そうかよ」


「お前さん、誰か好いておる女性はいないのかのぅ?」


「・・・・いる訳無いだろうが」


「好きな女性も?」


「ああ」


「矢場弓子はどうじゃ?」


「・・・・・何であいつなんだよ、あいつは好きな奴もいるだろう。こんな人形を好きになっても自分を

低くするだけだ。誰が俺を好きになる変わり者がいるんだよ」


「お前さん、いい加減に自分の実力を皆に知らすべきじゃと思うが。そうすれば『人形』などと、

不名誉な二つ名も言われなくなるぞい」


「・・・・・因みに訊くが、俺の実力はどのぐらいだと思っている」


「うーむ・・・・・。気配の消し方、耐久力からすると・・・・・百代のちょっと下ぐらいかのぅ?」


「・・・・・『お前等』はどう思っているんだ」


「「っ!?」」


「なんじゃ、気づいておったのか?」


「・・・・・最初からな」


「―――百代、一子。入りなさい」


鉄心は顔を横に向けて促すと引き戸が右にずれて二人の少女が入ってきた


「こ、こんにちは兵藤君。まさか、あなたがこの家に来るなんて驚いたわ」


「鉄心とはそれなりに交流を持っている」


「・・・・・お前が兵藤一誠か」


「そういうお前は川神百代だな?」


「ああ、それとお前の事はよくユミからお前の話を聞かされている」


「・・・・・そうか」


「お前、どうして本来の実力を隠している?ガクト時の決闘だって攻撃をせずただ

防御に徹しているだけだった」


「・・・・・目立つのが嫌いだ。それだけだ」


「じゃあ、此処で戦う事に成ったら本来の実力を出してもらえるんだな?」


「・・・・・何でそうなる」


「―――ユミからずっとお前の事を聞かされてしょうがないんだよ!あれは惚気話だぞ!?『一誠さんは弓が

上手いで候』『一誠さんのお弁当はすっごく美味しいで候』『一誠さんって前髪を上げるとカッコいいで候』

とかさ!お前の実力も気に成っていたところにあれだぞ!?更に気になってしょうがないんだよ!」


「・・・・・」


あいつ、そんなことを言いふらしているのかよ・・・・・!?


