小説『竜から妖精へ……』
作者:じーく()

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36話 ナツ vs ゼクト





































2人の少年が向き合う!











そんな緊張感抜群な時に……。

「ねーねー!ミラッ!エルザッ!もー喧嘩はやめてよっ!」

相変わらず…2人は喧嘩していて……。

その外では、なんと!レビィが2人を!!止めていた!

大人しそうな外見なのに……。

やっぱし、このギルドの所属している魔道士は皆勇敢なんだッ! 苦笑



「「邪魔するなッ!!レビィッ!!」」



勿論2人は簡単にとまるはず無く……。

「もーー!今はそれより、ナツたちだよ??」

でもでも!レビィも簡単に引き下がってないし…。

ナツたちのことを言うと……。

2人はきょとんとしていた……。

どうやら…忘れていたようだ… 苦笑








「でさ?でさ??どう思う?あの2人!」

レビィはそう聞く。

「ふむ…」

エルザは、2人を見比べる…。

ナツの顔は毎日のように見ているから…。

新人の方だ。

「どっちでもいーさ。大した事ないって。」

ミラジェーンはあんまり興味なさそうだ。

「そうか…?あの男…身にまとう雰囲気…それだけで只者じゃないと思うが…?」

エルザは…ナツは見慣れているから、新人の方を見ていた。

不思議な…魔力を感じていたのだ。

「はぁ?あの男がか?ん〜……まあ、そう言われたら、そうだな………。」

ミラは、顔を見ると…そういった。

初めは真面目に見ていなかったのか……。

直ぐに撤回していた。

「そうだろ?ミラもそう感じるのであれば……やはり只者じゃない。」

エルザは確信いったようだ。





珍しく2人が同意見…

(珍しい事…あるんだね〜〜。)

初めに聞いていた。レビィそっちのけだったが……。

珍しい場面を見れた。それで満足だったみたいだ。

やっぱし仲良くするのが一番!ッてこと!

って見てたけど……。









「何でお前と同意見なんだよっ!なんか納得いかないな…!!脳筋女となんか!」

「む?一瞬でも見直した私が馬鹿だったよ!この単細胞!」







結局は……。

「ありゃりゃ……まあ、これもいつも通り…かな?」

レビィは…これはこれで言っか?って思い笑っていた。



3人とも〜〜〜始まるよ?? 苦笑




















「いっくぞーーー!!」

「…よし!こい!!」




ナツの突撃から!!

バトルがスタートする!!





「おらああああ!!火竜の鉄拳ンッ!!」


炎を纏った拳で…。





“ドガアアアッ!!!”





ゼクトを殴りつけた!!!


「にッ!どーだ!すっげー威力だ…ろ…?」

ナツの笑顔がどんどん…引きつる……。

なぜならば……。

ナツの炎の中から…笑顔のゼクトが出てきたからだ……。






「うん。そうだな…ちょっと…熱い…かな?」

笑いながら…炎の拳を…受け止めてる!?

「なっ!!ななっ!!」

ナツは驚いてた。

この感じは……ギルダーツの………あの時のと……。
























ナツの脳裏によぎったのは…。

2人の戦いの記憶。

と言ってもつい最近ので、戦いって言うより、ギルダーツが遊んでやってる?って感じのだ。

ナツからしたら、バトル!!勝負なのだろうが… 苦笑




(ほーう。熱いじゃねえか。ちったー威力あがってんなぁ。ナツ。)

ギルダーツが笑顔で受け止めているのはナツの拳!

(くっそーーー!そんな楽々止められるなんてーーー!!)

ナツはちょっと悔しそうだ。

(いやいや!痛え痛え…よっと!)

でこぴ〜〜〜ん!!!



“ドゴンッ!!!!!!!”



ナツは…そのでこピンを喰らって…星が頭の上を回った……。

(いでええええええ!!)

頭を抑える!

(はっはは、まだまだだな?ナツ。)

その勝負の時のギルダーツは……。

終始笑顔だったんだ。


















ギルダーツの時とおんなじ感じが…

「よっし……今度はオレから行くぞ?」

ゼクトは両の手を…合わせる!


「ッ!は!…お…おう!!どっからでもきやがれ!!」


ナツは…同じくらいの歳のヤツにそんな力の差を感じた事などない。

そう初めてのことだ。

だから…少し動揺していたようだ。





『セカンド・ドライブ……』


そう呟くと……。



“ゴオオオオオオオオオオオ!!!”



ゼクトを中心に…魔力が増加してゆく!!




「な…!!」

ナツは…当然驚いていた。

さっきまでと…魔力の質が違うのだから。






「く……ッ!い…いっくぞーーー!!!」


強い魔力に一瞬怖気づきそうになったが……。

だが……。

同世代の男に負けたくない!!ッて言う思いが強いようだ!

根性で動揺を跳ね返していた!

そして……







「火竜のぉぉ………。」



空気を……吸い込んでいくと……。



「咆哮ォォォォォォ!!!!」



“ボゴオオオオオオオオ!!!!!”



まさに火竜だ。

口から火炎を吐き出す!!

力いっぱい!腹いっぱいに!!




「おおおおおらあああああああああああ!!!!!」

そして肺活量が続く限り!! 苦笑

炎はドンドン大きくなる!

限りなく続く炎…。

間違いなく、今のナツの全力中の全力だろう!











『……まるで火炎放射……遠距離の攻撃……なら……。』

ゼクトは……手に力を込める…!

そして…ナツの炎めがけて!!




『エネミー・インパクト!』




拳から…!弾を飛ばす!!





“キィィィィィィィィ!!!”





それは…ナツの咆哮とぶつかり…!!



“ドゴオオオオオオオオオオオオオオオッ!!”



着弾した時点で、大爆発が起こった!!


「なっ!!!」

ナツは…見た。

自分にとって…力いっぱいの咆哮を…。

拳大くらいの大きさの魔力の塊をぶつけられただけで……。

消されてしまったのを……。






“ヒュン!!”





その一瞬で…。

『後ろ……がら空きだ!』

背後から…声が聞こえた!


「ッ!!!!!!」


ナツは…一気に寒気がする。

体は…火を纏っていると言うのに…。冷たいのだ。


『ゼロ距離……』



“トン………”



掌を…ナツに密着させる!


『エネミー・ショック……。』


“バリバリバリバリッ!!!!!”


まるで…閃光が迸ったかのような輝きだ!


「うぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!」


体が!!



“ズガアアアアア!!!”



そして……地面から砂埃が舞い上がる!!











「なっ!ナツ!!!」

「ナツぅ〜〜〜!!!」




当然…周りから声があがる。

中でもナツを慕っているハッピーや白い髪の…ミラジェーンの妹。リサーナも心配になり。

砂埃の方へ向かっていっていた!










『ふぅ…… モード…解除……。』

ゼクトが……。

そう呟くと……。

魔力が静まっていった。





「あ…ナツ!ナツは!?」

砂埃が晴れてきて…リサーナがそう叫ぶ!!


「ナツぅーーー!」

ハッピーも同様のようだ。





視界がよくなってきて…。

まずゼクトが見えたのは心配する顔だ。

「あ…ごめんね。心配かけちゃったみたい……だね…。大丈夫だから。」

よいっしょ…っと、ナツを抱えたゼクトが見えてきた。



「あぎゃ……くっそ……しび…れた……。」



ナツは…目を回しながら……体を痙攣させていた。




そして……。




戦況をずっと見ていたギルダーツは……。

「ほい…ナツは戦闘不能だな?そこまで、勝者ゼクト!」

ナツの状態を見ると……。

そう言い、ゼクトの手を上げる。

「あ…ちょっと……。」

…ちょっと恥かしそうに…してると……。








「「「「「「おおおおおおおおおおおお!!!すげえええええええ!!!」」」」」」









ゼクトとは、対照的に静まっていた…周囲が一気に沸いていたのだった。










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