「ふぉっふぉっふぉっ!随分と矢場に気に入られているようじゃのぅ?」


「だから私と勝負しろ!お前の実力を私に見せてくれ!」


「あっ、あたしも戦いたい!じーちゃん、良いでしょう?」


「うむ。よかろう」


「・・・・・おい」


「ワシもお前さんの実力を見たいんじゃ。無論、ただとは言わんぞぃ」


「・・・・・報酬はなんだ?」


「百代のスクール水着でどうじゃ!」


「「死ね、クソジジイ」」


「じょ、冗談じゃよ。冗談・・・・・、お前さんの望みを一つだけ叶うというのはどうじゃ?」


「・・・・・じゃあ、それでいい」


「では、成立じゃな。三人とも広場へ出るんじゃ」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



広場に立つ俺と同じクラスの女生徒。その周囲には川神百代と鉄心、体育教師に数十人の門下生達がいた


「それじゃあ、最初は私からね!」


「・・・・・ああ」


「でも、本当に真剣で使ってもいいの?」


「・・・・・直ぐに終わる」


「むっ、絶対に勝ってやるんだから!」


「それでは両者、準備は良いかな?」


「ええ!」


「構わない」


「では―――はじめいっ!」


鉄心の試合開始の言葉と同時に一子が前に跳びだし、薙刀を突き出した。対する一誠はその場で佇むだけで

避けようともしなかった


「てやああああっ!」


「・・・・・」


一誠がようやく足を動かした。一歩だけ足を動かすと―――瞬時で一子の背後に移動した


「えっ・・・・・?」


一子は何が起きたのか分からないまま地面に倒れていた


「な、なんで私・・・・・倒れているの・・・・・?」


「・・・・・足を引っ掛けられたことすら気づいていないのか」


「あ、あの一瞬で・・・・・!?」


「・・・・・来い」


「っ・・・・・!」


瞬時で身体を起こし、薙刀の柄を力強く握り一誠に突貫する。薙刀が右から来ると一誠は薙刀より速く

一子の懐に入り込み一子の胸に肘打ちをすると今度は拳を顎の下から突き上げた


「がっ・・・・・!?」


「・・・・・」


宙に浮いた一子より高く跳びクルリ身体を回転させ足を肩に直撃させた。その瞬間、ボキッ!と嫌な音が

聞こえたと同時に地面に叩きつけられてしまった一子


「っ〜〜〜!」


「終わりだな」


「まっ、だっ、まだ・・・・・よ!」


「・・・・・その心気は良いがお前の鎖骨と肩を砕いたからもう動けない。鉄心」


「うむ。勝者、兵藤一誠!」


「ワン子!」


「一子、大丈夫かネ!」


川神百代と川神学園の体育教師が駈け寄る。俺もあいつのところに近づく


「だ、大丈夫・・・・・・」


「・・・・・鎖骨と肩の骨が完全に砕かれているネ」


「・・・・・そういう風にしたんだ。体育教師、そこをどけ」


「・・・・・何をする気だ」


「治すんだよ」


同じクラスの女生徒の傍に跪き砕いた鎖骨と肩を掴む


「痛っ!」


「・・・・・我慢しろ、直ぐに終わる」


一誠は宥めて言うと手が金色のオーラに包まれた。そのオーラは神々しく輝き、一子の身体を包み込んだ


「・・・・・温かい」


「これは・・・・・」


「兵藤・・・・・お前は・・・・・」


「・・・・・どうだ」


「えっ?・・・・・あれ、全然痛くない・・・・・」


「ふむ・・・・・、砕けた骨が元に戻っているのぅ。お前さん、その力は一体何じゃ?瞬間回復とは

違う力じゃ」


「・・・・・次はお前だ、川神百代」


「私が勝ったらその力。教えてもらうぞ」


「・・・・・」


一誠は無言で前髪を上げて視界を広くした。川神百代と対峙しその場に佇む。


「武神、川神百代・・・・・。こうして闘うのは初めてだな」


「ワン子の仇を取らせてもらうぞ。私の妹を傷つけたんだからな」


「西方、川神百代!」


「ああ!」


「東方、兵藤一誠」


「・・・・・」


「いざっ、尋常に・・・・・はじめいっ!」


「お前の耐久力は私の攻撃に耐えられるか!?」


百代はストレートパンチを繰り出した。この拳だけでどんな強敵をたった一撃で倒した必殺技とも言える。

その拳からまばゆい閃光が放ったと思ったら一誠の腹部に突き刺さっていた。百代は勝利を確信したと同時に

「また、これで終わったか」と心のどこかでつまらなさそうにしていた。―――だが、


「・・・・・これだけか?」


「なっ!?」


「どんなものかと思えば・・・・・弱い拳だな」


一誠は平気そうな顔して百代の頭を掴み地面に叩きつけた。その際に地面が大きくへこみクレーターが

生じた。この光景を見ていた鉄心達は驚きを隠せないでいた。

「あの百代の攻撃を耐えた上に百代を地面に叩きつけた」と・・・・・。


「っ!」


「・・・・・」


百代の蹴りが一誠に襲う。冷静にかわして百代から離れた。立ち上がった彼女は


「―――ははは!」


嬉々として笑みを浮かべていた。「私の攻撃を耐えて私を地面に叩きつけた敵はあいつが初めてだ!」と

一誠という存在と出会えたことに百代は嬉しさのあまりに高揚感が溢れ出てきた


「・・・・・これで終わりか?」


「そんなわけないだろう!もっと私と戦おう!私はお前の力を知りたい!」


百代の表情が狂喜ともいえる。そんな彼女を見て懐かしそうに呟いた


「・・・・・戦闘狂か」


「いくぞ!」


嬉々として百代は一誠に跳び込んだ。一誠も百代に向かった


バキッ!ドガッ!ガガガッ!ドンッ!ドッ!ガッ!ドゴンッ!


二人の攻防は嵐のようだった。近づいては退いて、拳と拳が衝突し合うと蹴りが繰り出される。

身体をフルに使って相手を倒そうと二人は闘っている


「・・・・・凄い、あのお姉様相手に互角で戦っているわ」


「総代、彼はあそこまで強かったのですネ」


「ああ、ワシも驚きじゃい。百代と渡り合える存在がいるとはのぅ・・・・・」


「はぁあああっっ!!!」


「・・・・・しかし、百代は楽しそうじゃな」


「うん!お姉様は今、心の底から楽しんでいるみたい!」


「これで少しは百代の闘いたい病が抑えられると良いですガ」


「ふむ。百代と互角に戦っているあやつも世界最強じゃな。四天王と呼んでも過言ではない」


「総代、では彼を・・・・・?」


「うむ。新たな四天王にしてもよいと思っている。橘天衣を倒した者も四天王じゃが・・・・・

さてはて、どうしたものか・・・・・」


「おおっ!四天王の誕生の瞬間が見られるなんて感動的だわ!」


「・・・・・(また面倒なことを)」


「ははっ、私も賛成だ。お前は四天王に相応しい力を持っている」


「・・・・・そんな称号なんていらない。これからも俺は無力な人形として生きるつもりだ」


「私と無傷で互角に戦っているお前はもう人形じゃない。一人の男、私が認めた男、兵藤一誠だ!」


「・・・・・俺の力が本当にこの程度だと思っているのか?」


「なに?」


「・・・・・もしそう思っているのならお前は」


ヒュンッ!と今まで以上の速さで百代の目の前に近づき―――


「一度、負けるべきだな」


ドゴンッ!


「ぐっ・・・・・は・・・・・!?」


思いきり拳を百代の腹部に突き刺し瞬時で胸倉を掴んで上空に放り投げた。一誠は腕を翳して手を開き

金色のオーラが集束していく。百代も一誠の攻撃をみて最大の技を出そうと構えるが


「―――気が練れない!?」


「豪龍気砲」


気が出せない事に驚愕する百代に一誠が放った気のビームは龍と化となって咆哮を上げながら

百代に向かった。百代は成す術もなく―――


グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!


気の龍に飲み込まれてしまった。気の龍はそのまま天まで昇り、宇宙空間まで昇っていった。後日、この異常

事態に対してNASAでは『DRAGONが現れた!』と大慌てするが世界中も同じ様に大騒ぎになった


「・・・・・鉄心」


「なんじゃい」


「今回の事は他言無用だ。―――俺が川神百代に勝ったという事もな」


一誠の両腕に百代が落ちてきた。外傷はないようだが胴着がボロボロで気絶していた


「お姉様が・・・・・負けた?」


「百代が・・・・・負けるとハ・・・・・」


「・・・・・お前等も今回の事は他言無用だ。―――いいな」


一誠の威圧に思わず門下生達は頷いた。


「川神一子」


「はい!」


「もし、俺の事や川神百代を倒した事を誰かに言い触らしたり、洩らしたりしたら地獄を見せるからな」


「ヒィッ!?」


「約束、できるな?」


「命に代えても約束を守ります!」


「・・・・・ならいい」


一子達に釘を刺しながら百代の気を元に戻し、胴着も直すと優しく地面に置いて一誠は川神院から姿を消した



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――親不孝通り



「・・・・・」


ドガッ!


「がはっ・・・・・」


一誠は夜の親不孝通りで麻薬の密売をしている男の首を掴んで壁に叩きつけた


「言え、最近この街に回っている薬は一体何だ?」


「ぐっ・・・・・それを聞いて・・・・・どうするんだよ・・・・・!?」


「聞いているのは俺だ。正直に言わないと―――」


路地裏にいる一誠の背後にユラリと何かが蠢いた。するとそれは、二つの鋭い眼光を放った


「こいつのエサとなってもらう」


「ひいっ!?」


「食われたくなければ言え」


一誠は再度、問い詰めた。男は震える声で洗いざらい喋り出す


「・・・・・なるほどな・・・・・」


「な、なあ・・・・・。教えたんだ!逃がしてくれよ!?」


「ああ、情報提供感謝する、―――だが、麻薬を売っているお前を逃すと思うか?」


「へ?」


「お前は予定通り、エサとなってもらう」


「い、いやだ・・・・・・。いやだ、いやだあああああああああああああああああああああっ!」


男は一誠の拘束を強引に解いて路地裏から出て行こうとするが一誠の指示に黒く蠢く物体がもの凄い速さで

男の頭上からバクリと食らった。


「死にはしないさ。そのまま警察の檻の中に直接送り込まれるだけさ」


感情の無い声音で呟く。黒く蠢く物体は一誠の影の中へと戻った。一誠は路地裏から出て彷徨い続けた。


「おい」


「・・・・・?」


不意に声を掛けられた。振り返ると十数人の不良とそのリーダーであろう左上腕に刺青がある屈強な男がいた


「・・・・・なんだ?」


「この辺りは俺たちの縄張りだ」


「・・・・・で?」


「勝手に人の縄張りを入ったお前を痛めつけてやる」


「・・・・・一つ聞いていいか?」


「ああ?」


「この街に回っている麻薬を知っているなら売っている人物と居場所を教えろ」


「・・・・・?・・・・・ああ、あの薬の事か」


「・・・・・知っているんだな?」


「知っていると言えば知っている。知らないと言ったら知らないな」


「・・・・・もう一つ」


「・・・・・ちっ、質問が多い奴だな。なんだよ?」


「お前の名は?」


「俺か?俺は―――板垣竜兵だ!」


屈強な男、板垣竜兵は名乗りながら一誠に向かって跳びだした。


「板垣・・・・・?板垣三姉妹が暴れていると聞いているが・・・・・お前も兄弟姉妹だったのか」


「うおらあああっ!」


竜兵の気合が入った拳が放たれた。一誠は身体を横にずらして攻撃を回避した際に竜兵の腹部に

膝を突き刺した


「ごはっ!?」


「・・・・・」


そして無防備の背中に拳を突き刺し、竜兵を地面に叩きつけた。


「ぐっ!」


「・・・・・少しは闘い慣れているようだが弱いな」


「てめえ・・・・・!」


「言え、あの薬を売っている人物とその居場所を。さもなくば・・・・・」


一誠の足下の影から何かが出てきた。それは先ほどの黒く蠢く物体だった。

体長は十メートルを優に超えていた


「こいつのエサとなってもらうぞ」


「なっ・・・・・!?」


シャアアアア・・・・・・


「お、おい。いま・・・・・男の影から出てきたよな・・・・・?」


「あっ、ああ・・・・・」


「何なんだよ・・・・・。何なんだよ、あいつは・・・・・!?」


「竜兵さんを赤子の如く倒しちまったし・・・・・」


竜兵の仲間であろう不良達が畏怖を抱き始めた。不意に一誠がその不良達を一瞥するとパチンと指を

鳴らした。―――刹那、黒く蠢く物体―――巨大な蛇が不良達に口を大きく開いて数人ほど一瞬で食らった


「へ・・・・・?」


仲間の隣にいた不良がポカンとした表情を浮かべた。横を見ると仲間がいなくなっていた事に気づく。

だが、その不良も瞬時で蛇に食われてしまい、ものの数秒で竜兵の仲間は全員蛇の胃の中に入った


「・・・・・これでお前とゆっくり話せるな」


「・・・・・っ!」


「さあ、教えてもらうぞ・・・・・」


一誠は竜兵を捕まえようと手を伸ばす。だが、此処は歓楽街。当然人が路地を歩いている訳で・・・・・


「きゃああああああああああああああああ!」


「だ、大蛇だああああああああああああ!」


目撃される。歓楽街―――親不孝通りは騒ぎと驚愕、恐怖に包まれた


「・・・・・お前は運が良いな」


「なんだと・・・・・?」


「・・・・・」


何も言わずに蛇を影の中に戻して瞬時でその場から消えた。残ったのは唖然とした

竜兵と数人の民間人だけだった。

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